いろはにほへとの作品情報・感想・評価

いろはにほへと1960年製作の映画)

製作国:

上映時間:109分

3.7

「いろはにほへと」に投稿された感想・評価

東の方では東京国際映画祭で大変賑わっているとか。大阪も負けてへんでで、今日から待望の「橋本忍映画祭」始まりました!、、、東京に比べて、ちょっと、いやかなり地味ですね(^^;;でも個人的にはめっちゃ嬉しい😊さすがシネ・ヌーヴォ。有難や〜。

で、初日一作目がこれ。

戦後すぐの頃。銀行より高い利息をうたい急成長する投資経済会。それを追う貧乏刑事。社会派サスペンス。

ありがちな話ながら、流石にこの方の脚本だけにそう単純にはいかない。

投資経済会は、いかにも胡散臭いけど、ちゃんと法律の抜け穴を突いている。欲ボケで単純な悪役でもない。一方の刑事もうだつは上がらないし、飲み屋で女将を口説くおっさんながら、意外にも金にはなびかない。一筋縄ではいかないキャラクターたち。本当の悪人は、ニュースにも出てこないあの人々。批判も効いてます。

投資経済会の理事に佐田啓二。あらためてこの方男前やな思いました。

刑事を伊藤雄之助。この人はやはり味があるなぁ。
三四郎

三四郎の感想・評価

3.0
「今の日本人は金に対してみんな腹を空かしている」
綺麗ごとを言ってられない時代だったんだなぁ。男ばかりの社会派映画だったが、見応えがあった。美人女優が出ていなくとも脚本が良いと引き込まれる。
moku

mokuの感想・評価

4.0
この伊藤雄之助の役42歳って設定だったのかー!
「触らぬ神に祟りなし」…藤間紫相手にエライ!


<追悼 橋本忍/加藤剛>
Kuma

Kumaの感想・評価

3.8
銀行よりも高い利子がつく投資経済会。それを立ち上げた男と、怪しんで追う刑事。何も尻尾を出さなかったが、経済危機を受けて、投資経済会が狂い出す。

組織のカラクリがしっかりしていて、「どうしたら崩れるだろう」と、ハラハラする。

いろはカルタからタイトルがきていて、主人公家族が口ずさむ。それが笑いでもあり芯をついていたり、使い方がうまい。

橋本忍作品にあまり経済物がないから、それだけで新鮮で面白かった。
中村登、橋本忍、厚田雄春と、キャリアの中ではらしくない作品だと思うけど、面白くってよかった。厚田さんのカメラにだけ注目してもう一度見たい。
佐田啓二の会社の後ろで新しい建物を作っているのは、シネスコ画面に映えるから?なんだか妙に心に残った。

「日本映画の黄金期を書いた男 追悼・橋本忍」@新文芸坐
万年ヒラ刑事・伊藤雄之助 vs 投資組合の成金・佐田啓二。な最高の人間ドラマ。ザ・傑作。

賄賂になびかぬ潔癖だけど、呑み屋の女将(藤間紫)に「高い酒呑んでるんだから」とお触りするスケベおじさんで、おまけにケチで人間的には上等とは言えない伊藤雄之助。

戦前は有能な保険セールスマンで、法整備以前で違法性はないとはいえ口八丁手八丁で投資組合の資金を集めた佐田啓二。しかしその投資組合を始めるきっかけが経済信用のない庶民たちを救うためという、むしろ正義漢。ただ大きく儲け過ぎたせいで「金になびかぬ人間はいない」という人生観を持ってしまった可哀想な人間。

伊藤雄之助はほぼ一匹オオカミだけど、佐田啓二には仲間が。その仲間たちが最高! テキ屋あがりで血の気の多い三井弘次、佐田の元上司で宮口精二、下宿のオヤジで代書屋(だったっけ?)で法律担当の殿山泰司。
この日本三大名脇役アンサンブルが最高なんです! ここが本作の大きな裏みどころ。

