こちらピープリー村/Peepli [Live]の作品情報・感想・評価・動画配信

「こちらピープリー村/Peepli [Live]」に投稿された感想・評価

てるる

てるるの感想・評価

3.3
アーミル・カーンプロダクション制作の社会派シニカルドラマ。

借金が返済出来ず、家や土地を手放すことになりそうな兄と弟。
自殺した農民には10万ルピーが国から支給されると聞き、自殺宣言をした弟ナッターに対してメディアが殺到してしまい、視聴率や政争に利用されてしまう…

あと10年もすれば人口で中国を抜くであろうインドだけど、その多くは貧困層(この構図は中国と同じ)

10万ルピーて日本円だと14万円くらい。
インドの農家は平均年収100万円弱らしい。
14万程度のお金で命を捨てようとするなんて。

命は何よりも重いと言われるけど、一農民のの命を心配する人なんてほとんどいない。

政治家は選挙のことしか考えてない。
メディアは視聴率しか考えてない。

唯一、この農民たちの境遇を憂うテレビマンが言われる。
「この仕事向いてない」と。
メディアの役割って何なんだよ!

土掘りのおじさん可哀想だったな。

社会の問題提起としては良いかもだけど、なんとも言えないモヤモヤ感のある終わり方。

良心のあるテレビマンが「ムンナーマイケル」のボス役ナワーズッディーン・シッディーキーだった!
あと「人生は二度とない」のナシーラディン・シャーも出てたァ!
借金を理由にして自殺したら補償金額貰えるという事で自殺しようとする村人の話。
命ってなんなんだ?って思えた映画でした。
マスコミまでやってきてのてんやわんやのお祭り騒ぎにまでなってるし。
しまいには、選挙と重なっていたせいか、政治まで関わってた。
生きる意味を考えさせられた時間だったと思います。
中本

中本の感想・評価

3.4
シニカルなコメディながら、インドの農業衰退や貧富の差が分かる。広いなインド。主人公はジミー大西に似ている。
自殺したら10万ルピーくれるときき、借金をかかえた一家の次男が自殺しようとする話。

自殺止めたいのか、止めたくないんだか・・・。
メディア、国、世論・・・世の中は1人1人のことをそうそう想ってくれるわけではない。これが現実なのかも・・・。

ポンプが全てを物語ってる。
じゅんP

じゅんPの感想・評価

3.0
《貧しい農民のナッターは、自殺した農民の遺族に補償金が出るという制度を知り、家族のため自殺を宣言する。
しかし噂が広まり1件の取材を受けたことから、ナッターのニュースはバズりまくり、小さな村に取材陣が殺到、政治家も巻き込んだ大論争に。
ナッターの決意の行く末はーー?》

主人公でありながら、どこまでも振り回されるだけのナッター。
あんなに騒ぎになっても、彼がどんな人物なのかは深掘りされず、都合よく加工されたイメージだけが浮き上がる。
当事者不在で盛り上がり、カタが付いたらあっという間に去っていくメディアと政治…イナゴみたいっすね。

記者のひとりが、同様に苦しんでいる人がたくさんいるのに、ナッターの命だけがクローズアップされるのおかしくね?という至極真っ当な疑問にぶつかりますが、そうした視点と問題意識が”バズらない”現実を叩きつけられます。

小さな農村から都心へと飛ぶカメラ。
わずかばかりの金のため農地を売り、都心で肉体労働に励む低所得者を捉えるラスト。

どれだけ視聴率や支持率を伸ばせるか、そうしたクソしょーもない数字のため、合理性の追求のために何を犠牲にしているのか。
(豊かさ)の足下に広がる、(安い)命の価値換算。
自分の農地を差し押さえられた兄弟が、自殺した者に10万ルピーが支給されるという政策を聞き、自殺すると吹聴する。
それを聞きつけたテレビ局が自殺シーンを撮影しようと、家の前に押しかける事態に。
果たして、男性は自殺するのか。


