村田朋泰特集ー夢の記憶装置の作品情報・感想・評価

村田朋泰特集ー夢の記憶装置2017年製作の映画)

上映日:2018年03月17日

製作国:

上映時間:80分

3.7

あらすじ

NHKプチプチ・アニメ『森のレシオ』やMr. ChildrenのMV「HERO」などを手がけ、細やかで情感溢れる造形と、奇天烈で、懐かしさと温かさと哀しさが同居する唯一無二の世界観で多くの人々を魅了し続けている映像作家・村田朋泰。 初公開となる最新作『松が枝を結び』を含む一挙7作品。 --- ■作品概要 『家族デッキ(第1話、第2話)』監督:村⽥朋泰 『朱の路 』監督:村⽥朋泰 …

NHKプチプチ・アニメ『森のレシオ』やMr. ChildrenのMV「HERO」などを手がけ、細やかで情感溢れる造形と、奇天烈で、懐かしさと温かさと哀しさが同居する唯一無二の世界観で多くの人々を魅了し続けている映像作家・村田朋泰。 初公開となる最新作『松が枝を結び』を含む一挙7作品。 --- ■作品概要 『家族デッキ(第1話、第2話)』監督:村⽥朋泰 『朱の路 』監督:村⽥朋泰 『⽩の路』監督:村⽥朋泰 『森のレシオ(こうかんトリ)』監督:村⽥朋泰 『⽊ノ花ノ咲クヤ森 』監督:村⽥朋泰 『天地』監督:村⽥朋泰 『松が枝を結び 』監督:村⽥朋泰

「村田朋泰特集ー夢の記憶装置」に投稿された感想・評価

sci

sciの感想・評価

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コマ撮りアニメといえばほのぼのした話や可愛らしいものしか観たことがなくて、これはかなり衝撃。人形アニメで人生の前を通り過ぎていく事象へのせつなさや地球誕生の様子、現実の生活の厳しさを感じ取ることになるとは思わず。きっと村田朋泰監督は子供のまま大きくなったに違いないくらい自分が求める世界を追求している。途中で筋を追うのは止めて、ひたすら感じて観ることの快感!

上映順に
「家族デッキ」シリーズ「第1話」「第2話」
昭和の匂いのする作品。家の中の陰影が印象的。ひっそり暮らす座敷わらし的な七福神とか猫が愛おしい。

「路」シリーズのうち2作「朱の路」「白の路」
失くしてしまった愛するものへの祈りと憧れ。「銀河鉄道の夜」的な巡礼。初期の作品ということで造形が少し雑な感じがするも「白の路」のラストで涙腺崩壊。

「森のレシオ」シリーズのうち「こうかんトリ」
ラブリーで可愛くてちょっとシュール。ひたすら角をかじられてしまうジャモン~!(笑)

「生と死にまつわる記憶の旅」シリーズ
「木ノ花ノ咲クヤ森」「天地」「松が枝を結び」
東日本大震災を描いた地球と人の壮大な物語。「木ノ花ノ咲クヤ森」の造作の美しさに目が奪われた。「松が枝を結び」は夢と絶望が交じり合った脳天がねじれる作品。
まず第一に、どうせならこの特集で上映された作品全部個別に項目作りなさいよと言いたい。

そしてここでは現時点における最新作である「松が枝を結び」についてとりあえず記そうと思うけど、幼女を中心とした幻想的な世界観が実に日本らしく独特で、この世界観だけでも十分良い。

終盤で日本が味わったあの悲劇に関する描写があったのも結構衝撃的で、模型を使ったストップモーションとはいえその表現には戦慄させられた。

人形アニメの名手といえばイジー・トルンカや川本喜八郎等がいるけど、彼らとまた違った世界観を確立する村田朋泰さん作品もまた素晴らしいものがあるし、彼ももっと世界的に認知されてもいい存在だと改めて感じた。
nccco

ncccoの感想・評価

3.3
どんな人でも心の奥深くにしまってある、「あの」記憶。
時に痛く、けれど心の奥深くを暖めてくれるようなやわらかさ。素のままの自分を、しっとりと浸してくれるような安心感。
この映像を見ているだけでそんな気持ちが自分の中から掬い出されて溢れていく。「還ってきた」と思える。
一見つたないような人形アニメーションにそんな息吹を吹き込める監督は、きっと究極に不器用で、純粋な人なのでしょう。

「朱の路」の素晴らしさは言わずもがな、「天地」や「木ノ花ノ咲クヤ森」の静かな力強さに打たれた。

それにしても、これ見たときまさかのイメフォの地下のシアターで観てるのわたし一人だった、、^^; ちょっと怖かったよ!
森のレシオはすごく良い。可愛いし面白い。

言葉によって説明されない映像はイメージへの埋没を加速させ観客の心理は限りなく作品に接近するが、それはパペットアニメーションというシニフィアンが小さな人形や道具にカメラが限りなく近づきマクロ撮影することと対になっている。

