神と人との間の作品情報・感想・評価

「神と人との間」に投稿された感想・評価

チィ

チィの感想・評価

3.5
ポスターと何故か流れたDVだドロドロだ愛憎だって話題に乗せられとんでもないドロ沼に踏み込むのか…と足を踏み入れた、ら、泥は泥でもシャバシャバ〜って感じだから好奇心で向かっても大丈夫。

この愛憎劇は言葉と周りの環境に踊らされている。穂積くんの冴えないルックスとネガティブな表情、諦めきった空気感と、添田の力強い自信と、リーゼントと、口調。そして朝子の無気力で幸の薄い雰囲気で観客も周りに流される。
添田の悪役っぷりは朝子の絶望と周りの環境下で十分感じ取れたが、懲悪であるというシーンが直接的にはなく。周りが荒れているのをひたすら見ており、あの環境下に慣れ好き好んでる時点で変態ではあるが朝子のことがやはり好きだったんじゃないかと感じさせてしまう。QAを聞いてる限り、監督は戸次さん(の周りの大人)が嫌いなんじゃないかってふわふわ〜っと感じてただ単に直接的な表現をしたら事務所と揉めるから避けたとか言われたら萎えるなあと思ったり。

穂積の赤い帽子と添田の赤い上着と朝子の赤いカーデガンが印象的。奥ゆかしさと歯がゆさと臆病さの奥にある情熱か。(て思ってたら、意図はなく他の作品の衣装ですで終わったからなあ話はとても面白かったのになんかなあ)
ジジ

ジジの感想・評価

5.0
KEEの新境地!!
こんなKEEはみたことがない!!
とてもおもしろかった!!
KEEはやっぱりすごい!!
KUBO

KUBOの感想・評価

3.0
東京国際映画祭5本目は日本映画スプラッシュから「神と人との間」。

谷崎潤一郎の「細君譲渡事件」を題材に、舞台を現代に置き換えての映画化だが、谷崎を読んでいないので、原作をどのように映画化したのかはわからない。

ただ、奥ゆかしいというか、まどろっこしいというか、大正時代の恋愛観を現代に置き換えても、日本人の私にも共感という言葉には程遠いので、外国人にはどのように映るのだろう? スマホやメールを使いながら、住居はあくまで昭和風レトロな感じにしているのも、時代感を曖昧にして不思議な空気を生んでいる。

キャストは渋川春彦と戸次重幸のダブル主演。名脇役で鳴らした両者の演技バトルは見もので、映画というより演劇を見ているよう。特に渋川はいつもの脇役的演技とは違って役に入り込んでいる感じがいい。

ラストの子供のセリフの意図が全くわからず置いていかれた。有名俳優を使いながら、限りなくインディーズの匂いがした。
東京国際映画祭にて鑑賞。

「歯切れの悪い三角関係の歪みの中に埋もれては現れてくる各々の感情を垣間見ては一喜一憂できる」そんなブラックコメディ作品だった。

バイプレーヤーの中で最も好きな渋川清彦さん作品。今年の映画祭1発目。

コメディ感溢れる音楽と、
現代の穂積と編集者の回想録、
そして過去の三人の恋愛模様。

大正時代の恋愛を大胆に現代風にアレンジしてて、共感できるところも意味のわからないところもどちらもあって楽しい作品だった。

穂積と、添田の会話のやり取りと真逆の恋愛観と、感情の間の交わったところにできる一種の歪み。その歪みをお互いに押し付け合いながら、結局は「勝ち負け」にこだわっている北風と太陽的な男の友情。どこか、楽しく、おかしく、どこか、寂しく、虚しい。そんな作品だった。

最後の女の子の叫びも良かった。
根本的に不愉快だったブラックコメディ

・感想

この映画は特集上映『TANIZAKI TRIBUTE』の第1弾として上映されていた作品で、『ダブルミンツ』や『下衆の愛』といった作品を手掛けている内田英治監督の作品ということで観賞しました。

