元華族の女性の転落物語。その女性に憧れ仕える女性を「本物」の久我美子に演じさせるってなかなか凄い。彼女が凄惨な現実を知っていく展開があまりに哀しい。
木暮実千代婦人に的確なアドバイスをせず「強く…
旅館から見える景色はあんなにも美しいのに、その場所で映される人間模様はとてつもなく黒くて暗い
ラストシーンに向かって流れるように映されていく雪の歩く姿と霧
芦ノ湖へと続く草原
何にも増して素晴らし…
雪夫人の漫画っぽさはまさに絵図のように女中目線で客観的に描くことで肝心なところを見せなくすることで説得力のあるものになっている。説得力があるのでとても胸糞が悪かった。彼女は真剣なように見えるし、嘘な…
>>続きを読む上原謙がピアノ弾き始めるところは単純な長回しとパンじゃなく、あえてカット割って木暮実千代が上原謙を追いかけるようにフレームインすることで二人がどこか遠くへ行ってしまったような感覚になる。そこからいき…
>>続きを読む柳永二郎演ずる御前様に肉体的に拒絶できない。雪と直之はお互いの貞操に対する不信感によって相手を試すようになり、自らを苦しみをサドマゾに昇華してイキイキしてる。閨房にいる実千代は肉体の部位に還元されて…
>>続きを読むこれが溝口健二の撮り方なんか!
柳永二郎がすだれを下ろすカット、車を見送ったあと木暮実千代が階段を上るカットなど、ワンカットなのにどんどん画が変わっていくのが面白い。そして室内を横移動しながらの長回…
ひいさまと呼ばれてる木暮実千代。貴族系で度々耳にしたこの呼び方、ひできの俺も呼ばれたいと思ってたらお姫様のことだったてへぺろ。貴族とはいえ元貴族。貴族ってどんな人達?の答えの一つに働かなくていい人達…
>>続きを読むラスト間際の霧と山?と和服(木暮さん)というロングショット気味のショットの幽玄さがえげつなくて、こういう画は日本映画ならではの大きな魅力だよなぁと思った。
それ以外にも木々の中の移動撮影とか、お庭…