市川崑による戦争地獄映画
『ビルマの竪琴』とは違い、映画的なカタルシスがまるでない。地味で暗い戦争映画
とにかく飢餓に苦しむ主人公を何の救いもなく淡々と描き込むことで人間の苦しみが何重にも増し…
105分の映画なのに、とても長く感じた。
生と死が隣り合わせで、観ているとだんだん死ぬこと殺すことが普通の世界に浸されて麻痺していくような感覚で、物語の終わりも見えず、ただ「長いな…」と感じた。
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DVDで。
塚本晋也監督バージョンを劇場で観たので、市川崑監督の方も気になってレンタルして観た。
死体などの残酷な描写はメイク技術が進んでいる分塚本バージョンの方が凄惨でしたね。
米兵の描写も塚本晋…
肺病に罹患した田村が病院にも隊にも入れず食料を求めて戦地を彷徨い歩く、激しい戦闘シーンなどほぼない反戦映画である。
兵器、食料の補給も無く、ただ飢死するために南洋諸島に送られたも同然の兵士達。
太平…
【野火を目指して】
原作未読。
(リメイク作より先の鑑賞。)
結核罹患のため隊から戦力外通告を受けるが、辿り着いた病院からも、物資・食料不足により入院を断られてしまう主人公田村。戦闘も療養もでき…
寝たきりで空きがない病床にまだ自力で歩ける喀血の肺病ごときで来るな断られたら自爆しろ。土や泥に顔を突っ込んで倒れてるおびただしい数のぴくりとも動かない肉塊。わずかな塩にかぶりついて涙を流し干して乾い…
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