ずべ公番長 東京流れ者の作品情報・感想・評価・動画配信

「ずべ公番長 東京流れ者」に投稿された感想・評価

yuyuyu

yuyuyuの感想・評価

3.2
ストーリーがぐちゃぐちゃで最早主人公が誰かすらわからなかった前作に比べると、かなりまとまっていた印象。
その一方で少しこじんまりとしちゃったかなとも思う。

スケバン映画って、結構一匹狼な主人公が多い気がするが、この主人公は珍しく組織に属してる。
それがストーリーラインにも活かされていて、連帯感や人情味を感じさせる。リカの親分気質な明るい性格も含めて、他の作品群と差別化できているポイントだろう。

最も良かったのはラストの赤コートで新宿を闊歩する討ち入り前のシーン。
いやあ、これはもう文句なしにかっこいい。
(一方でコートを脱ぐと…なんじゃそりゃ!)

ヒーロー役の渡瀬克彦もすごくかっこよく、最初から最後までその姿勢はぶれない。
まあよくよく彼の行動を冷静に見ると何を考えているのかわからないポイントも多々あるが…それはご愛嬌。

しかしまあなんとかしてもらいたいのは肝心のクライマックス。
派手な斬り合いなのに血が一切でない。
そりゃないよ、、あそこが鮮血の嵐だったらピンキーバイオレンス映画史に残る名シーンになったはず。残念!
AnriKimura

AnriKimuraの感想・評価

3.5
初っ端どスケベ南利明先生の「女の体には山あり谷ありトンネルあり林もあるでよ」
お揃いの赤ロングコートに紋紋トップスに長ドス!大信田礼子のあっけらかん具合がいーね!
矯正施設を仮退学した少女(大信田礼子)が、テキヤで生計を立てている弱小組織に拾われる。大信田礼子が主演を務めている、ズベ公シリーズの第2作目。

変なレトリックのオラオラ問答を繰り広げていく、純然たる娯楽映画。主人公と女主人(宮城千賀子)の人情劇から、敵対勢力に対するリベンジ劇へと転換していく、王道パターン。テキヤをフィーチャーしているので、大信田礼子の「ガマの油売り」の口上を聞くことができる。

賀川雪絵、橘ますみ、左とん平などの固定キャストが、前作とは異なる役柄で登場するのが、エクスプロイテーション映画の醍醐味。初登場の渡瀬恒彦が、不良番長シリーズの菅原文太的な立ち位置で初登場しているのも見どころ。

女優陣ではカーリーヘアで逆美人局をしている橘ますみ(ラストには色仕掛けあり!)がMVPクラス。ピンポン玉を発射する拳銃で、必死に応戦する左とん平も涙ぐましい。しかし、夏祭りの場面が多いわりに「祭り囃子」の音をまったく収録していないのが、不満点として挙げられる。
『東京流れ者』を冠した映画に渡哲也の弟の渡瀬恒彦を出すというのは中々洒落っ気が効いている。
まあ、劇中で扱っているのは藤圭子版だし、何より東映の事なので、単なる偶然の可能性が高いんだけど。
それでも、赤コートのずべ公達が横一列で新宿を闊歩する様は圧巻。
掛け値なしにかっこいい。

そして、この手の映画における渡瀬恒彦はやっぱり良い。
同時期の『三匹の牝蜂』や『関東テキヤ一家』然り、「姦し娘の中に一人混じる熱血漢」というポジがハマるのだ。
本作のテキヤ役は『鉄砲玉の美学』よりも軽薄な役どころだが、いつものピュアな男臭さを発揮している。
マザコンぽさも獣性に昇華するほどの熱気。リカがベタ惚れになるのも当然である。
クライマックスはずべ公達と共に敵アジトに殴り込み、任侠ルックで大あばれ。
渡瀬恒彦は元々「第二の高倉健」という文句で売り出したらしいが、デビュー翌年には既に狂犬と化していた。
本作は、もし「第二の高倉健」のままの路線で続けていたら?というif的な画を楽しむ事が出来る1作だ。
ズベ公達、気の良いテキ屋一家に迫害をかける悪党一味。

『許さねぇー!』
ラスト、スター・ウォーズのインペリアルガードみたいな全身真っ赤な衣装で殴り込みをかける6人のズベ公達! 
横一列で闊歩する姿は身惚れてまう。

脇役の芸達者達が所々に笑いを盛り込み、ズベ公のガマの油の口上も初々しくてほのぼのする。
ポスターもなんかかっこいいね。さまになってきた。