映像言語という言葉を毛嫌いしていたけど、村田監督の作品は映像言語という言葉がぴたりと当てはまるだろう。

木ノ花ノ咲クヤ森と天地、松が枝を結びは5部作らしく、残り2作の完成が待たれますね。
誰にも見つからないように、いつもポケットに忍ばせて守りたくなるような、震える小さな生き物みたいな短編集だった。生まれた時から埋め込まれてる「好き」が身体の中で蠢くのを感じた。

『家族デッキ』
心地良い意味不明inファンシー。80年代ポップカルチャーな雰囲気と音楽が楽しい。ベッドからこぼれ落ちるぬいぐるみと透ける猫が好き。

『朱の路』
パペットアニメの純文学。畳に置かれたピアノに愛しか感じない。雨が地面を打ちやがて光が差し込む。鍵盤と布団を撫でる指の描写が繊細で見惚れた。

『白の路』
白樺と雪景色。真っ白な喪失感。マフラーの端っこまで気持ちが見える。コートを掴む手、犬を撫でる手、雪山の上から振られる手に心の中が静まりかえった。

『森のレシオ』
ひたすら好み。永遠に見ていられる。こんなミラクル可愛いアニメがNHKで放送されてたなんて!鳥籠エレベータと卵の中の鍵、角をかじられ続けるジャモン最高。

『木ノ花ノ咲クヤ森』
超センスの良いカルト教団のPVみたい。見落とさないように画面を隅々まで見た。毛皮の地面、氷漬けの花、黒いモヤモヤのぐるぐる。不穏で歪で温かい村田教に入信完了。

『天地』
現代アート展でエンドレスに流れてるやつ。観念的以上の言葉は浮かばない。

『松が枝を結び』
絶句。目を背けたくなる怖さ。赤い林檎、石の顔、双子の少女、重なった写真、花冠とスノードーム。3月が来るたびにきっと何度も思い出す。
正直、ほっこりするだけの人形劇かなと思っていた。
が、予想を上回るレンジの広さ。とても良かった。
詳しくは言わないけど。おわり
afuyu2018

afuyu2018の感想・評価

5.0
シネ・リーブル梅田
4/21土 16:45〜

夢の記憶装置の舞台挨拶は、村田朋泰監督と文楽の桐竹勘十郎さん(『一日に一字学べば』という本を書かれている方)のトークショーという形で行われ、その後にサイン会もありました。

監督はアナログーな温かみがある、めちゃいい人そうで、映画を観て、トークショーを聴いて、にわかファンとなりました。

現在、フィルマークス上では観た人が9人しかいない作品ですが、魅了されるモノをゼロから作ってしまう人って、本当にすごい。

私はシネ・リーブル梅田の近日上映作品の紹介で興味を持ち、予告編を観て、フィルマークスのレビューを読んで《観に行きたい♪》と思いました。

映画の興行が成功して、もっともっと沢山の方が監督のお名前を知るといいなあ、と思います。

*追記*
関西では、京都&兵庫での上映も決定しているようです。
moirai

moiraiの感想・評価

4.0
NHKプチプチアニメで放送していた「森のレシオ」で監督の名前を知りました。

ちょっと昔の床屋さんや一般家庭が舞台の「家族デッキ」など、ちらっと映る背景や小物も作り込まれていて、見ててたのしい。

人物はデフォルメされているのに、どうしてモーションがこんなに人間くさいのか不思議。

全編セリフはないので、音楽も印象に残りました。

レシオは今後も続いてほしい。
yunumata

yunumataの感想・評価

4.5
村田朋泰の特集上映。冒頭の「家族デッキ」から圧倒的なフィルム力をまざまざと見せつけられる。二階の窓を開けて、春の日差しと風が吹き抜けて、お母さんは寝坊助のお姉ちゃんを布団の上からポンと一回たたく。はー、すばらしすぎ……。代表作『朱の路』や『白の路』もまた観ることが出来て良かった。ほんとに嬉しいです。謎も残しているけれど、絶妙に惹き込み続けるその手腕というか、空気の作り方というか、小道具の使い方とか構成の妙とか……真似したいところが、いくらでもある。
最後の原発事故・震災・津波な三部作は、特に二番目のものがいささか実験的すぎてつらかった。今も意欲的に作品を紡がれていて、尊敬します。
Osamu

Osamuの感想・評価

4.3
好きなヤツを掘り当てた!

村田朋泰の人形コマ撮りアニメーション作品集。

光と影の表現がめちゃくちゃ好き。白樺林の向こうの朝焼けの美しさ。水面に弾ける雨もサイコー。そして、あの造形から滲み出る物語の豊かさがスゴイ。

美術館の展覧会などでは数ある中で1点くらいしか気にいる作品を見つけられないことがほとんどだけれど、観るもの観るものがどれも好きだという奇跡に遭遇した興奮を味わった。

現在上映期間中の東京・渋谷のイメージフォーラムでは午前とレイトの回しかないのでなかなか観に行きにくいけれど、これはちょっとおススメしたい。
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