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武蔵-むさし-のnanoのレビュー・感想・評価

武蔵-むさし-(2019年製作の映画)
2.5
亦之助を演じた子、思いっきり地面に叩き付けられていましたね。大丈夫だったのかな……。
『蠢動』で本格的時代劇を目指した三上監督がさらなる情熱で完成させた作品。抑えたトーンの画面で飛び散る赤黒い血、個人的には『300』を超える生々しさでした。すごく痛そう。殺陣の迫力も格段に増していましたね。前作への批判に燃えた監督の執念を感じました。
佐々木小次郎は老人だったという説もあり、講談などで見られる美青年でなくとも違和感がありません。ですが宮本武蔵が若くて、舟島の決闘は高校教師と不良のタイマンみたい。
肝心のストーリーですがそれほど難解でないはずだけど頭へ入ってきません。私は関ヶ原から数年後の時代背景を理解しているのに、細川藩の内部で何を延々と語り合っているのか、ワケが分からないし退屈だし。ひんぱんに繰り返される場面転換が混乱に拍車をかけました。
総じて監督の熱意と気迫が空回りした感は否めません。メディアに対しても今まで見たことないくらいの注意書きが配られたとか。気難しいラーメン屋が出す手間暇かけたラーメンが美味しくない、という感じ。
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