ブルー・マインドの作品情報・感想・評価

ブルー・マインド2017年製作の映画)

BLUE MY MIND

上映日:2018年10月13日

製作国:

上映時間:101分

3.6

あらすじ

「ブルー・マインド」に投稿された感想・評価

horahuki

horahukiの感想・評価

3.9
『RAW』とか『テルマ』とか『ゆれる人魚』とか、今年は変容する女性を描いたホラー作品が多いですね。本作もその系統で、それらに負けず劣らずな良い作品でした。

過去にも人狼への変容を描いた『ジンジャースナップス』だったり、虫への変容を描いた『THE BITE』(これは若干趣旨ずれるけど…)だったり女性変容ホラーは多くあったわけですが、今年は自身のアイデンティティを獲得する=成長と捉えるものが多い印象。実際に本作もそうだし、『RAW』も『テルマ』もそちら方面。ただその2作は外見的に何か変化があるわけではないですけど…。

本作の主人公が何に変容するんかはネタバレになっちゃうので伏せますが、ジャケの雰囲気とタイトルから大体わかっちゃいますよね(笑)

引っ越し先という新しい環境。友達もいないし、知り合いすらいない。派手な生活を送るカースト最上位の女子集団に対抗し突っかかりつつも、次第に仲良くなっていく主人公。彼女たちと付き合ううちに、酒、ドラッグ、男等、未知のものへと惹かれていく。退廃的な青春。そして初潮とともに訪れる身体的変容と湧き上がる異質な衝動。

前述した通り、本作は自身のアイデンティティの獲得=成長と捉えているのですが、酒やドラッグ、男等、人間としての快楽や痛みという通常であればそれらを求める心が成長のステップ的に描かれるものが、本作でももちろんそういった要素を受け継ぎつつも、「人間であること=周りと同じであること」の実感を得られるものとして変容を留めるもの(変わりたくないという抵抗)のように描かれているようにも感じました。少女が感じる内面的な痛みや苦しみ。それは成長がもたらすものなのか、それとも成長を踏みとどまりたい気持ちがもたらすものなのか。

そして、抑えきれず溢れ出てくる「自分」としてのアイデンティティを描きつつも、それを手に入れることを温かな希望に包まれたものとしてだけではなく、当然未来へと続く希望としても描きつつも、自分であることによるある種の「呪い」的にも描いている。何かを手にすれば何かを失う。アイデンティティを手にすれば、当然失うものもある。

自分は何者なのか。そういった普遍的な問いかけに対し、自分の中ではその答えがわかっているけれども認められない。自分は周りと同じ存在だ!周りと同じ存在でありたい!という「自分」に対する拒絶。でも記号的に捉えられるその他大勢=「他人」と同じ人間なんて存在しない。「自分」というものを受け入れ認めること。それは究極の孤独を手に入れることでもある。それこそ、眼前に広がりどこまでも無限に続く未来への旅立ちのように。

他作でもこういったテーマは内包されてるんだけど、ここに作品としての重点を置いた本作は新鮮に感じました。そして親友との関係性という旅立つ自分にとっての灯台的な存在を描いたのも良かった。

私的には同系列の『テルマ』が大好きなので、そちらに軍配ですが、本作も眠気を吹き飛ばしてくれるレベル(鑑賞前めちゃくちゃ眠かった…)には最後まで惹きつけられる良い作品でした。ただ、ホラーかどうかはこれまた微妙な気はします。でも、ジャケ画像に堂々と「カミング・オブ・エイジ〝ホラー〟」って書いてるのでホラータグつけときます。

あと、上にも書いた思春期女子が人狼へと変容する『ジンジャースナップス』は、知名度低いしB級ホラーではありますが、面白いので、これ系統好きな方には是非見てほしいオススメ作品です♫
OANIL

OANILの感想・評価

3.5
ヨーロッパの映画が日本人にウケないのって、神の存在や罪の赦し/救いとかの文脈が理解されないってのもあるが、シンプルに欧州人と関わったことないからだと思うんだよね

