サーフワイズ 〜ユートピアを目指した放浪大家族〜の作品情報・感想・評価

サーフワイズ 〜ユートピアを目指した放浪大家族〜2007年製作の映画)

SURFWISE

製作国:

上映時間:93分

3.3

「サーフワイズ 〜ユートピアを目指した放浪大家族〜」に投稿された感想・評価

どなべ

どなべの感想・評価

3.0
1950年代に医師をやめ、サーフィンとセックスだけの生活を始めた男とその大家族の話

国家は人間が安全と所得を守るため、自由を合議体に預けることによって作られたという説明が一般的で、社会に属する以上義務と自由はセットだという考えは広く支持されている

グランドキャニオンに行った時アリゾナの砂漠にはものすごい数のトレーラーハウスがあったが、どれも送電線から直接電気を引いてた
彼らが自由な生活をするには資本主義社会で生きる'普通の'人間の労働が必要で、本当に独立した生活はできていないんだと思う

この一家も貧しいため物乞いや悪いことをかなりしたようだ
しかも彼は資本主義社会は文化を破壊して戦争が起こる原因だというのに、家庭内では家族に暴力を振るう独裁者だったというのはとても興味深い

つまりチェゲバラとスターリンを一人でやったみたいな人間だし、ミクロな社会主義でさえ独裁・恐怖政治につながることを実証していて面白い

これは彼の横暴な人柄によるものというよりは資本主義を知ってはいけないという共産主義・社会主義の致命的な欠点によるものと思う

子供達(もうおっさんおばさんだが)はかなり正確にこの"ミニ社会主義国家"の問題点を指摘していて後半は特に面白かった
amam

amamの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

サーファー界で一番有名と言われる一家を追ったドキュメンタリー。独自の人生哲学で、子供たちに学校には行くなと教え、自然界の営みを実践するお父さんがパンチありすぎて、興味深くみた。

お父さんは、かつてスタンフォード大学の医学部を優秀な成績で卒業した医師で社会的には成功を収めていた人物。しかし彼にとってこの成功者としての生活はどん底だった。
不眠やパニック発作に悩まされた結果診療所をたたみ、サーファー兼セックス研究者になるという人生の方向転換をする。奥さんと9人の子どもと共にキャンピングカーで暮らし、サーフィンをしながら湾岸を旅する生活。

若き日のお父さん、イケメンなのでさぞかしおモテになったのだろうが、結婚2回の失敗を経て自分は本当の性の悦びを知らないと思い立ち、手始めに25人と経験してテクニックを磨き、次の100人で女性を採点しながらセックスを研究。
今の奥さんと出会った時にこれ以上の相手はいないと悟り、採点を終了して彼女と結婚。9人の子どもをもうける。

まるで預言者のような名言、迷言?、仰天エピソードがたくさん出てきた。
「病人を食い物にして肥え太る気はない」
「よき夫でよき父親になりたい。それはつまりいい男だ」
「サメとは泳いでいい。でも学校には行くな、危険だ」
「ゴリラに負けたくない(動物がやっていることが一番の健康法との考え。ゴリラの授乳は2年なので2年授乳したらしい」
「お金は必要以上に持てば、他人から奪うことになる」
「子どもたちには銀行やローンに捉われない生活を送って欲しい」
「知識ではなく知恵をつける」
「物質世界に捉われたくない」
「寝てくれた相手には感謝し礼節を尽くしなさい」
「セックスをないがしろにする文化が戦争を引き起こす」

子ども達が小さいうちは厳格で支配的な父親を筆頭に一家団結でまるくおさまっていたのだろうけど、子供達が成長し成人に近づく頃、徐々に父親が築き上げたユートピアに陰が差し始める。
父親が「弟たちが言うことをきかないのは長男の責任だ」などと、兄弟の中で役割をあてがうのだ。このことで兄弟は仲が悪くなって今もそのしこりは残っているようだった。
あと、びっくり仰天だったのは、狭いキャンピングカーの中ですし詰めになって寝る中で、子どもが思春期になっても尚、子どもを気にせず毎日セックスしていたとのこと。両親は毎日発散させてるというのに、9人の子ども達には性欲のはけ口がない。そりゃトラウマにもなるわ。

そんな両親に育てられた子ども達の現在をこの映画は追っているのだが、父親の反対を受けながらも子ども達は皆、家(キャンピングカー)を出た形になった。
今まで資本主義から得られる恩恵を受けずに育った子供達は、ドーナツの美味しさを知り…一度豊かな暮らしに慣れてしまったらキャンピングカーの生活にはなかなか戻れない。だけど、学校に行ってない彼らが社会に出てからの葛藤も計り知れない。
長男ディヴィッドが父親に「倒れてくれ」と恨み節をこめた歌を披露する場面は辛かった。あと皆口を揃えて「学校に行きたかった」と。

9人の子ども達は、社会に出て困難は多かったようだが、今ではサーフィンのコーチや映画プロデューサー、ミュージシャン、グラフィックアーティストなど、それぞれの分野で立派に活躍している。
子供達は一旦は距離も心もばらばらになったが、ラストでは全員が集まって輪になって写真を撮ったりして、笑顔をみせていて、なにより皆健康そう。

以前、日本で子どもを学校に行かせない教育方針で自給自足の生活を送る家族を追ったドキュメンタリーを見たことがあった。4、5歳頃から自らの手で育てた鶏の首をしめる生活。その子ども達は東京に出るのだが(たしかとても美人だった)学校に行かせないまま社会に出されて問題が起こらないわけがなく、様々な葛藤に悩まされ涙を流す場面がすごく印象に残っている。

学校には行かせてはいないが、両者とも独自の教育論があり、自分の人生をどうやって進むべきか考えさせる機会を与えていなかったわけではないだけに、考えさせられる内容だった。
ayubit

ayubitの感想・評価

2.8
あれはあれで素敵な思想だと思うけど、我が子であっても自分の思想を強制的に押し付けるのはいいとは思えない。それがなければとても素敵なおじちゃんだと思えた。
Mayu

Mayuの感想・評価

3.2
ただのsurf映画かと思いきや、ぶっとんでる家族のお話。
前半は超COOLと思っていたライフスタイルが後半になってそれだけじゃないと気付く。
だぶ

だぶの感想・評価

2.7
サーフィンとsexをこよなく愛す父ちゃんが、 キャンピングカーで子作りとサーフィンに精を出す映画

めんどくさそうな父ちゃんだなー
基礎教育くらいは身につけさせておくべきだったとは言えるだろうが、それでも幸せな家族だと思うし、むしろ羨ましい気もする