国王への手紙の作品情報・感想・評価

国王への手紙2014年製作の映画)

Brev til Kongen

製作国:

上映時間:75分

3.3

「国王への手紙」に投稿された感想・評価

necococo

necococoの感想・評価

3.0
@ノーザンライツフェスティバル
難民キャンプからオスロへのバスでの旅。そこに目的を持って乗り合わせた人々がオスロでの1日をどう過ごすか、を描く群像劇。
それぞれのストーリーに繋がりはないものの、合間合間で差し込まれる老人の国王への手紙の朗読が難民たちの気持ちを一つにまとめ上げていき、悲しくも深みのあるラストへとつながっていく。
彼らが抱く虚しさと、苛立ちと、怒り。難民問題が深刻になっている現代社会で、当たり前に祖国で当たり前の暮らしを享受できる私たちへ警告を投げかける静かながらも力強い作品。
いち麦

いち麦の感想・評価

4.0
TNLF2017にて鑑賞。オスロの街で夫々が刹那的に見せるドラマは様々。だが、見る者の心情を老人の手紙が見事に一つに束ねる案内役を果たし、秀逸。自由な北欧の社会にあっても最後まで心の安住を得られぬムスリム難民たちの悲哀が漂う。
群像劇。
ひとつひとつのエピソードが薄っぺらくて、かといってそれぞれが有機的に絡み合ってるとも思えなくて、映画に入り込めなかった。難民たちの人間性としての「ありきたりさ」を描くなら、もうすこし丁寧にしてくれたほうがいい。
チャンピオンのエピソードは、こんな難民が多いのだとしたら排斥運動も起きるよな…と思ってしまう。
konomo

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3.5
オスロ近郊に難民認定(永住許可?)を待つ人々の寮みたいな施設があって、時々バスでオスロに連れてってくれて1日街で過ごせる、みたいな環境があるのかな。そのバスに乗り合わせた人々がそれぞれ、どう過ごしたか、という群像劇。タイトルは、フセイン政権下で家族を誘拐された老人が、結局殺害されていたと判明した家族を弔うために帰国をノルウェー国王に嘆願する手紙のこと。手紙文のナレーションがバラバラのエピソードを繫ぐ線になっている。

それぞれのこれまでと、これからを思うととてもつらい。でも、へこたれずにノルウェーで無理矢理ドイツ語で乗り切るチャンピオンってキャラが清々しかったのがとても救いになった。
海外の難民受け入れシステムをちょっと覗き見できたのも興味深い。
kj

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3.4
雪が降る前にはコミュニティの広さの繋がりが出てたけど、一転して今度は1つのコミュニティに焦点を当てたことによる狭い繋がりと一般社会との繋がりが出てた作品。

それぞれ同じ文化を持つ人達と繋がりつつ、ひょんなことから外の文化と繋がりを持つ人も。雪が降る前にと対で観ると見えてきたものがあった。
カツマ

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3.2
TNLF4本目の鑑賞。ヒシャーム・ザマーン監督の2作目。

バスでオスロへと向かう難民達それぞれがオスロで巻き起こすエピソードを短編風に別個に見せながら、少しずつ有機的に結合させていくお話。老人の国王への手紙の内容が、実は他の何個かのエピソードで暗に実践しているところが巧みである。

この映画の素晴らしいところはイラクをルーツとする監督の故郷が抱える問題と、人間一人一人にそれぞれ大なり小なりのドラマがあることを上手く融合させているところにある。誰がハッピーで誰がバッドだったのかはこちら側に委ねられているところもあり、余韻が残る作品です。個人的にはチャンピオンのエピソードと金髪の少年のエピソードが好きでした。