イノセンスの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

イノセンス2004年製作の映画)

INNOCENCE

製作国:

上映時間:99分

ジャンル:

3.8

「イノセンス」に投稿された感想・評価

もねこ

もねこの感想・評価

4.8
圧倒的映像美…。2004年に作られたとか嘘だろう…。

哲学的な引用に次ぐ引用で難解すぎて理解できない部分が多々あるけどそれでも、最後まで一気見しちゃうよね。押井ワールド強すぎる。

人間と機械の狭間で、バトーはどう生きていくんだろうね。

個人的には機械化が進めば進むほど、生物的というか建造物とか乗り物とか有機的な形状になっていくのかなぁと観ながら思った。

考察見て何回か見返したいなぁ…。
Automne

Automneの感想・評価

4.0
文芸坐オールナイト最後の1作品。
ニコチン混じりのヒレ酒でふわふわとしたまま浮き足立って文芸坐に行きましたら、早い段階で入れたことによる最前列という僥倖。押井守監督が、アニメーションの美について、「佇まいの色っぽさ。女もオヤジも。」という風に言われていまして、その他にも「筆先の限界を超える」だとか「魂すり減らすくらいやっちゃう」だとか言葉の端々に堂々とした風格を感じました。
イノセンスは前作と比べて予算が良くやりたいこと全部詰め込んだとおっしゃっておられましたが、察する通りのカロリーの高さ、ひとつひとつの台詞がすべて聖書や哲学書の引用、メタファーに次ぐメタファー、映像も当時は最新鋭だったようで、手書きの部分に関しては文句なし。
CGは手書きと違って当時の最新の設備というだけでそれ以上ブラッシュアップできないと言われた通り、CGのところだけはあからさまに古っぽい感じが漂っていましたのが少しだけ残念でした。
純粋な乙女が操られて機械を動かしている、日本人形的な義体の麗しくも気持ち悪い感じというのは、パプリカを観た時と共通するものがあって、ああこのSFアニメの流れは脈々と伝承されゆくものなのだなと思いました。
アキラ、ゴーストインザシェル、エヴァ、パーフェクトブルー、など80年代後半から90年代、0年代にかけてのアニメ映画は非常に熱いです。魂が通っています。
たくみ

たくみの感想・評価

4.0
去年初めて観た時より理解が深まった気がする。
やっぱ面白いテーマですよね。

1番引っかかったセリフが、人間とロボットの違いを、“白が黒ではないと言うレベルの意味で、人間は機械ではないという認識に過ぎない”ってセリフ
これはかなり興味深いし面白い。
人間が機械ではないという概念は、同じ人間が作り出した共通認識でしかなくて、人間しかいないある意味究極の閉鎖的世界でしか通用しない概念なのかもしれない。
「人間は“どこかの誰か”によって造られた物だとしたら」
という可能性がある限り、人間が機械ではないとは言い切れないと思うんですよね。
例えば、僕ら人間が言う“ロボット”しか居ない世界があるとして、そこに住むロボット達は自分は“親”から生まれ(作られ)、自分たちは自然の摂理によって生まれ、繁殖し、死んでゆくという揺るぎようの無い概念を持ってたとしたら、それは僕達が今生きているこの状況と変わらないと思うんですよ。
僕ら人間だけがロボットを造ったという自覚を持っているのと同じように、僕らの共通認識や概念の“外側にいる誰か”が居ないとは言い切れないと思うんです。
そもそも出来すぎた話なんですよ。
こんなに“高度な”知的生命体が偶然自然発生したとは思えない。

押井監督の提唱する、生命の本質は遺伝子を介して伝わる記憶、つまり情報とする考え方も非常に面白いし興味深い。
進化論よりもよっぽどリドリー・スコット監督や押井監督の説の方が納得できるんですよね。

人間とは、もしかしたら“どこかの誰か”が作り上げた究極の“サイボーグ”なのかもしれない。
要するに、僕ら人間がペッパーくんをロボットと認識してるのと同じように、“どこかの誰か”から見れば僕達人間はロボットという認識で共有されてるのかもしれないって事なんです。

こんな高度な知性を持ったロボットがあるわけが無い。
と思うかもしれませんが、それはあくまで人間の物差しで言ってるに過ぎなくて、人類が限界だと思っている上限は、“どこかの誰か”からすれば石を削れば刃物になるくらいのレベルのテクノロジーなのかもしれない、、、。

