やぶにらみの暴君の作品情報・感想・評価

やぶにらみの暴君1952年製作の映画)

LA BERGERE ET LE RAMONEUR

製作国:

上映時間:66分

3.7

「やぶにらみの暴君」に投稿された感想・評価

個人的には王と鳥の方が良かったけどジブリの原点と思いながら見るとどっちも何回も見れる。1回目はハウルの犬とか変な飛行機とか巨神兵とか城とかっていうアイテムに似たようなもん感じたけど、2回目はこれバルスやなとか思った。
やぶにらみの暴君が早々にやぶにらみじゃなくなるのはよく分からん。
王は本当に悪なのだろうか。彼の疑心暗鬼や嫉妬、劣等感は我々と同じだ。その国に縦社会構造の歪みはあるが取り敢えずは平穏無事である。民衆の隅々まで不満がない国などない。誰かの”善”は誰かには”悪”となる必然。そして個々人だって善と悪を兼ねた存在だ。彼らは日和見で自分では何もしない。そこへ空から鳥がやって来る。そして正義を語り、時に騙り、民を煽動するのだ。そしてどうなったのか。暴君の王は排除され破壊され尽くし廃墟になった街が残っただけ。皆が望んでいた国の姿はこれなのか。今その行く末を我々は目の当たりにしている。

完成する前に勝手に編集され公開されたグリモー監督にとっては不本意な未完成版。彼は約30年後に「王と鳥」というタイトルのディレクターズカット版を完成させている。そちらは以前に鑑賞。この映画では取って付けたようなハッピーエンドが施されていてこちらの方が世評は高いようだが、個人的には虚脱感漂う結末で終わる「王と鳥」の方が断然良かった。どちらにせよ物語の表面だけ見ては伝わらないことを描いているようだ。今世紀初頭のあの戦争のことを思い出した。
ヴレア

ヴレアの感想・評価

4.0
「王と鳥」の未完成版。
映画が完成する前に勝手に繋ぎ合わされて公開されたらしい。酷い話があるもんだ。
音楽等は「王と鳥」の方が全然いいのだが、ラストの終わり方はこちらの方が良かった。
とにかく52年のアニメとは思えない程丁寧に描かれていて凄く完成度が高い。
ストーリーも、二次元に恋した王様が暴君となって暴れたり、「ワンダーバード!」と叫べばすぐ助けに来る便利な鳥の存在感、さらにアニメ映画としては世界初となるパイロット搭載型のロボットが登場したり、と、ぶっ飛んだ魅力満載で今観ても充分楽しめる内容だった。
高田馬場・ACTミニシアターで鑑賞。(2本立て)

1955年のキネマ旬報ベストテン第6位に選出されていたので、観に行った。
ポール・グリモー監督のアニメーション作品。

現在と違って、この年代に、アニメーションがキネマ旬報ベストテンに入選することは極めて異例の出来事であった。

声優は、ピエール・ブラッスール、フェルナン・ルドー、アヌーク・エーメなどであった。

物語は、自分の意に沿わない部下を次々と切り捨てていく王様の暴君ぶりを描きながら、実はその王様はある娘に恋をして…という二面的な王様を主人公としたもの。

描画がなかなか独特であり、(アニメの造形を文章で記載するのは難しいが)特徴のある造形であるのだが、一見誰にでも描けそうな絵に見えるが、実は緻密に描かれた登場人物だったと思う。

見応えある作品であった。
王と鳥を先にみたので物足りない感じがした。あとここがないと意味が違ってくるという場面があった。でも終わりはこっちの方がハッピーだけどウーム 鳥にも王にも愛着がわかない。