バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリストの作品情報・感想・評価

「バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト」に投稿された感想・評価

本多

本多の感想・評価

4.0
マーティン・スコセッシや『トレインスポッティング』みたいに、アウトローな主人公をカッコよく映すんだと思ってたら、後半から主人公が完全に終わってて驚いた。

物語が企み→楽観→恐怖→後悔→絶望と移り変わる。
特に主人公が暴走してるシーンはこっちも怖くなって、もうその辺でやめろよ!!!って思ったわ。

主人公が後悔の呻き声を上げるシーンは見もの。
絶望する主人公の前にキリストを出しちゃうところも面白い。
「今までどこにいたんだ!」←名ゼリフだろ。

酒・ドラッグ・野球賭博に溺れ絶望する主人公と、強姦されながらも犯人を赦そうとする修道女が並ぶシーンは分かりやすかった。
「俺はカトリックだ」の口癖も、娘の洗礼のシーンも、美徳/悪徳の対比を支える。

主人公が救いを求めて強姦魔を許しちゃうところまで対比が一貫しててよかった。
ただ、美徳の方は「え、それ美徳か??」っていう疑問が残るから、そこで対比が脆くなっちゃうのが残念だったな〜。
ハーヴェイ・カイテルの独壇場映画です
凄い演技、圧巻ですね
怪演と言う言葉は彼の演技のことを
指してるんじゃないかと思わせるほど!

一人舞台をやってるんじゃないかと思わせる
あの演技は凄いでしょ

率直に言ったらクズ刑事です
人間としてもクズです
しかし彼を観ているとその奥にあるものが次第に見えてきたような感じがしました

彼の中にあるものは怒りと欲望、そして涙です
この3つしか持ってないような気がします
しかし時折、突然流す彼の涙の中にあるものは
もしかしたら彼の心の奥底にある罪悪感かもと感じました

この映画、宗教感を持ち合わせた映画なんじゃないかな?
キリストという存在が彼の心の中で大きな存在であり、そこに尼僧が強姦される事件が起こる
そして彼は被害者である尼僧の言葉に戸惑いながら
尼僧の心の中を知り、その姿をまざまざと見せつけられた彼は
自身の中にある弱さや罪悪感にかなり打ちひしがれたんじゃないかな

この映画、色んな解釈、感じ方があると
思います
どう受け止めたか?
それは観た人によって違うんじゃないかな?
ただのクズ野郎の映画とみるかも知れません

まあ見事な映画でした
これはレンタルじゃなく中古で
買ったんですが、正解でした!

ここには書けない演技もあります
ある意味、この映画は芸術的な映画だと
思います!
ラストシーンが正にそんな印象を受けました
予想はつくラストだったんですが
撮り方が素晴らしいです!

このレビューはネタバレを含みます

1992年米。野球賭博、飲酒、麻薬取引に溺れる刑事LTが主人公。学校に息子たちを送った後、麻薬を吸引する冒頭が強烈。教会の場面からは『ミーン・ストリート』を、麻薬取引の場面からは『タクシー・ドライバー』に出てきた売春宿を思い出す。「NYのカソリック教徒」であることが重要だと思う。最後に「映画内でたった一回の善行を施す」のだが、これが善行かどうかは意見の分かれるところだろう(キリスト教の「許し」の概念への理解が必要か)。「まともになろうとしたが、俺は弱かった」と慟哭する演技は、カイテルにしかできないと思う。
刑事がいきなり今までのことを後悔しはじめるのが、展開が急すぎて描ききれてないし、無理やり感がある。
お姉ちゃんたちにいかがわしいことを強要するくだりがゲスすぎて良かった。
 女を買い、ドラッグで決まり、同僚と野球賭博する警官の日常。それだけ。それなのになんでこんな面白いんだろう。
 修道女がレイプされた、主人公も容疑者を追っていくのだが、相も変わらず薬漬けでしょうもない生活を送っている。中盤、結構な尺を使い見せるJKへのある行為の気持ち悪さも目を見張るものがあり、キャラクターの最低さを際立てている。
 だが、だからこそ終盤で主人公がする決断にも頷ける。きっと彼にとってあれは贖罪への一歩だったのかもしれない。
 立て続けにカイテル主演作を見たせいか、とても彼のことが好きになった気がする。
キよ4

