大阪物語の作品情報・感想・評価

「大阪物語」に投稿された感想・評価

yagi

yagiの感想・評価

4.2
お引越しの時より出身地と近く、やさしい気持ちになれた 身体に刷り込まれてる言葉の力…ずっとわかっているけど所々の描写が凄すぎる
母親と父親に知ってる?ときこー
ジョゼ虎の池脇千鶴の演技がすごいというレビューから。懐かしい、、東大阪と大阪市内。なんとなく土地勘のあるところが映るとうれしい。まぁ、とにもかくにもキャラが濃くてその会話を聞きながら見終えた、という感じ。
 市川準作品にハマっているので、この作品も。

大阪で夫婦漫才をする夫婦とその子供たちによる家族の別れと決断の物語。

池脇千鶴が主人公、そして沢田研二と田中裕子が夫婦役というバッチリのキャスティング。
離婚しても、漫才は続けるという精神が大人にとっては美しいと美化されるが、子供たちは複雑な心境。
そして、沢田研二演じる父親は失踪してしまい、必死で探し続ける。

この作品、相米慎二の『お引越し』にそっくりで両親が離婚したことで、子供たちはどんどん窮屈な生活を強いられボロボロになっていく。

市川準の作品の主人公は、自分を変えるために行動し飛躍しようとしますが失敗するというのが定番ですね。
でも結果じゃなくて、行動したことが重要というのを再確認させてくれます。

この物語も悲しくも、ほっこりとした終わりかたにしてくれてます。

あと尾崎豊の主題歌が良かった!
ジュリーと田中裕子の実夫婦が演じる売れない夫婦漫才師の異色キャラクター、多分自宅で掛け合い漫才のリハーサル楽しんでやったんだろうなとニヤけて想像。父が愛人作って4軒隣に引っ越してもコンビを解消しない2人、鳳啓介&京唄子の昭和名コンビを思い出す。腹違いの妹出来ても甲斐甲斐しく面倒見る娘の若菜(池脇千鶴)は例え売れなくても笑いを届ける両親が大好きな大阪っ子、この生活感“じゃりん子チエ”の逞しさも彷彿させる。行方不明となった父を探しに登校拒否の同級生トオルと大阪の街中を彷徨う2人、ミヤコ蝶々の“大阪に一度住んだ人間は大阪を忘れられない”の言葉を信じ他所の街には絶対出て行ってないと信じて探し回る数々の市井の生活を捉えたスケッチショットが素晴らしい。隠されたテーマ「この街大阪大好き」が胸に染み込んで来る。新人池脇千鶴のナイーブな逞しさ好感です。
lastnight

lastnightの感想・評価

4.2
吉本色の強い冒頭から、気づいたら池脇千鶴の圧倒的な演技力が、本作をジュブナイル的な爽やかさから渋味溢れる作品に仕上げている。途中のサマーヌードではっと我に帰るが、とても14歳から15歳の少女を描いた映画とは思えない円熟味。

若手時代のジュニアさんや宮川大輔が出ていて、ミヤコ蝶々さんとの対話が映画を通してドキュメンタリー風に語られるあたり相当贅沢な作品だと思う。
冒頭から掴まれました。

ってか
奪略愛の上で結婚した
ジュリーと田中裕子が
こんな形で夫婦役してるなんて。

それでまあ
重い展開になってしまいそうな話を
この温度感で魅せてくるし。  

川の字で寝るとこも良いし

「ピカピカでしゅー」の田中裕子が
まじでお母さん似すぎて
LINEしてもた。

主人公が髪切ってたりとこなんて
こども産んだ主婦がすることやん。

BUSUのときもそうだけど
全編通してこの空気感が好きだった。
劇中歌の入りも好き。
富士山

富士山の感想・評価

3.0
再掲。昔見た「ざわざわ下北沢」は忘れられない映画です。物語の詳細はあまり覚えていないのですが、いい感じの雰囲気が強く印象に残っています。その時の思い出を頼りにこの作品も見てみました。なるほど、市川監督の作風となぜ「下北沢」の詳細を覚えたいなかったのかが分かった気がしました。始めと終わりは最高の雰囲気で、市川監督の作品に求めたものドンピシャで、ひとつひとつのシーンを何度も見返したい完璧な味わいがあります。でも、その雰囲気で作品全体で統一されていないのです。悲しさは楽しさと、厳しさはやさしさと合わせてこそ切なく、力のある池脇さんのメインビジュアルとも合うと思うのですが、中間の不安定さとそれがまた元の安定に戻る時の違和感がその統一感を壊しているのです。その点、全体が細部の魅力を損なってしまい、むしろ魅力的なシーンごとのイメージだけが残ります。
市川準監督、やっぱり好きだなあ。
主人公が劇的に成長する訳ではなく、むしろはじめと同じ立ち位置に戻っているような感覚すら覚えるが
その過程での心のちょっとした成長をノスタルジックな街並み・街の人々に乗せて丁寧に優しさを込めて描いているように感じる。
池脇さん可愛い。
春美&隆介、私も好きや!
a

aの感想・評価

5.0
三度目 この映画を観ていた瞬間瞬間の、光を受けた僕の瞳はどんなにキラキラしていたことだろうか 涙を拭う一瞬でさえ、眼前の映像の時間を見逃したくないと思える映画はいくつあるだろうか 市川さんの映画の魔法について良く考えた2021年だったな、と思う 何度観ても良いし、観るたびに好きになる

このレビューはネタバレを含みます

14歳の長女役の池脇千鶴の存在感が光っていて素晴らしい。(実際は18歳だったそうだが、中学生にしか見えない。)
沢田研二と田中裕子はさすが息の合った演技で(当然か)、リアリティー溢れる夫婦漫才師を演じている。
ジュリーは、自身が「ダメ中年を演じたい」と言っていた通り、救いようのないクズ男を見事に演じている。クズなのにどこか可愛げのあるあたり、まさに「憎みきれないろくでなし」だ。(→これが後の『キネマの神様』でのダメジジイ・ゴウに繋がっていく)
最後にりゅう介(ジュリー)が死んでしまうなんて…。もう一度夫婦で漫才師として復活してほしかったなぁ。
りゅう介のお葬式のシーンでの田中裕子の演技が圧巻だ。漬け物を齧りながらお茶を飲み、冗談みたいな墓について語る…。

私はジュリーのファンなので、その視点で観てしまったが、この作品は、池脇千鶴演じる若菜の成長物語である。
>|

あなたにおすすめの記事