80年以上前の作品とは思えないくらい台詞が明瞭で、特に山路ふみ子の表情の豊かさや、漫才シーンのキレが素晴らしかった。人物だけではなくカメラ自体の動きも活き活きとしており、おそらく監督お得意技の、部屋…
>>続きを読む俯瞰した視点で人々の営みを背景ごと撮る溝口監督の原型が既にここにある。
巻頭の雪の中の大店の絵は山路ふみ子の顔すら映さず寒々とした絵だが、旅芸人たちの道行では過酷な中に肩寄せ合っている温もりがある。…
フィルムセンターでついに観ることができたときは嬉しかった。期待通りの凄い作品であった。映画館という「暗い部屋」でこの映画の暗さに包まれなければならない。ほんとうに暗い。だがこれは克服されるべき暗さで…
>>続きを読むボタ雪積もって、耐えきれなくて、落ちてゆく。何かを決める時なんてそんなもので、大変なのはその前と後。何が変わるの、何も変わらないの。だからいいのさ。狭間の揺れ。電車の揺れ。カメラの揺れ。時間が延ばさ…
>>続きを読む駆け落ちするも捨てられてしまった元女中が旅芸人として故郷へ凱旋する、波乱万丈なメロドラマ。自意識の薄いダメボンボンに振り回されるストーリーには、アカデミー賞作品『アノーラ』を思い出すところも。
強…
溝口健二の戦前映画、Amazon primeで視聴。信州旅館の跡取り息子と将来誓い合い子供も宿して駆け落ちした女中(山路ふみ子)が捨てられる。怨めしい愛憎ドラマの出だし雰囲気から、その2年後、産んだ…
>>続きを読む1937年、日本、ドラマ、モノクロ。
昭和12年信州の老舗温泉旅館の跡取り息子・謙吉。女中のおふみ(山路ふみ子)は彼の子供を身籠り、彼と駆け落ちするが、謙吉は彼女を捨てる。おふみは出産し養子に出し…