武蔵-むさし-の作品情報・感想・評価・動画配信

「武蔵-むさし-」に投稿された感想・評価

KUBO

KUBOの感想・評価

2.5
『バガボンド』の本格的な実写映画化を熱望する私としては、見始めて「何を中途半端な『武蔵』を撮ってるんだ」という気持ちに。

辛辣ではあるが、主演の細田善彦に宮本武蔵は無理だわ。武蔵の気迫が感じられない。

吉岡清十郎、伝七郎との戦いから一乗寺下り松での決闘と、誰もが知る武蔵の物語を普通に撮るなら、何で今頃こんな中途半端なリメイクを? まるでテレ東の正月特番のよう…

なんて思っていたら、途中から趣が変わってくる。

まず、佐々木小次郎が松平健? 設定でも50歳とか言ってる。え? 小次郎って痩身のイケメンじゃないの? 

どうやらこれが史実に基づいた小次郎らしい。イメージ狂うわ〜。

他にも目黒祐樹演じる沢村大学が大きくフィーチャーされ、武蔵と小次郎の決闘も宿命の対決というわけではなく、大学が仕組んだ藩の権力がらみの陰謀だった⁉︎

史実に基づく本物の武蔵にこだわって作り上げたというだけに、お通も又八も出てこないが、我々の知らない展開は興味深くはある。

ただ、やはり肝心の宮本武蔵がショボすぎる。だって弱そうだし。それに時々あげる雄叫びも中途半端。

子役もひど過ぎる。

ライバルの剣豪もみんな達人に見えない。カメラワークが平凡で補うものがない。常に真横から撮るから、間合いに入ってないのに剣を振っているのがよくわかってしまう。

巌流島での最後の立ち合いまでしょぼい! 悪いけど、小次郎が倒れたシーンで笑ってしまった。「これだけ?」って。この殺陣で、この絵で、OKだす神経がわからん。

これじゃあ、いくらストーリーに力を入れても『宮本武蔵』を見たくて本作を見た人間を満足はさせられないよね。

「史実に忠実に」という気持ちはわかるが、剣豪の物語なのに「殺陣」と「カメラワーク」にこだわりがないのでは見るものの心は躍らない。
koma2chan

koma2chanの感想・評価

2.8
吉川英治の宮本武蔵と違い何かちょっと情けないところがある宮本武蔵です。
佐々木小次郎との年齢差は実話に近いかもです。
宍戸が鎖鎌下手すぎでダメダメ野郎です。
何かとちょっと残念な武蔵でした。
劇中で姉に諭されるように、所詮刀は人殺しの道具。ゆえに人を殺すシーンは綺麗なモノであるはずがない。泥まみれ血まみれの蹴ったり殴ったり噛んだり何でもアリの生き残るために相手を殺す様には、もはや「チャンバラ」としての様式美は無い。何故剣なのか?何故戦うのか?を問いかけながら物語は進む。その対角線には、剣と政治の違いに居場所をなくす小次郎。時代に取り残された両者の仕組まれた決闘。

全体的に暗すぎて起伏もなく淡々としてて…かなり好みでーす!
Newman

Newmanの感想・評価

3.5
史実に基づくオリジナルストーリーとしていながら、吉岡道場の一門何十人を敵に回して、切って切って切りまくるでは、とても史実に基づくとは思えなかったが迫力はあった。また、佐々木小次郎が、松平健ではどうも歳が違つていないかと違和感を持って見ていたが、調べてみると、佐々木小次郎は当時、すでに70歳を超えていたと思われるということを知りびっくり。当時の70歳ではいくら鍛えていても本当に年寄りだったのではと、そこはオリジナルだったかと新しい事実を知りました。松平健は元気でしたが。それにしても、現在の70歳は本当に元気だとちょっとズレたことを考えてしまいました。
史実に基づいたとのことで、吉川英治の武蔵とはディテールは同じだが、細部は大分違い、お通や沢庵は出てこない。全般的に寒々とした画面で吐く息の白さが目立つが、その昔はこれが現実かも。音楽は決闘の場面で三味線が使われるくらいで殆んどない。武蔵は演技というより決闘や修行での立ち回りが殆んどだが、体つきは少しは侍らしい。佐々木小次郎は松平健が演じるが50歳との設定。ガッチリした体格で従来の少しイメージが違う。ここでは小次郎が武蔵に櫂の木刀で打たれ後に細川家の家臣達に殺されたり、武蔵も家臣達に終われる等々、従来と相違するが、史実なのだろうか。
剣豪として名をはせた宮本武蔵を題材にした時代劇。
巌流島の決闘で知られる武蔵と彼を取り巻く人々の物語が史実に基づいたオリジナルストーリーで描かれる。
出演は、細田善彦、目黒祐樹、松平健、水野真紀。

史実に基づいたオリジナルストーリーという事でしたが、吉川英治の武蔵(1930年)とは、一味も二味も違っていました。
三上監督は自分なりの武蔵のイメージを表現したのだと思うので、それはそれで良いと思います。
そもそも、史実など誰も本当の事は分からないのですからね。
「宮本武蔵は決闘に遅れていない、”巌流島” は ”舟島” ですし、佐々木小次郎の名前は本当のところは分かっていない、小次郎はこの時70歳だった説、本当だとしたら当時相当のご老人、”燕返し”は後ずけ」等など言ったらキリが無い。

