どうにもできない過去や未来をただ見つめる映画。
過ぎ去った歴史や人の想いは消えゆく運命でも、それが彼を解放する。淡々とただ見つめるだけ。語られることは限られているが、最後は咽せるほど泣いた。素晴らし…
物音ひとつない家の中、ひとりの女性。テーブルの上を滑らせた手は、紙片をやさしく掬う。寡黙な伶人のような落ち着きあるまなざしが、綴られた言葉を追っていく。やがて、紙片はごみ箱に投げ捨てられる。
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静かな映画です。
印象に残っているのは旦那を亡くしてすぐの頃、キッチンの床に座りながらご飯を食べるシーン。
辛くて苦しくて味もしないご飯をただ咀嚼して飲み込んで、泣いていないのに悲痛な気持ちが溢れ出…
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