野火の作品情報・感想・評価・動画配信

『野火』に投稿された感想・評価

dune

duneの感想・評価

3.5
こっちの野火の方が原作の再現度は高いものの、「神」にまつわる描写は徹底的に排されており、市川崑は映画というメディアの性質をよく理解してるなと思った。そりゃ当たり前だけど。
先に塚本のリメイク版みてから視聴!!
ほぼほぼリメイク版はオリジナルと同じ内容だった!!!
リメイク版の方が面白いって言うはじめてのパターン!!!!
オリジナルの方は年代が年代だから、登場人物がみんな七人の侍の百姓みたいな顔つきしてるwww
俺も猿の肉食べたい笑笑
楽しい映画ではない。暗く、ジメジメした映画である。見切るには結構体力と精神力が必要だ。しかも、戦争と飢えとカニバリズムであるからなおさらだ。しかし、一度は見てもらいたい作品だ。日本人ならそう思う。野火。を目指して歩む姿はとても悲しい。
まどか

まどかの感想・評価

4.2
敗戦濃厚となった太平洋戦争下フィリピン、本隊からも野戦病院からも追放された田村一等兵は、その他兵隊達と共に、劣悪な環境の中、集合地点を目指して退却するが・・・ 小説「野火」を原作として、極限状態における人間の狂気と葛藤を描く。
傑作。原作にとても忠実。飢餓の中で人が狂ってゆく様、葛藤する様が丁寧に描かれており、また人間同士のやり取りのシーンが生々しい。役者さんの演技も迫力を感じさせるものばかり。塩に涙するシーンが印象的。
Boss2054

Boss2054の感想・評価

4.7
恒例一人終戦記念日映画大会。

1959年。大映作品。
脚本、和田夏十。
監督、市川崑。
キャスト、船越英二、ミッキー・カーチス、滝沢修他。

NHKのドキュメンタリーで、
英国軍の捕虜になった日本人将校の分析の記録が公開されていた。
その分析によると、
日本人の高官は、
道徳的な過ちを認める勇気に欠けている。
ト云うモノであった。
なるほどト思った。
その結果がこの作品の主人公を産み出したンだな、ト思った。
そして、その悪習は2022年の今も続いているように思う。
果たして、その原因は何ンなのだろう?
日本人の持つ遺伝子か?
はたまた日本の教育制度か?
ワタシには分からないけれど、
この原因が解明、修正されない限り、この悪習は未来永劫続くンだろうなあ…。
ト、思う。

さて、本編だが、
何故、市川崑監督がこの作品を大映で撮ったか分からないが、
もしコレが東宝作品だったら主人公は仲代達矢さんだったに違いない。
共演者も東宝のおなじみの顔だったに違いない。
だったら、ワタシの共感度ももっと上がったのに、
ト、正直、思った。

戦争をまたは戦場をカッコ良く描かない原作の大岡昇平さんをはじめ、
スタッフ、キャストは、
道徳的に勇気ある人たちだと思った。
冒頭から病弱の主人公に向かって、
上官は死んで来いト命令する。
このエピソードがもうすでに戦争の理不尽さの全てを語っている。
後は主人公がどうするか?
主人公の明確な目的は不明だが、
とにかく主人公は、本部を後にする。
その後は主人公が体験する地獄のロードムービー。
カッコ良さの欠片もない。
が、ユーモアはある。
それが人間らしさか?

ミッキー・カーチスさんが抜群に良い。
今も良いけど、この頃も良かったンですね。
おみそれしました。
コンビを組む滝沢修大先生も良い。
このコンビを考えたキャスティングディレクターは凄いね!

個人を通して戦争ト云う巨大なモノを見つめるには抜群に良い作品だと思った。
連続投稿失礼します。

続いて、1959年の市川崑監督作。
こちらは初見でした。
大筋の物語展開は、小説に準じたもののようで、塚本監督作とほぼ同様で、同じシーンも数多くありますが、建物などのセットはともかく、ロケーションとしてはさすがにフィリピンには見えにくい感じでした。

映像自体は素晴らしいのですが、劇伴のオーケストラ的で時代的に仕方のないところではあるのでしょうが、大げさすぎて映画の空気感に全く合っていないし、出来ればミュートしたいくらい鑑賞の邪魔でした。

モノクロだからこそ、グロさも軽減できているところもありつつ、技術的に至らないところはカメラが上手く配置されていて、想像の余地を残した演出になっています。

ラストはタイトルの「野火」が示すところに忠実で、戦場の孤独から、それが敵だと分かっていても、人の温かさに触れたいと願う気持ちを表しているのかと感じました。

主演の船越英二さん(船越英一郎さんの父)は、この頃は日本人離れした顔立ちだったんですね。

同じ題材の作品ではありますが、若干戦争に対する距離感が違っていて、罪を背負ったまま生き続けることへの後ろめたさや、兵士から人間に戻る境目が描かれていて、戦争を否定的に捉えるか、体験者のリアルとして捉えるか、時代の見え方の差になっていて、見比べるのも有意義な時間でした。

このレビューはネタバレを含みます

南方戦線の映画なのでひたすら暗い。若い時のイケメンなミッキーカーチスがせこい奴に見えるけど、餓死するか否かの状況下では普通だよなと後から思った。戦地にやられて死因の主な原因が餓死って、本当に腹立たしい。
森野

森野の感想・評価

3.5
銃撃から逃げるために地面に伏せた後、撃たれた者がそのまま動かない中、生き延びた兵士たちだけがのそのそ起き上がってゾンビみたいにまた歩き始めるシーンがよかった

本当に経験した人じゃないと撮れないシーンだなと。
mh

mhの感想・評価

-
市川崑版をようやく見た。
極限の飢餓の描き方がすごかった。
うんこのところとか、モノクロであることも計算しているんだろうね。
飛行機が来たら死んだふり→機銃掃射→立ち上がる人数が少ないとか、タクロバンへ向かう幽鬼の群れとか、よく再現できたなと思う場面が多いんだけど、映画スタッフの中にも体験者がいたってことなんだろうな。
冒頭こそ、怒られているていで状況説明が入るんだけど、その後は、すべて画で語る。
主人公は英語や現地の言葉がしゃべれる設定で、現地人との会話には字幕もつかない。
民間人の女性を殺すけど、スカートを直すなど、そういう細部の積み重ねが素晴らしい。
人肉のくだりも流れが自然だった。
ただし芥川也寸志の大げさで先走ったBGMは苦手だった。これはほかの映画でもよく思うので、ただ単にこの音楽家が個人的に苦手というだけのことかもしれないけど。
人肉食を扱った戦争映画って、世界的に見ても稀だし、それを1959年の段階でものにしたってのがすごいことだね。
ドラマチックに味付けられた反戦色の濃い塚本晋也版よりもこっちのほうが好みでした。
面白かった!
太平洋戦争末期のレイテ島が舞台。精神面から戦争の恐ろしさを描きます。飢餓による精神の崩壊。虚ろな目をした兵士たちの佇まいから、絶望が浮かび上がる。理性が消えた時、人間は超えてはならない一線を、超える。超おススメです。
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