可也酷い作品も有りますが、時代劇とは、その時描く監督が、自分の思いを作品にすれば良いのでしょう。
さとう玉緒(カメオ出演)の巻

史実に基づくオリジナルストーリーとのことでリアリティに拘ったらしいのですが、確かにチャンバラはリアリティある感じで立ち会えば多分こんな感じなんだろうなってのはあるんだけどセリフがセリフ然としすぎて会話にリアリティが感じられなくてあまり入り込めませんでした
群像劇みたいな作りなんですが、この編集も好みではなく観づらい
脇はしっかりしてるので見応えあるはずなのですが…
史実に基づくがどの程度かはわかりませんが、吉川英治に代表される所謂宮本武蔵像とは一味違う内容ではありました
第一部 乱流 
メンタルに難ありな武蔵VS吉岡一門編
第二部 二天
二天一流開眼武蔵VS佐々木小次郎編
の流れです
バン

バンの感想・評価

2.0
吉川英治の小説でイメージされる武蔵像と、もはや振り付けダンスと化した日本の時代劇に対するアンチテーゼとして いろんな意味でリアルに作りたいという意地のようなものを感じる映画。それはよく理解できるけど、これもまたいろんな意味でヒットしそうにない映画でもある。
メジャーでこの企画が通ることはなさそう。
まあそういう映画です。こういう映画があっても良いと思うし自分は嫌いじゃないけど、特に女っ気が(ほとんど)ないのが痛い。お通さんも出てこないし。
【さよならスバル座(ちと早い)】

スバル座であの開演アナウンスを聞き、この映画を見る。ああ時代劇映画を見たんだなあ、こんな体験もあとわずかで終わりだなあという感慨に耽る。
暴れん坊将軍や松方弟、若林豪などの豪華メンバーを大画面で見られることがタイムスリップ感をさらに強く感じさせる。
映画自体は、もうなんども映画化された武蔵を、史実(というか新解釈)で撮り直したもので、目を剥き、慄く若き武蔵が可愛らしい。たぶん剣をとっての闘いのリアルは、これくらいそっけない感じなんだろうな。のちにムキムキになってじじいの小次郎と闘うが、これがまた衝撃の展開。いやー、リアルってこんなもんか。たしかに木の棒で頭叩かれたらたまんないよなー。
スバル座がなくなると、都内近郊でこの映画が似合う雰囲気の映画館は、蒲田の宝塚とテアトル、あとは強いて言えば飯田橋や早稲田、下高井戸、くらいか。昔だったら三茶や浅草、新橋、銀座なんかで見ると良さげ。今ならちょっと遠征して、高田世界館や横手の御成座、本宮映画劇場、新世界国際でほげーっと見たい作品。
123
史実に準じたリアルな宮本武蔵を描くと言う触れ込みの令和最初の武蔵映画。実際、後年の講談や映画で若い美男子として描かれることが多かった佐々木小次郎を、近年の50〜60歳くらいという研究に合わせて松平健をキャスティングするなど気合が入ってる時代劇なんですが……あっあーこういう時代劇ね…って感じにイマイチ盛り上がりに欠ける真面目が過ぎる造りに……
音楽は三味線オンリー、剣なんて木刀だろうと一撃当たれば即死レベルでしょと即ケリが着くという強気な造りではありますが、こうも徹底されると中々評価が難しくなる。いやまあ武蔵モノの最大の弱点として巌流島が一撃でケリが着くためイマイチ盛り上がれないとはいえ…これは……

また、会話も重厚な間がある重々しさのようで
「○○があるからな……」
「なんと…○○……!かの徳川将軍家でなんたらかんたらな○○が……!!」
のような説明口調だったりなのでいまいちテンポが良くない。冒頭のナレーションからして足利将軍家の説明から入ったり説明が過ぎる部分も。

武蔵の描き方に関しては、強いは強いが精神は「成り上がりてェ…」って野心があるだけの普通の若者のため、強さにメンタルが追いつかないという描かれ方。人斬り殺して動揺して叫ぶ武蔵はじめて見たよ……
特に武蔵の未熟さが顕著だったのが、吉岡一門戦。なんか知らん内に吉岡一門がメンツ的に引けなくなって結果的に武蔵が「もうこの辺にしとこうぜ…」って引き気味になってたのはこれ史実に即したと言っていいのか微妙なところ。幼い亦七郎を乱戦の中にうっかり斬り殺した後、うわあああって叫びながら吉岡一門斬り殺していく武蔵は剣豪というより強い通り魔だよ!!!
宍戸さんも鎖鎌持った謎の通り魔になっていたり(史料でも吉岡一門や宝蔵院のビッグネームを冠した強敵の中にしれっといる癖に下の名前もよくわからない存在とはいえ)「史実に即した」って別にそういうことじゃない気が…って部分も散見したり。
強さから政治に移り変わる世に逆行する武蔵と小次郎の悲哀とか、精神的に落ち着いて不殺最強の境地に至った武蔵にとって皮肉な結果となる巌流島など面白い描かれ方もされてはいるんですが……
現代解釈の武蔵としてはインパクトが薄く、時代劇復権を狙うにはパワー不足な印象。
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