ど根性一代の作品情報・感想・評価

ど根性一代1963年製作の映画)

製作国:

上映時間:84分

3.1

「ど根性一代」に投稿された感想・評価

mitakosama

mitakosamaの感想・評価

3.4
スカパーにて。今東光原作で勝新主演なので、悪名とイメージがダブルのは致し方ないね。
しかし、悪名の朝吉よりかは今作の主人公・平助の方が純朴な感じ。

力自慢で港の荷運びを請け負う組に入った平助。親分には気に入られるが兄貴分には嫌われる。
その上、兄貴分の奥さんを寝取ってしまい、ケジメとして指を詰め組みを辞め夫婦に。

この奥さん役に高千穂ひづる。超可愛いし、役の上でも肝っ玉が据わってて魅力的なキャラクター。

奥さんを養うため、仕事を探し荷物運びから山伏の修行僧へ。ええ?何その意外な展開!?山伏になっちゃうの???と思ったら先達と喧嘩別れ。
車屋になっても正義感から喧嘩になって廃業。

さらに子供も拾っちゃって生活は困窮。冒頭の兄貴分が独立しヤクザとしてのさばるし散々。平助もリンチに合う。

最後に鬱憤を晴らす大暴れはお約束だが、そこで妻が「あなたの好きな様に」と喧嘩に送り出すんだよな。格好良いいいいい!!!!このシーンは痺れた!

勝新は安定した魅力だが、高千穂ひづるの好演も素晴らしい。このオシドリ夫婦感が、悪名には無い独自の魅力で微笑ましかった。
やけに悪名に似ている本作

わいが死んでもわいのど根性は死ねへんわいは悪名のラストのセリフ
そのど根性を中心に据えたのが本作
やくざの女と寝たばっかりに指を詰めて車夫になったり山伏になったり放浪する結果になった主人公なのだが、最後はやくざをノシてしまう
ど根性はさすがだ、と言われて終わるのだが悪名の爽快感はない
葛藤がいまいち描かれていないからだろうか
悪役がいまいち魅力がないからだろうか
悪名の朝吉のキャラクターがいかに輝いていたか、脇役がいかに魅力的だったかが分かる
杉田康演じる悪役が近年稀にみる
嫌なやつで、勝新を応援する気持ちに
も拍車がかかる。

最初の土建屋(ヤくざ)を追われ次どうしようって所から、まさかの山伏に転職は斜め上すぎ。

また、機関車で敵の前に現れる勝新には意味がなくても心踊った。
今回の勝新は、酒も女も博打もやらないという『悪名』の朝吉よりも高潔な役どころだ。
ヤクザを破門になり、遠藤辰雄に弟子入りして「山伏」を目指していく。
(珍しく遠藤辰雄が善人だと盛ったら、やっぱり外道のエロ爺だった)
すぐに山伏からも追放され、さらに杉田康にリンチを受ける。
杉田康の悪行にいい加減プッツンしたころ、勝新の怪力無双がモノを言う…
まあ要は任侠映画のフォートマットそのままなのだが、勝新が杉田康をボコボコにする姿に無邪気に喝采する曽我廼家明蝶の横で、高千穂ひづるの険しい顔が映る。
このショットのおかげで単なる無頼伝に終わっていない。