映画は女優さんの濡れ場や胸の露出があるのでエロティックものなのだが、結論としてはラブストーリーにもコメディにもサスペンスにもとれる作品。

原案は谷崎潤一郎が『細君譲渡事件』を題材にした中編『神と人との間』を基にした作品で、結構濃厚な内容である一方で、主人公の穂積がいかにしてヒロインの朝子が添田と結婚しても一途に思っていたり、朝子が添田が最低な人間であるにも関わらず愛そうとしていたりとなかなか登場人物に肩入れしにくそうな描写が多い。

そしてなんといっても、衝撃的なシーンが印象的だった。まず、後半あたりで添田の悪友たちが家を飛び出して下着姿ではしゃぐシーンがとても面白い。商業映画なのでそんなに全裸ではしゃぐことは出来なかったんだろうと思うけど、滑稽さがあって好感がありました。それで中盤に添田と穂積がいる前で幹子が男と上阪神下着姿で唇を重ねるシーンも結構ドキッとしました。原作は未読なので分からないのですが、もしこれが原作に描かれていたら幹子ヤバイなぁと。

ただ、時代設定が2010年代っぽいのに殆どの登場人物の服装が70年代か80年代感があり、田舎町での穂積の家や幹子?の家のセットなんかはいいとして、添田の家が若干今っぽくないのは少しだけ違和感があった。

あと、敢えて言うとしたらオリジナルキャラである編集者の聖美は登場人物たちを遠くから見ている第三者の役どころではあるんだけど、出来ればラストで穂積たちの輪の中に介入してくれたら原作とは違う一捻りあるオリジナルのラストができたのではないかと。

まあ、とにかくラストシーンはなんといっても後味が悪かったです。少なくとも添田と朝子の娘である峰子の登場シーンは比較的に少なかったのですが、朝子が泣き叫んでいる裏で外で「やったー!やったー!」って身近な人の不幸を喜んでいる姿はかなり気味が悪かったのでじわじわ来ました。ブラックコメディとはいえ、劇中ではほがらかなBGMに対してエンドロールが悲観的な音楽を流すという良い意味での違和感も素晴らしいものでした。ただ峰子の描写が少なかったのでなんでそんなに「やったー!やったー!」って喜べるのかが理解し難いところではあった。


他にも『TANIZAKI TRIBUTE』として『7s セブンス』『青の帰り道』の藤井道人監督のスリラー『悪魔』や『桜ノ雨』『天使のいる図書館』のウエダアツシ監督のコメディ『富美子の足』も余裕があれば観てみようかと思います。
水野

水野の感想・評価

3.0
やったー!お父さん死んじゃった!
やったー!って話

テンポが良くて見やすい
絵本読んでる感じ

このレビューはネタバレを含みます

お父さん、死んじゃったー
やったー
chiki

chikiの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

人を選ぶ映画だと思う。
私にとっては最高だった。

気持ちの良いぐらい世間的な品行方正の価値観からズレた人間しか出て来ないけど、先が気になってあっという間に観てしまう。
個人的に悶えるほど好きなシーンは、部屋でよく分からない男(赤の他人)とセックスしてる親友の妻の妹をタバコ片手に眺めながら、徐に近寄って顔に手を添えてピースさせて親友に見せ付けるところ。
こういうのが好きっていう私のような価値観の人にはめちゃくちゃ刺さると思います。
㊗️広島東洋カープセリーグ三連覇!
今年こそ日本一を!

70年代第一次黄金期のカープ帽が渋川清彦の頭に載っかってるのに惹かれて、谷崎トリビュート第二弾を。

早々に只ならぬバイブスを感じ確認したら、内田英治監督だった!

谷崎の原作があるのかどうかも知らないが、往時の文筆家の屈折した恋愛感情をもっともらしく仕立てあげた小品は存外に読んでみれば大概下らなくて面白い事が多い。
坂口安吾「暗い青春 魔の退屈」とか好きだったなあ。

古き良き昭和の香りを残しつつ現代風に奇妙な味付けが好みだった。
落ち着いた色調、丁寧な言葉、行間のある空気感、実に私小説的文学風味に溢れていて、なんとも心地良い。

メインの三人のやり取りがタナキクマル並みのアンサンブルで魅せる。
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