サクリファイスの作品情報・感想・評価

サクリファイス2019年製作の映画)

上映日:2020年03月06日

製作国:

上映時間:77分

3.3

あらすじ

「サクリファイス」に投稿された感想・評価

今回も見逃し作品とはいっても、タルコフスキーの同名作品ではなく、東日本大震災をテーマにした日本映画です。

観終わった率直な感想は?
「辛辣な世界設定に惹かれる部分は多いが、肝心の終盤に映像の魅力が不足気味で説明的。」です。

震災の後の世界をテーマに何を語るのかが注目ポイントだったのですが、序盤から中盤にかけては新興宗教団体の見せ方や戦争へと駆り立てる若者の姿や猫殺しの不安など、映像の力が強く、見せ場も多いものの、終盤はセリフ先行で映像にしきれてない印象で、説明的に見えてしまったところが、多少残念に感じました。

高尚なセリフに演技が追いついていない印象の役者さんがちらほら見受けられる。あるいは大学生が発するセリフに身の丈がついていけてないと言ったほうが正解でしょうか。

高尚なセリフが物語を浮き立たせてしまっているところがあるのは確かですが、そこはかとない死への不安が、現在進行形で続いているという見せ方としては、正しいあり方なのかもしれません。


上映の後、この日最終日ということもあって、舞台挨拶があり、翠役の五味未知子さんが登壇されてましたが、映画の時よりも数段キュートな感じになられてて、今後の活躍が楽しみだと感じました。
指導教授・篠崎誠監督譲りの不穏表現には荒削りをカバーする説得力があり、最後まで飽きずに観た。

草野康太、三浦貴大らが要所で締めるが、若い演者たちの表情・佇まいも魅力的だった。
sumako

sumakoの感想・評価

-
2020.315
すごい力のこもった作品だった。
映像身体学科ってなんぞや。
立教大学で何が起きているのか。ほんまよ。笑
観ているこちらが心配になる程に黒沢清や篠崎誠の影響を素直に受け過ぎている。90年代末期の自己中心的な世界観を未だに若い世代の監督が受け継いでしまっている事には絶望感がある。更に何とも蛮勇な事にそこに震災を絡めており、そうしたテーマはもう少し慎重に熟考して扱うべきであった。猫殺しと就活、戦争と震災。軽い、想像力が足りていない。
更に3月11日に続編の制作発表をするという無神経な便乗には驚愕せざるを得ない。続編の映像も「サクリファイス」同様、思わせぶりなだけでただただ空疎であった。
ふっち

ふっちの感想・評価

4.7
壷井濯監督が描く、精神世界が面白かった。
未完成な物ほど、美しい物は無い。
かくわ

かくわの感想・評価

4.5
学生の死、311匹殺されるまで終わらないという猫殺し、若者を戦争に駆り立てる団体の暗躍。
東日本大震災から始まる「死の物語」。

商業映画ではおそらく生まれないであろう作品。
3.11をテーマにしながらも根っこは人と人との“境界“と思いました。
3.11以後で日本が大きく変わったかと言ったらそうでもない。けれど当事者とそうでない人には明らかな“境界“があって、切り口は異なるけど、この作品に登場する人物には明らかにそれがあるように感じました。

「サクリファイス」という名の通り、生きている人は自らの死への生贄になっているのかもしれない。

主演は
『アイスと雨音』に出演し、本作には当日16歳ながら(!)大学生役を演じた青木柚さん。
「大学の憧れの先輩役」をやらせたら右に出るものはいない女優(自分調べ)こと半田美樹さん。
本作が初演技となる誰かの最終兵器、五味未知子さん。

これまで異なる作品で目にした印象に残っていた俳優さんが、一同に会する俺得な作品でもありました。

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松本CINEMAセレクト
上映後アフタートーク
壷井濯監督
青木柚さん(主演 沖田役)
柗下仁美さん(副プロデューサー 撮影)
林海斗さん(副プロデューサー)

制作の経緯や撮影時の様子、特に青木さんと五味さんのリハの話が中心になりました。
急遽登壇が決まった青木さんが饒舌で、現場の雰囲気が伝わってきました。
配信もソフト化の予定もない作品を、関係者の方のトークを交えて鑑賞できるのは、映画ファンにとってなによりも嬉しい。

青木柚さんの最後の挨拶が泣きそうになった。また是非長野松本に来ていただきたい。

2020-225-105
muscle

muscleの感想・評価

-
似たような作品撮ったり書いたりしてもうたのでなんて同じもの見たり聴いたりしてるんだろうと思った。ラストはとてもとても好き。それでも流石に学生の創造力感キツくてもはや共感性羞恥発動してたんだけど(しかも結局宮沢賢治かよ)、岩切一空映画でしか見てなかった半田美樹さん五味未知子さんの使い方は良かった。たとえば『三月の5日間』とか『親密さ』であったフィクションにおける若者の戦争みたいな像が今はもう厳しく、だいぶ難しい気がした。だからこそ『ピンドラ』的なんだろうけど。
落伍者

落伍者の感想・評価

1.5
新興宗教ネタをやりたいが為、震災が口実に使われた感。後からインタビュー読んだら震災テーマありきの企画だった。終始一貫して個人の話なのは好き。
つエ

つエの感想・評価

3.0
序盤こそ凝った編集に戸惑うものの、ストーリーとしては90年代〜3.11にいたるまでの日本で起こった様々な事件を背景にした終末論的物語のミルフィーユ仕立てという感じで、何かの漫画・アニメの実写化と言っても通りそう

ただ、オウムやサカキバラ事件とリンクするようなテーマに主に比重がある分、物語としては少し古い感じがした

普通でいることを嫌悪し、特別な物語に入り込むことを希求しながらついに果たせない、という女子大生の役を演じた半田美樹の繊細な表情の演技は印象に残った
TsutomuZ

TsutomuZの感想・評価

3.0
戦争か猫殺し または就活か
と「就活戦線異常なし」の子らの生存戦略
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