不安の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「不安」に投稿された感想・評価

takahashi

takahashiの感想・評価

4.5
2018.08.07
伊語版(「私は愛を信じない」)と独語版(「不安」)併せて見てみたけど後者の方が断然良いです。
イタリア時代のイングリッド・バーグマンの不倫映画

昨日(8月28日)、渋谷の映画館で『イングリッド・バーグマン~愛に生きた女優』を観たばかりだが、今日(8月29日)は「バーグマンの生まれた日、そして亡くなった日」なので、バーグマンの映画を観ることにした。


イタリア時代のイングリッド・バーグマンの不倫もの。
当然、監督はロベルト・ロッセリーニ。


製薬会社の社長夫人イレーネ(イングリッド・バーグマン)は、エンリコなる男と不倫している。
夫が入院などしている間にデキてしまって、切れない仲になっているのだった。
そのエンリコの元彼女なる女が、イレーネに「夫にバラされたくなかったら、金をくれ」とゆすられる。

しかし、ここからが驚愕の展開なのだが、イレーネをゆする女は、イレーネの夫から指示されて彼女をゆすっていたのだ。
この「夫の卑劣な行動」を知ったイレーネは自殺しようとするが、子供達のことを思い出して、子供のいる家に行く。
そして、「愛なんか信じない」とつぶやく……。


ロッセリーニ監督がバーグマン主演で、不倫ものを撮っていたとは、少し驚いた。
ぞしま

ぞしまの感想・評価

3.6
終盤に話は加速するが、追いつめられるほどにイングリッド・バーグマンが美しさを増すように思われた。自死に逡巡する際、オフィスの電話に改めて愛着を覚えるところは、そういうものかもしれない、と印象に残った。ビーカーが割れて我に帰る……人の心理とは分かり得ないものだ。

原作はツヴァイクの「忘れじの面影」とのこと。筋はギュッとしぼられており、凡庸なのかもしれないが、美しいショットがちらほらあって良かった。

"Non credo piu' alla' amore"は最後にイングリッド・バーグマンが吐く台詞。「もう愛を信じない」……本作はロッセリーニとバーグマンのコンビ最終作らしい。穿った見方かもしれないが何か暗喩を感じさせる。
堂ノ本

堂ノ本の感想・評価

3.3
不安というタイトル通り、普遍的なこの厄介な感情を上手くフィルムに収めていると思う。

イングリッド・バーグマン演じる主人公は、不安に苛まれ、絶望し、最後には別の愛へ移るわけやけど、それがロッセリーニと彼女自身の関係と関連があるかのように感じられた笑。

この作品自体にはそこまですごい!って感じはないけど、また他の作品を見たい。イタリアを代表するロッセリーニならもっとすごい作品を作ってるはず。
Aki

Akiの感想・評価

4.3
終盤の懺悔とバーグマンを収めたショットがファウストにも見えたり、そこからシームレスに移行する夫へのショット、その後の職場の電灯が次々点いていくフィックスの見事さ。
美まさ

美まさの感想・評価

3.3
うーん。なんか結局最後のしょっぱいナレーションのための映画なのか。
ただその分上映時間70分ちょっとってのは妥当かと。
不倫をしていることに罪悪感を覚えるイングリットバーグマン。ある時、不倫相手の元彼女にその事実をバラすとゆすられ始める。
後半の大どんでん返しはストーリーとして面白いけれど、イングリットがこそっとする様子や、全く関係のない他人の言葉に被害妄想に陥る様子が面白く目を離せなかった。
テンポはちょっとユルっとしている。
noriko

norikoの感想・評価

2.0
最後の20分になるまでは、単調であくびを噛み殺していました。
自業自得の不倫云々よりも、芝居が古くって…
台詞回しや立ち振舞いに苦笑いしっぱなしでした。
お陰さまで集中できず、あくび三昧。

漸くラスト20分で強引に物語が終わりに近づき、集中しはじめました。
まさかの黒幕にビックリというより、安直な黒幕設定に驚きました。
登場人物が少なく、上映時間も短いとなるとしょうがないかもしれませんが…。
もうちょっと捻りがあったら良かったのに。

