ラヴレターの作品情報・感想・評価

「ラヴレター」に投稿された感想・評価

こんなメロドラマでも矢張りディターレはノワールかサスペンスかっていうダーティーな画面作りをしてくるのでたまらん。
ジェニファー・ジョーンズがかつて住んでいた家とか何だよあの禍々しい造形は。
2度現れる郵便配達員を捉えた縦構図のショットが強調する不穏さも素晴らしい。

ジェニファー・ジョーンズの無垢で可憐な演技が泣かせる。
終盤のグラディス・クーパーとの会話(記憶を失った義娘に第三者として語る真実!)のときの潤んだ瞳の切なさがたまらない。
こういう役をやらせたらジョーンズを超える女優はいないんじゃないかと思いつつ、彼女を『ルビイ』や『白昼の決闘』に抜擢したキング・ヴィダーの異様な才覚に思いを馳せてしまう。
「ジェニーの肖像」見ただけでほぼほぼ確信してはいたが、ディターレあんた天才だな。
ストーリー自体はB級に近い無茶苦茶な話にもかかわらず、すっかり魅了されてしまった。
全編、素晴らしいカットの連続で流麗とは正にこれだろって感じ。
「ジェニー~」と同じく、ジョセフ・コットンは危い女に憑かれる役やらせたらピカイチだし、ジェニファー・ジョーンズは怖いほどイノセントな役が実によく似合う。一番好きな女優かもしんない。最高。