街燈の作品情報・感想・評価

「街燈」に投稿された感想・評価

mingo

mingoの感想・評価

3.8
中平康の代表作らしいが、フィルセン所蔵のため機会がないとほぼ観れないのなんとかしてほしい。モダンでスタイリッシュなのはもはや言うまでもないが、葉山の家に南田が自転車で出かけていき、おかずを半々にして朝ごはんを食べるシーンなど魅力満載。そして夜の渋谷がパリに見えるもんだから中平映画がフランス映画て言われるのも納得。小沢昭一と渡辺美佐子のちょい役も贅沢この上ない。
nagashing

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3.0
外国映画からの影響が色濃いごった煮映画。詩的リアリズム、ソフィスティケイテッド・コメディ、ネオレアリズモ、表現主義〜ノワール……と、まぎれもない日本の風景を次々と異国のスタイルを借りて描出していくあまりの異次元感に面食らう。いくらなんでも丸の内にあんなストリートキッズはいねーだろ。正面からのクローズアップと濃い口紅の伏線でキスを暗示させ、「次は髭をちゃんと剃ってね」というせりふの真意が時間差でわかるラストなんかは、とても洗練された憎い演出。こういう引き算の論理で作られた部分がうまいだけに、〝好きなものぜんぶ盛り〟の足し算による不調和がきわだってしまう。中原早苗が爆走させるマイクロカー(イセッタ?)は超めんこい。欲しい。
いつも通り素敵な月丘夢路さんとちょっとオードリーみたいな南田洋子さんの恋模様。
銀座の洋品店と、月丘夢路と南田洋子のガールズトーク、お客のマダムたちの毛皮、葉山良二と歌の上手い靴磨き、超小型自動車、森英恵の素敵な衣装など、など、とても雰囲気がよくて、楽しい(ストーリーはとっ散らかっているものの、この世界にハマると楽しい作品かなと思う)。
冒頭の葉山良二の説明からの再現シーンで手早く設定を紹介するのがよかった。
自転車から朝食の場面は名シーンすぎて、ときめきが止まらない。

「美しい女優・美しい衣装」@シネマヴェーラ渋谷
ムチコ

ムチコの感想・評価

3.6
頬骨の高い3人(葉山良二、月丘夢路、南田洋子)
葉山良二がケンカ強めという設定は謎。お話を動かすために人が動くのでパッとしない(朝ごはんのシーンはよかった、いきなり人んち来てかいがいしくご飯よそったりお皿洗ったりするの現在目線では気持ち悪いけど)

洋装店の店主である南田洋子と月丘夢路がお出かけの時にきちんとおめかしするのがかわいい。飲みに行くのにお花のついたヘッドドレス。
Marrison

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2.9
期待したのに、、お洒落じゃなかった。。。

仏映画への寄せにキッチリ成功してる部分もあるにはある。交差点の強気な渡り方と、終盤の、濡れたような夜の街路を靴磨きたちが駆け抜けるシーンだけね。
ハーフ頼みのいささかゴリゴリな配役が、撮影・演出面のいろんな背伸び(西欧への模倣全体)を結局台無しにしてる。ヴィスコンティがこれの岡田真澄を観て昂奮してたと想うと、キモい。

地に足の着いた昭和の和風景の中にこそ、強さはあったりする。猿に非ずの洗練の第一歩として、真に己を知ろうよ?
★モブの子供たちがポゴでぴょんぴょん、よし
★靴磨き少女の刈谷ヒデ太郎が「大人なのに、やめたいからやめるなんて、よくないわ」とクリスタルな正論言って聞かす、よし
★小さな小さな塩鮭を男女二人で分け合う幸、よし(←南田洋子さん最大の貢献シーン)
★おヒゲ接吻の件、最高

サッカー青年風なウザいチンピラ(草薙幸二郎さん)に絡まれても絡まれてもほほえみつづける主人公(葉山良二さん)、というゲテモノ図は好きでも嫌いでもないが何か観やすかった。
月丘夢路さんの顔、好きくない。
さほど岡田さんはやじゃない。心は汚れていそうだけど。。
csm

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3.5
気持ちがまだまだ「飢える魂」の世界にいたから、葉山良二と塩鮭半分こにらっきょうとかで朝御飯食べてる南田洋子にもかわいらしいね〜みたいな感想しかなく、火事場から「レイコさん…!」つって三橋達也出てこないかなーって思いながらみてしまった。
わざわざ休日に朝早く起きてヴェーラに行ってまで観たのに全然面白くなくて萎えた。この頃の中平パイセンなら『誘惑』の方が面白い。天才もたまには凡作を撮る。
AS

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3.8
中盤までの恋の鞘当て模様は観ていて楽しいけど、草薙幸二郎が絡み出してからは微妙な展開が続く@シネマヴェーラ
期待したほどではなかったけど、有閑マダムふたりが横切る銀座の往来×3ショットの、洒落感に下世話感が増し増しになっていくさまなど好き。結局自分探しの話なのに、ノワール風味の対決から喧嘩した後はみんな友達的な少年マンガ展開に面食らって笑った
「半分ずつって美味しいわね」

やはり大好き。今まで自分が見た中平康作品14本の中でも特に好み(どっちか言うと、この監督が好きなルネ・クレール色が強いけど)。
一見、銀座が舞台のただのお洒落なラブコメだが、とにかく優しい。優しさと多幸感で溢れかえっている映画だこれは。大体、朝メシ食うだけのシーンが何であんなに泣けるのか俺にはさっぱりわからない。都会の片隅で靴磨きをしている少女が主人公に発す「やめたくなったからやめるなんて、大人なのにいけないのよ」って台詞にもガン泣き。俺の人生そんなんばっかや…。
南田洋子がお決まりのサイクリングコースを行こうとするも気が変わり、方向転換するその瞬間(まだ中盤くらい)から劇場の明かりが点くまで、俺の目と鼻の下はずっとグショグショに濡れていた。
ささやかな大傑作。こういう映画こそ必要と思う。
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