バーグマンは大変美しかったです。
現代でこの映画を作ると、ファニー・アルダン辺りがキャスティングされるのでしょうか?
総じて、もうちょっと頑張った映画が見たい!
バーグマンの不安なラブ


 2010年7月9日 18時24分

 

1954年作品、監督ロベルトロッセリーニ。

妻であったイングリットバーグマンを主演に迎えたロッセリーニの「愛の三部作」。 

その第三弾になります。「ストロンボリ」(未見)。

「イタリア旅行」では、夫婦の気持ちの揺らぎを表現しています。嫌いを抱えた男女関係。旅行を通じて不仲を引っ張る、マイナスなラブ模様を描いています。

ヌーヴェルヴァーグ最大のボス、今年新作も発表したジャンリュックゴダールの革新作、「勝手にしやがれ」、ゴダールは、「イタリア旅行」をかなり意識したそうです。

確かに男女の旅行という点では、似ています。

そんな第三弾が「不安」です。IVCさんのビデオ鑑賞でした。



なかなかの作品でした。

ロッセリーニの「ラブ」は、なぜにこんなに
「不穏で」
「こそこそ」していて、
もどかしい男女関係ばかりみせるのでしょうか?

撮影当時の夫婦関係って大丈夫だったんだろうか?
とこちらが心配しちゃいます。


ただ言える事は、

普通の「ラブストーリー」ではないっ

ていうことです。

物語は、不倫中のイングリットバーグマン。夫は硬そうな年上、大学の研究者。ある日、不倫中の彼氏の元彼女が、バーグマンに出会います。そこでたかり(金銭要求)がおきてしまいます。旦那には、不倫がばれまいとつくろう。図に乗る女、、。ですが、それにはある秘密がありました。

さて、結末は?

淡々とした夫婦の不和をつづるロッセリーニ。

イングリットバーグマンのたえず、
不安げな表情、
浮かない顔、
うそをついた時の切ないこころの表情が、

バーグマンを通じて見えてきます。

我々は、バーグマンの悩む姿、
嘘の不安を抱えながら、物語をさまよい、うつらうつらドラマは進んできます。

夫の勘ぐり、言動は、我々観客に対して疑いを向けているようです。

浸透した不安なもどかしいイングリットバーグマンへの同情をまるで、問いただしているかのようです。

そしてラスト付近の種あかし、唐突な幕切れ、、。

ロッセリーニの「イタリア旅行」もそうでしたが、幕切れは突然にやってきます。

それは、我々観客が抱いていたバーグマンへの「不安」を断ち切るかのようです。

そして、ますます、気持ちは澱んでいきます。

ラブラブな描写を封印し、夫婦の不和、不仲の中に人間性の「マイナス」なドラマを魅せるロッセリーニ。

わざわざ求愛してやってきたイングリットバーグマンに酷い仕打ちをしているようです。

ハードなハードルを与えてやらせているかのような印象にも見えます。

ロッセリーニ組の時は、一切他の映画の仕事をバーグマンに断らせていたそうです。

そんな愛の三部作最終章、「不安」が横行する、夫婦のマイナスな擦り付け合い。
 
見えない「嫌い」のやり取り。不安の行方は、どこにいく。

バーグマンの不安なラブの結末とは?

ぜひご覧ください。

追伸「ストロンボリ」も近日レビューいたします。ロッセリーニは、やはりすごい作家です、間違いありません。
弟二郎

弟二郎の感想・評価

2.6
バーグマンを軸にビジネスと理想の間でのたうつロッセリーニの魂がそのまま露呈されてしまったかの如く。イタリア旅行といいこれといいこの暗さはフェリーニ不在も応えてるんかなだとか。
「嫌気がさしたバーグマンがヒッチコックみたいな映画を作ってよって言ったんじゃないか」って書いてる人いたけど違うと思いたいけど実際そう思えてしまう出来。しかもうまく行ってない。バーグマンの翳りも演出や年齢だけじゃないように思え。
しかも今回見たのは「NON CREDO PIV' ALL' AMORE」なるイタリア再公開版で。この改変されたラストはこれはもう酷い。オリジナル「La Paura」見たい。なんとか見る手立てはないものだろうか。
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