何故か途中から織田政雄もそこに加わってきていつのまに消えるけど、あの役は必要かな? どうみても契約上仕方のない出演にしか見えないんですが。本作唯一の不満はココ。織田政雄は大好きな役者なのでなおさら。

タイトルの由来である「人生はいろはかるたの通りにやっていれば間違いないのよ」との名台詞を吐く、伊藤雄之助の母親役・浦辺粂子も最高。相当お婆さんに見えるけど実年齢は伊藤雄之助と17歳しか変わらない。

名優ばかりなので物語うんぬんより、やりとりを楽しむべき作品。宮口精二が賄賂の申し出をしてつらつらと長台詞を言い、それを聞きながら伊藤雄之助が「拷問だ…拷問だ…」と繰り返すシーンとか最高だし、彼らでなければそうはならなかったのでは。

伊藤雄之助が藤間紫に「さくら荘」という温泉マークに連れ込まれるもののマッチ箱を見つめて「さくら? さ、さ、さ…さわらぬ神に祟りなし!」と閃いて逃げ帰るシーンもベタなユーモアで最高!

「政治家は信用出来ないけど、金で動く」と豪語して財界の顔となった佐田啓二も、リーマンショックを思わせるアメリカの株暴落で転落。自業自得なんだけど、やはり何だか可哀想。結局は利用したつもりの政治家を信じてしまっていた世間知らずだった。上には上のワルがいるということですか…。

破綻がほぼ決まって、出前のラーメンを暗い会議室みたいなところに集まって食べるシーンは泣ける…。のびきったラーメンが本当に不味そう…。

「これは作り話です」という冒頭の念押し字幕と三井弘次の最後のキメ台詞がリンクしたり、本当の悪はこいつらだ!な国会議事堂のショットとか、映画にうるさい人らがベタ過ぎるとかガタガタ言っている評を見かけましたが黙っていただけますか。
これはこれで良い。そんな瑣末なことを観る映画ではないんですよ。
伊藤雄之助超シブイな~
関係ないけど男は度胸女は愛嬌坊主はお経漬物らっきょってライミングが心に残る。悪徳金融会社つぶれそうな瀬戸際の状況で佐田&殿山&宮口輪になってラーメンすすってんのがうまそうだった。昔の日本映画のラーメンってどれもだいたいうまそうだよね。
くずみ

くずみの感想・評価

4.0
トーキョー金融道。カリスマ啓二vs実直な雄之助。こんなかっこいい雄之助は初めて? すげなくされるほど燃えるタイプなのか啓二。力の入れどころ間違ってる。工事音がじわじわくる。
buccimane

buccimaneの感想・評価

4.5
帰ってからいろはかるたの一覧調べたけど全部が教訓っぽいわけじゃないのな。
伊藤さんが頭脳戦するのかと思いきやバチバチ戦うわけでなしにそれでも影響し合うのすごい面白いと思った。
ピンチになると敵が大きく見えるのとか手持ちの駒の一つのつもりの物がそれしか無くなる感じよく分かるな。
ただのテキ屋の三井さんまでもがずっと付き合うのヒップホップ感あった。
殿山さんは楽してる印象。
藤間さんが誘惑するのもボーナスシーンありがとうございますという感じ。
ラーメンムービーとしてもポイント高い。
しかし金利が月3パーなんてウットリしちゃうなぁ。
本編鑑賞中、『白昼の死角』を少し想像したが、その映画自体忘れてしまっていた。
脚本・原作は橋本忍(!)、撮影は厚田雄春(!!)
本編開始とともにどどーんと「グランド・スコープ」(シネスコ)の文字。でもイマイチ、シネスコを堪能できなかった。
投資詐欺の男の役に佐田啓二、刑事役に伊藤雄之介。
見た目で人を判断してはいけないということです。

@シネマヴェーラ渋谷(8/22/2014)
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