現実的ではない考え方かもしれないけど、“ありえないなんてことはありえない”、可能性はゼロではないと思うんです。
Mitu

Mituの感想・評価

3.5
字幕で見たけど難しい言葉が多くて、うん、難しかった。

映像が綺麗。
言葉も何もないシーンがあるけど、幻想的である。
か

かの感想・評価

3.6
音量の関係でほぼ何言ってるかわかんない
参考格言が多すぎて追いつかない
もう一回見ます PCじゃなく
nagarebosi

nagarebosiの感想・評価

4.5
前作より難解度が増し「何を言いたいんだ?」と思っていましたが、最近やっと理解してきました。
押井監督は本作から脚本も自身で書いているので、まさに作家性がごり押しになってます。その代わりストーリーはいたってシンプルな構成で、難解なセリフや膨大な情報量の画でグイグイと見せます。
冒頭の一文がまさに本作のテーマだと思いますが、大人の、しかも義体化されたサイボーグの捻じれた純愛を描いていて、それがまたハードボイルドなカッコよさで良いですね。ラストシーン直前の別れの画は構図も見事でシビれました!
セリフも日活アクション並みのキザな感じも好きで、こういうの書ける人少ないんですよね。声優さんも渋い人選で抜群に上手い!
効果音も海外のスタッフが手掛けただけあり、前作より遥かに細かく良い音がついていてリアリティが増してました。
難解ではありますが、私はこういうの好きです!
しんご

しんごの感想・評価

4.2
男女問わず幼少期に「人形遊び」をする人は多いと思う。ただの遊びと思うなかれ、心理学的には人形に語りかけることで自分の不安を和らげ同時に社会と繋がる予行練習をするという意味があるんだそう。そんな子供達にも友達ができ、いつし人形との「対等」な蜜月も終わりを告げる。その過程が正常な「成長」と呼ばれるのだろう。

本作はそんな人間と人形の関係が基幹にある。「ガイノイド」と呼ばれるロボット人形が人を殺害して「自殺」する事件が発生する所からストーリーは始まる。ガイノイドは工場などで稼働するロボットではなく愛玩用として色んな人の黒い欲望のはけ口となるために製作された存在だ。全身義体のバトーと刑事上がりのトグサは事件を追う中で意外な真相を知ることになるが...。

「ブレードランナー」(82)に代表されるサイバーパンク映画では「何をもって人と定義できるか?」がしばしばテーマとなるが本作もそのテーマと無縁ではない。前作「攻殻機動隊」(95)がそのテーマを真正面から描き切ったとするなれば、本作はそこから派生して「なぜ生身の人間はそこまで傲慢になれるのか?」というメッセージを投げかけているように思える。

全身義体のバトーは愛玩用として製作されたガイノイドに対してシンパシーを感じ、その感情の流れが本作の深みとなっている。「対等」な関係であった筈の人形をいつしか人は下位の存在と見なしそこには生命も主張もないと決めつけていく。そんな恣意的な「序列」を思い切り揺さぶる押井守監督の演出はとにかくスタイリッシュ。

ハラウェイが人形について語るシーンは含蓄に富んでいるし本作を観る上での大事なヒントが隠されている。彼女の声を演じた榊原良子さんは相変わらずシリアスな演技させたら物凄い貫禄があって好き。

それに加え、本作においては古今東西の人物の言葉の引用も印象的だ。聖書に始まり、孔子、ウェーバー、尾崎紅葉など本作関連の名言を絡めた会話は知的だしとにもかくにも渋い。彼らは電脳化してるから言葉をすぐ脳内で検索できるからいいけど普通の人間なら絶対無理だよ笑。声優さん達もちゃんと意味を咀嚼していないと演じられないから大変だったろうな。

事件の真相に迫るクライマックスで登場する草薙素子はやはり本シリーズの顔だし、彼女とバトーの会話はやはりたまらない。終盤バトーが怒鳴るシーンに「人間の醜悪さに対する怒り」が全て表れていた気がする。

難解だけど何回も観たくなる作品。
『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』の続編。
少女型の愛玩用ガイノイドが原因不明の暴走を起こし、所有者を惨殺するという事件が相次いで発生した。
被害者の遺族とメーカーの間で示談が不審なほど速やかに成立したこと、被害者の中に政治家や元公安関係者がいたことから、公安9課で捜査を担当することになる。

↓以下ネタバレあり
ああ~~面白い。
自分にとって昔から"人形"って不気味な存在で、リカちゃん・ポポちゃんをはじめ、当時の女の子に人気の"人形"を欲しがらない子供だった。
なぜ不気味に思うのかもわからないけれど、とにかく不気味に感じていた。
「人間はこうまでして自分の似姿を作りたがるのかしらね」
検死官のハラウェイさんの言葉ひとつひとつが印象深い。
ゴーストダビング闇深い。
映像も美しく、カットも斬新で好きです。
テレビアニメシリーズの攻殻機動隊とは比べてはならない作品。
川井憲次さんの手がける音楽が生み出す世界観は圧巻でした。
全体的に暗くて重いストーリーや描写がとても良い味を出していました。
いやこれほんと素晴らしい作品。
昔よくわからなくてリタイアしたんだけど本質はそこじゃなかった。話自体はしっかりクライムサスペンスなんだけどそれに付随する哲学的テーマが物語をわかりづらくしていく。わざと理解するのに時間がかかる言葉をどんどん並べて、無駄に引用しまくって。
そこで気づいたのは考えるよりも感じる作品であること。択捉特区についてからの悪夢を見せられているかのような少し不思議で不気味な雰囲気。この雰囲気を楽しめるかどうか。
映像音楽ともに前作の一歩先にすすんだ素晴らしい技術だった。アニメの芸術作品。
素晴らしいものをみた。
>|