だすぷーちん

47RONINのだすぷーちんのレビュー・感想・評価

47RONIN(2013年製作の映画)
3.6
あこうの国の領主、あさの様に拾われた日英ハーフの少年、かい。日本征服を狙うながとの国の領主、キラとその手下の魔法使いの策略のために、酷い目に遭う!

   ※ ※

忠臣蔵の物語に、「斬新な」解釈を加えて作られた、ニューウェイブサムライファンタジックアクション。

一応舞台は、第五代将軍ツナヨシの時代の日本らしい、がー、
ここは琉球か、明国か、はたまた李王朝の御殿かいな?という様な、凄まじい感性を巡らせた、鎧兜とヘアースタイル、衣装とお城が異様である。けして、悪意をもってこういうデザインになったとは思えないが、とにかくけったいな設定であることは間違いない。

それにしても、これは何という素晴らしいアメリカン時代劇だろうか!

かい:ヒーロー。🇯🇵x🇬🇧ハーフの若者。少年時代にあさの様に拾われ、ハゲシイ人種差別を受けながらも、あさの家に忠誠をつくす、サムライ魂の持ち主。あさの家のミカ姫とは相思相愛の中だが、黄色いサルの国では、白人はケダモノ以下の卑しい存在だそうな。んなわけで、連日連夜、身分の違いのために酷い目に遭っている。幼少期に⭕️⭕️の△△(ネタバレコメント欄参照) に育てられ、プチ超人化された能力を密かに隠し持つ。その生き様は、もののけ姫のアシタカのようでもあり、グラディエーターのマキシマスの様でもあり、聖剣エクスキャリバーを求めるキング・アーサーの様でもあり、ドラゴンと闘うハリー・ポッターの様でもあり、カリオストロの城で姫を愛を盗もうとするルパンの様でもある。……ひょっとして、パクってないか?これ。

あさの:あこうの国の領主。イキダオレになっていた少年かいを助けた。キラと魔法使いの魔の手のために、酷い目に遭う。

おーいし:あこうの国の家老。キラと魔法使いの策略の為に、一度は巌窟王にされてしまった。忠臣蔵の中心キャラでもあり、作品中での活躍は語るに及ばない。

キラ:日本征服を狙う悪の王。お殿様というよりは、おまえは由井正雪かと、ツッコミを入れたくなるような風貌なのがちょっとしんどい。

ミカ姫:ヒロイン、ぱつぱはあさのさま。クラリスのように、あこうの国の支配を狙うキラの嫁にされそうになる。柴咲コウが演じていて、ヤンキー臭、ぱないのが、ちょっとというか、すごい残念…。

魔法使いみづき:オッドアイの妖術使い、得意の毒蜘蛛の妖術を使いあさの様を操りキラを襲わせた。菊地凛子が演じていて、この下品さ超好き、クセになる。🦊になったり、怪獣になったりするが、なんといってもドラゴラムの呪文を使うことができる、おお怖い。

ツナヨシ:公方。きんきらきんで、侍大将には見えない。結構無茶苦茶なお裁きを下し、おーいしたちは酷い目に遭う。

そういうわけで、基本ストーリーは忠臣蔵。それにどこかで見た様なイベントが数々挿入される予定調和が素晴らしい映画。

倭国の時代劇なのに、テイストはファンタジックアクション、だが当然、毛唐どもが好きそうな忍者アクションシーンもある。さらにはクリエイターは何か丁髷に恨みでもあるのか、前述のごとく、ヘアースタイルはサムライも殿様も姫さまもみんな奇抜。奇妙奇天烈な芸風は、賛否両論、というよりは否定する派の方が多いようですね。
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