野火の作品情報・感想・評価

「野火」に投稿された感想・評価

mlc

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冒頭から主人公の船越さんが出てますが、あまりに日本人離れした外国人のような顔立ちだったので、それが船越さん(主人公かつ日本人)だとわかった瞬間、ひっくり返りそうになった。
たかの

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3.3
塚本監督の方を先に観てしまったのでどうしても比べてしまい、リメイクがうまく昇華されているため淡々と観てしまった。
しかしながらこれ単体で観ると、公開時期も含めかなり衝撃的な作品ではないだろうか。
skk

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3.1
ろくに戦闘シーンもなく、ただ放浪し、飢え、さまよう田村一等兵は異質だが、ある意味、当時の日本を体現しているのかもしれない。隊から見捨てられた主人公の視点で進むため、戦争映画でよく扱われる倫理、信念といったものの描写が希薄で、いかに食うかということが行動の基本となっている兵たちはまるで獣か昆虫のようだ。 それゆえ、危険であることがわかっているのに、十字架や野火を求めてしまう田村一等兵の、人間の気配に対するどうしようもない希求が胸をうつ。極限まで追い詰められた人間が作り出した悪夢の中でなお、人間を求める不可解な事実。混沌でありながら…その存在は映画で掴むことができる。
家人の付き合いで。極限状態で尊厳を守るのは非常に困難で、それを助けるものは宗教なのかなあなどと考えながら。それをするときに思い描いて踏み留まれるのがその人の神なのかも。まあ仏の場合己が身を捧げよとか言っちゃいそうだから駄目か。しかし市川崑の音楽使いと決め画の撮り方は、どうしようもなく笑いツボを押してくるんだが。
rika

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3.8
本物を見た事がないので、分からないけれど、あれがリアルな描写なんだろうな、と感じた。戦争が終わっても続く苦しみを感じた。
KAZU

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終戦記念日を迎えて...

塚本晋也監督作品は鑑賞しておりましたが、本家の市川崑監督作品ははじめて。塚本作の方がよりグロテスクであるが、市川作の絶望的な虚無感というか、精神を侵食するような孤独と迫り来る死の描き方は、市川作の方がより深い。カラーとモノクロと伝わる印象はまるで違うが、風化してはならない戦争の惨状、生と死の境界すらもはや曖昧な地獄の戦地の惨たらしさはどちらも等しい。
戦争末期のフィリピン戦線が舞台、胸を患い隊を追い出された主人公(船越英二)であるが、病院の方でも受け入れてくれない、それ以上にひどい患者で溢れているからだ
そんな中でも姿の見えない敵の攻撃、空爆が続き日本兵は次々と倒れていく、、、

食べるものもろくになくギリギリで生きていく日々、かといって降伏するのも簡単ではない、何しろ病院が空爆されるくらい、降伏した兵が無残に撃ち殺されるシーンもある、進むも退くも不可能な状況で、死を待つばかりみたいな悲惨さ

そしてこの映画で一番インパクトあるのが猿の肉、つまりカニバリズムでしょう
その狂気、非現実さをリアリティある描写で描いた作品

戦争映画にありがちだけど人物の見分けが難しい!そもそもあまり顔を知った出演者いないんだけど、みんな同じような格好、ボロボロの服、穴だらけの靴、そして痩せた躰、普段は飄々さも見える船越英二の目だけがギラギラしてるのも印象的

市川崑の監督作品でもあるし前から気になってはいたんですが、なんか気分が重くなりそうって見てなかった作品
でも、この夏には見ておこうと思っていて終戦記念日の今日に至りました
劇中の描写は非現実的すぎてどうかな?って思うところもありますが、戦争の悲惨さ、極限に追い込まれた人間の狂気の渦、それらが伝わってくる良作だと思います
飢えと諦めと絶望で、兵士はゾンビのよう。すごく大岡昇平だし、洋画みたい。

映像はキツかろうとこれまで敬遠していたけれど、どこまでも淡々と無感情でスタイリッシュですらありました。

生きる気力を失った人々が唯一活動的になれる点が視線なんだな。
jujuju

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スコア点けるのがおこがましいような…白黒だからか超リアル感。一般的な兵役経験談と言っても、ダークな部分は闇の中。祖父や大叔父達の経験談は映画よりもアンビリバボだった。最悪の精神状態の帰還兵で溢れていた頃の日本が怖いわー。紛れもなくその子孫は私達だけど。
「戦争の恐ろしさ」という言葉では表現できないものが、画面から溢れてくる。むき出しの人間たち、もはや生きているとも死んでいるとも言えない状況。

白黒の画面のおかげで、空や木々のコントラストがさらに印象に強く残っていく。カラー映画だともしかしたら耐えられないかもしれないと思ってしまった。(塚本晋也監督作品のリメイク版があるそうなので、いつか鑑賞してみようとは思う)

数々の戦争映画を見てきたが、大人になってショックを受けた作品の一つになった。
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