愛怨峡に投稿された感想・評価(★4.1 - 5.0)

『愛怨峡』に投稿された感想・評価

SW326
4.2

長野県を舞台にした映画。監督が溝口健二だからって意識しすぎなのかもしれないが、写真的というよりは絵画的なカットが多い印象。特に信州の雪山と人々を絡めたカットは、キャメラのポジションも構図も凝っていて…

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溝口健二の中では珍しい完全ハッピーエンド、戦前の作品だけあって画質音質ともに状態がよくないのが残念

戦前の漫才が長尺で見れるため、記録映像としても価値があると思います、何言ってるかは全然分かりませんが
底辺の人々を、愛の本質を、えぐる溝口の純愛映画。
目が冴える様な出来の傑作。
溝口健二にハズレ無し。

いいねぇ…。これが理想のラブ・ストーリーだな。「洲崎パラダイス 赤信号」の2人や「ベター・コール・ソウルのジミーとキムのように、お互い脛に傷を持つ者同士、2人だけにしか分かり合えないものを分かち合う…

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新藤兼人著「ある映画監督の生涯」で、新興製作の本作美術スタッフとして溝口健二監督と初対面し、師匠と仰ぎ脚本家に転身する下りを思い出した。トルストイ「復活」を基に川口松太郎原作、依田義賢と共同脚色した…

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雪の白さと黒闇の対比が効きつつ、雪の白さがとても綺麗で冒頭の遠景のショットが美しい。山路ふみの芝居もすごいが後退するカメラワークによるラストのドタバタも良かった。

男尊女卑の昭和初期の世の中で弱い立場の女性が哀れにも泣きを見るのかなと思っていたら、泥水を飲む様な苦しい人生経験を経て成長し逞しく筋を通していく女性が描かれている。
ほのかな男女の愛情と共に自らの道…

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324
4.2
旅籠と旅の往復。限界ダメ男。さんざん年数を経た後の「でも、もうダメ」が沁みる。ふすまで区切られた手前・奥の構図、地獄のように明度が低い東京、樋の水、立ち昇る浴室の湯気、漫才の原形。
yh
4.2

お文さんの変わりぶりが素晴らしい。
温泉宿にいた頃からは想像もつかないレベルで垢抜ける。
漫才のシーンも良かった。
音声状態はノイズ混じりで作品全体の8割くらいしか会話が理解できていないけど、ストー…

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このレビューはネタバレを含みます

『愛怨峡』鑑賞。戦前の溝口作品。トルストイの『復活』がベースになっているとのこと。
女性が報われない話が多いが本作は最終的に気持ちの良い終わり方。旅館の若主人謙吉の子を孕ってしまった女中のおふみ、バ…

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