さあ!、貴方も運動する気力が沸いた所で本題ですが(笑)、主人公は「セックス・アンド・ザ・シティ」のニューヨーカー同様、ルームメイトと薬や酒に溺れ、ナイトライフを楽しむ女性、但し体重は過多。そんな彼女が「ニューヨークシティマラソンに出る」原題「Brittany Runs a Marathon」ストレートでシンプルな、ソレだけの話。私は本作を観て「ブリジット・ジョーンズの日記」を思い出した。
Paul Downs Colaizzo監督の長編デビュー作だが、監督のルームメイトだったBrittany O'neilの出来事を脚本に書き、エンドロールで完走した写真も登場。主演Jillian Bellとは全く似て無いが、彼女の笑顔が本作の全てを物語る。ニューヨークを代弁する様に、本作は「Diversity」の意味を問い掛ける。キャストの配分も性別や人種、社会的地位に体形まで(笑)、多種多様の象徴としてLGBTQを含めて描かれる視点が素晴らしい。監督はオフブロードウェイで鍛えた「人を丁寧に描く」を徹底、気の利いた笑いのスパイスを塗す事で、私の様に論理的な人間にも爽やかな感動を与えた。