キよ4の感想・評価

-
ラリって真っ裸で大泣きしたり 無免許の女の子たちを脅してフェラチオの真似させてそれ見てセンズリこいたり ラジオの野球中継で賭け負けからブチ切れて銃をラジオに撃ちこんだり 悪徳刑事というより酒とヤク漬けの自滅型ズタボロクズ刑事LT
教会でのシスターレイプ事件とドジャースかメッツかの野球賭博が大筋
目の前に現れるイエスキリスト 侮蔑と改悛
やたらと泣きまくるLT ハーヴェイ・カイテル
副題そのまんまの映画 面白い
エンドロールのブルースがカッコいい!
同名のニコラス・ケイジのものはリメイクなのか別物なのか笑
ハーヴェイカイテル演じるクズ人間を見るだけでも○
まるで獣です
やってる事も泣き方も
堊

堊の感想・評価

4.0
中継を観終わって店から出る主人公に後光が差しまくり謎の煙が蔓延する演出に笑う。

切り返しで突然キリストを出現させたりするくせに野球賭博に異様に尺とカットを注ぐグッダグダな配分も謎。『ドリラーキラー』もそうだったがアベルフェラーラはまじでテキトーなのか??
でもなんか取って付けたような改心ラストに感動してしまいそうになる。本当に悔しい。


雨が降る路上のど真ん中での公開オナニーが最&高。
「look at me!」
すずき

すずきの感想・評価

3.2
NYの刑事LTは、悪徳変態警官そのもの。
家庭のある身ながら、真面目に仕事しないばかりか、酒とドラッグに溺れ、自堕落に生きていた。
しかも最近は、野球賭博にハマり、ゴロツキ相手への負け分が溜まっている。
そんな中、ある教会でシスターが何者かに暴行されるという事件が起きる…

起・承~~~~・転結ッ!みたいな構成。つまり、クライマックスまであんまりストーリーに起伏がない。
登場人物の心情を、言葉で説明する感じではなくて、細かな仕草や演技で判断するタイプの映画なので、私のような単細胞にはちと難しかった。
だけど、ハーヴェイ・カイテルのドクズな変態ダメ親父っぷりと自滅は楽しめたのでよし。

クライマックスは、溜めに溜めただけあって、結構ガツンと心に来るインパクト!
副題に「刑事とドラッグとキリスト」とある通り、宗教色が結構強い。「沈黙」にもちょっと似てるかも。
色んな意味で、心に来る感じの映画でした。かといって鬱映画、ってわけでもない。

信じていたもの、信じていなかったもの、全てが分からなくなって、怒りや哀しみもごちゃ混ぜになった男の、悲痛な嗚咽。
「レザボア・ドッグス」の時もそうだったけど、ハーヴェイ・カイテルの嗚咽演技好きだわー。

しかし、日本語字幕はイマイチ。
特に酷いのが、シスターが神父にレイプ事件の真実を打ち明けるシーンの一言。
「精液が~」って訳せばいいのに、それがどう考えても普通の言葉遣いなのに、何をトチ狂ったかこのシスター、「ザーメンが~」なんて言っちゃう。
まさか「アーメン」とのシャレなのか!?
otom

otomの感想・評価

5.0
ナメて欲しいのかナメて欲しくないのか良く分からんズタボロの悪徳刑事ハーヴェイ•カイテル。初見なのだが、ちょっとこの作品は凄過ぎる。シスターのレイプ事件と主人公LTの信仰心が軸で話は進む。神に守られながら、破滅に突き進むLTと全てを許すシスター。LTとイエスが対峙するシーンで"今までどこにいたんだ?"と悲痛な叫びを上げるLTは鳥肌もの。そして皮肉なラスト。名作。