2020/12/7Netflix配信終了ということで、駆け込み鑑賞。
アーミルカーンプロデュースということで、どう出るか…


簡潔に言うと、出オチ感。
自殺すると言って、報道陣が集まるところまでは面白いのだが、それ以降はまどろっこしい。

ただ、インフレで農民がどんどん土地と職業を手放しているということに対しての問題提起ということらしい。そういう気概はやっぱりアーミルカーンっぽくて良いなと!
ezu

ezuの感想・評価

3.8
「自殺をすると政府が大金をくれる制度ができたらしいから自殺宣言したらマスコミに取り上げられてとんでもないことに!」

アーミルカーンプロデュースとのことで、ゆるいテンポながらもどことなくアーミルカーンっぽい題材の映画だなという印象。
無慈悲でありながらもその中で心揺さぶられる人もいて、そうでない人もいる、切ないけど考えさせられる映画でした。
村人「土地を担保にしてお金借りた。返さないと暮らしていけない」「自殺すると10万ルピーもらえるってさ」「自殺するしかないな」
マスコミ『なんて酷い!政府は何をやっているのでしょう?ほら、この人自殺しちゃいますよ?さぁ、どうします?(いいネタ見つけたぜ、生中継しちゃおう)』

1ルピー約1.4円くらいなので、10万ルピーで約14万円。インドでは、年収20万円以下の貧困層が過半数なので、この村もその程度と考えると大金なのだろう。(一方、世界で最も稼いだ俳優ランキングに余裕で入ってくる人たちもいるけどね)

そんな貧困問題をマスコミの下品さを使って描いた社会派ドラマ。アーミル・カーン夫妻プロデュース作品。
面白い内容ではないけど、インド映画を愛する者として避けては通れないジャンルなので、この手の作品は色々と感謝しながら観る。

スクープ!"サイーフ・アリー・カーンの8年の時のキス"笑
つい先日に日本映画「五億円のじんせい」のレビューで「アーミル・カーン周辺作品っぽい」と書いたけれど、探してみたらやはり近い題材の作品があった。アーミル・カーン・プロデュース作「こちらピープリー村/Peepli [Live]」。

「五億円のじんせい」同様に人生の価値を金額という定量価値に置き換える手法。本作では、自殺者に10万ルピーを補償する政策と、そのシステムを利用する事を宣言した農民の話。もちろん人生の価値を金額化する事を良しとする作品ではなく、敢えてそれを題材にする事で、インドの格差社会をシニカルに描き出そうとする試みである。

10万ルピーは命に換えるほどの金額ではないのだが、その制度を利用せざるを得ない農民の苦しい生活。更に、彼の決断を利用しようとする政治家や、執拗に追うマスコミの姿へと、作品の視点は拡大していく。

あくまで少年の成長物語として仕上げた「五億円のじんせい」と、社会派作品に仕上げた本作で、作品のテイストは違うものの、根底にある格差社会の問題や、周囲の善意が本人を追い込んでいく構図には共通するものがある。

本作に関しては、主人公の人物像がやや地味である事と、それに対して題材を盛り込みすぎた感があり、全体のバランスは今ひとつといった感じ。もし比較するならば「五億円のじんせい」の方が面白い。
てれ

てれの感想・評価

3.4
タイトルの軽さに騙されたというか内容が重かった。アーミル・カーンがプロデュースした作品。

生活苦で自殺した農民には10万ルピーの手当が出るという制度のため、自殺を宣言したひとりの農民に群がり彼の生活すら食いつくすマスコミの姿は本末転倒といったところ。マスコミは囃し立てて煽るけれど、結局当事者の問題はなにも変わらないで改善しない。「自殺しなければ土地を守ることすらできない」という事実がそもそもおかしく、変えていくべきことなのに意味のない問答が続くだけ。

撮影時36歳くらいのナワーズッディーン・シッディーキーが可愛かった。ラケーシュという記者役で、唯一彼は農民が強いられる苦しい生活の問題の本質を見抜き警鐘の声をあげようとした良い役どころだった。

センセーショナルな話題は気になるけどその背景に人々は無関心。これが現実だということが胸糞だった。あとのネタバレはコメント欄に書きます↓
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