絡んでみてほしいよね、いかに思考のフレームワークが違うか分かる
misty

mistyの感想・評価

4.0
幕開けの海、波、轟音でたちまち目が釘付けになる。心を置き去りにして体は変わってしまう、それはとても理不尽で残酷で悔しく悲しい、彼女ほど変わらなくても少女はみんな戸惑い内側では泣いている。けど変化で目覚める想いもある。真っ赤なルージュは自分が手放す少女の切なさ。

ざらついた映像に、とにかく、彼女たちの口紅の赤が映える。ジアンナのボルドー、ミアの真紅。赤いルージュは気怠い少女のための色。酒に酔って吐いてドラッグをキメて吐いてセックスして吐いて、退廃した青春の只中で恋にもならない恋をしていた。真夜中の地下鉄のホームで寝転がる一瞬は最高だった。

前半はちょっとどうかな〜このまま進んでいくのかな〜と退屈ぎみにしてたけど4/3越えたあたりで(遅いかもしれない)個人的には一気にエンジンがかかって前のめりで観れた気がする。そもそも、オープニングのあの海に心を奪われてしまったのだからそりゃそう。海愛の深い人間にはたまらない映画だった。

Rawにしてもテルマにしてもゆれる人魚にしても、少女のイニシエーションを主題にした映画たぶん流行っているのだろうけど、悲しみ苦しみもほどほどにして彼女たちをひたすら楽しくなんの苦もなく少女として生かし悔いなく女性にしてあげてほしいし少女でいたい子はずっと少女でいさせてあげてほしいな、とも思った。しかたがないけど。少女とはそういうものと言われたらそうなのかもしれないけれど。

このレビューはネタバレを含みます

スイス映画賞ノミネート、授賞作品
シェイプオブウォーターにも似た感じ
おとぎ話かなあ
アリエルに子供がいたら、こんな感じやろうと思う

この現実きついなあ
主演の子可愛かった

思春期の子の揺れ動きがわかりやすかった
好きな要素しかない、めちゃくちゃ好きな映画
抑揚の少ない映画は嫌いだな〜と思っていたが、抑揚が少ないのに全然退屈じゃなくて、ほんとにすき。
零

零の感想・評価

2.0
大人へと成長していく15歳の少女が不安を抱えつつも自身に起きた奇妙な出来事を描いた新感覚ホラー。

...ホラーなのか?

早い段階でオチが分かってしまったが何故そうなるかを期待していたのだが...まさかのしれっと終了。変化していく過程でのリアクション等が今一つ盛り上がりに掛けていて残念。
Kaito

Kaitoの感想・評価

3.0
思春期の少女の肉体/精神の変容を描く物語ですが、同じようなテーマの欧州系映画「RAW」のようなグロや後味悪さは薄めで、自分を受け入れ大人として歩み出すという至極まともな着地点でした。
「シェイプ・オブ・ウォーター」の主人公系に成長するかと思いきや、まさかの「スプラッシュ」でひっくり返りました。
マダム

マダムの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ミアが海へ還るシーンに感動した。ミアは自分の気持ちをはっきり自覚し、そして大好きなジアンナに見守られながら人魚として生きることの一歩を踏み出した。人魚はメタファーだ。

人魚=同性愛者
人魚化=ミアの目覚め

だと思った。

https://ameblo.jp/kin-za-za/entry-12413187249.html
なつき

なつきの感想・評価

2.7

このレビューはネタバレを含みます

生理の描写がやたらリアルで日本じゃやらないなここまでって思いながら観てた。
生理の出血とタイミングはコントロール出来るって思ってる大人の男が山盛りだしな…
来夢

来夢の感想・評価

3.7
思春期の少女の心と体、周囲の環境の変化を青春と変態(メタモルフォーゼ)という2種類の表現で見せる。
「ゆれる人魚」ほどのアート的な美しさはないけれど、リアリティのある青春映画の形をとっていることで、変態という超自然現象の部分もリアルに見える気がして、その繊細なバランスがなんとも切なく美しいね。
「シェイプ・オブ・ウォーター」「RAW」とも多く比較されてるけれど、「RAW」は見逃したままになってるから、観てみようかな。
それにしても最近魚系が多いのは何かあるのかなぁ。
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