痴漢電車 下着検札の作品情報・感想・評価

痴漢電車 下着検札1984年製作の映画)

製作国:

上映時間:64分

3.4

「痴漢電車 下着検札」に投稿された感想・評価

女性層反発必至。18歳未満お断りのコメディミステリィ。

えーと。まず、言い訳させてください。
本作はいわゆるピンク映画ですが、僕が知ったのは『最強!ミステリ映画決定戦』というムック本。つまり“ミステリ”を期待して本作を鑑賞したのです。いいですか。ここ重要。タイトルに惹かれたわけではないのですよ。

ちなみに、本作は。
日本アカデミー賞受賞作品『おくりびと』を手掛けた滝田監督の作品。しかも、若かりし頃の竹中直人さんが出演していて、超ノリノリで松田優作さんと松本清張さんの物まねを披露していました。この辺りも興味が湧いた一因です。

そして、物語の冒頭は昭和3年の満州から。
いやぁ。ピンク映画なのに満州が舞台って…気合が違います。また、ミステリ部分も、ラヴェルの『ボレロ』に乗せた密室殺人事件…なんて横溝正史先生も真っ青な本格派。更には“秘宝・黒真珠”の場所を指し示すダイイングメッセージ…そして、暗号。

うはは。これはミステリに期待できそう!

と思ってもですね。結局はピンク映画です。
上映時間の半分くらいは「あんあん」言っていますし、密室トリックは強引だし、暗号を解き明かす過程は雑だし、ダイイングメッセージはバカバカしいし、そもそも痴漢も電車も物語には関係が無く、完全にギャグに徹しているから“実用的”という意味ではピンク映画ですらありません。

だから、あくまでも想像ですが。
本作は“成人雑誌に載っているギャグマンガ”のポジションなのでしょう(とか書いていますが、ピンク映画にも成人雑誌にも詳しくないです…いや本当に)。酢イカを食べながら「くだらねえなあ」と笑って鑑賞するのがマナー。アテレコと台詞が合っていない、なんてツッコミも野暮の極みなのです。

まあ、そんなわけで。
ミステリ映画としては極北に位置する作品でしたが、見識を広げるために鑑賞してみるのも面白いかもしれません。鑑賞時間も一時間未満ですし「あんあん」言っている場面を早送りすれば、もっと短縮できるでしょう。ちなみに本作はシリーズ化していますので、副題に注意してください(余談ですがムック本で紹介されていた作品は『聖子のお尻』…なんつー副題や)。

でも、成人指定作品ですからね。
未成年は鑑賞したらダメですよ。
だから、TSUTAYAディスカスならば人と目を合わさずに借りることが出来るとか、専用アプリではアダルトページにアクセスできないのでウェブサイトから借りる必要があるとか、教えてあげませんからね。
T

Tの感想・評価

3.9
松木清張みすてりぃ。黒真珠を隠して死んだ男が妻に「マン拓…」と言い残したため、毎度おなじみ、痴漢しながら地道に探す。"中"からのカメラに仰天した。
 新宿の昭和館地下が懐かしい。
 主演の蛍雪次郎が平成『ガメラ』シリーズに出たときには感激した。
 『痴漢電車シリーズ』から、ずいぶん遠くに来たものだと。
 これは昭和3年の張作霖爆殺事件の時に、彼の黒真珠の指輪を得た日本兵が亡くなったことから始まる。竹中なおと(まだ直人と表記されていない)が「松木」清張役で怪演し、楽しそうに事件を解説している。
 昭和史の謎のパロディーだ。
 きっちりとピンク映画の約束を守りつつ、遊びに遊んで、映画作品としてのクオリティーと面白さがある。
 さすが滝田洋二郎監督。さすがピンク映画だ。
buccimane

buccimaneの感想・評価

3.5
結構ちゃんとシリーズとして作ってたんだな。
竹中直人これデビューなのか。
急に低音ボイスになるのキレてた。
『極秘本番』よりは謎解きが腑に落ちなさあるけど真珠の奪いかたは凄かった。
亡き夫がどこかに隠したという黒真珠の捜索依頼を受けた私立探偵(螢雪次朗)が、夫が最期に残した言葉「マン拓」を手がかりにして満員電車に乗り込んでいく。松本清張サスペンスのパロディと痴漢電車要素を無理やり掛けあわせてある、ハチャメチャ路線のピンク映画。

同シリーズ皆勤賞の竹村祐佳は探偵の助手役を演じており、いつものように天真爛漫なキャラクターで「フラッシュダンス」のパロディまでやってしまう。ヒロイン的存在の若き未亡人(風かおる)も婀娜っぽさに満ち溢れていて、抱き心地の良さそうな女体を露わにしてくれる。また本作では、モノマネ芸人だった竹中直人が本格的に映画デビューを果たしており、事件解決のキーパーソンである松木清張(松本ではない)を好演。アドリブ過多な演技で存在感をアピールしてくる。

黒真珠をめぐるサスペンス部分も、推理モノのあるあるネタ(ツッコミどころ)を意図的に揚げ足取りしたような内容になっており、自虐ギャグともいえる描き方をしているところに好感がもてる。

走行中の電車内でのゲリラ撮影、女性の膣内からの一人称視点映像、鑑賞者に話しかけてくるメタ演出、予想の斜め上をいく衝撃のラストシーン、見どころは枚挙に暇がない。