撮影の杉山公平は『元禄忠臣蔵』などでも良い仕事をしたわけでこれはもう森版の『近松物語』。小沢の近松が敵か味方かすべて芝居のためと適役。
いちばん印象に残るのは、絶望する京マチにカンって音が響くとこ…
長谷川一夫。京マチ子を苦しめ、香川京子を苦しめ、何て罪な男なのか。白黒であり、化粧してる影響があるかもしれないが、あれで50歳!目鼻立ちのクッキリしてること。
題は、籐十郎の恋。え、籐十郎さん。全…
前年1954年の溝口健二『近松物語』のモチーフになった「大経師昔暦」を題材にした芸道モノで、主人公を『近松物語』と同じ長谷川一夫が演じることでメタ的な虚構性が高まってるのが興味深い。芸道のためなら女…
>>続きを読む暗い部屋で悩む藤十郎の下に光を持ったお梶が寄ってくるシーンには色々な含意があって良かった。藤十郎を慕う女の子は敷居の外にいたり、お梶も番台の中にいたりと、仕切りの存在が印象的だった。結果的にお梶を死…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
長谷川一夫の本音がいまいち掴めない危うさ、に埋もれていく京マチ子
不義密通 で深く悩む当時の人々の様がなにより深く刺さる
『夜の蝶』後だったせいもあってか、歯切れが悪く感じてしまい、画面が終始暗か…
長谷川一夫は溝口健二の『近松物語』(1954)で茂兵衛を演じて、森一生『藤十郎の恋』(1955)で茂兵衛を演じる藤十郎を演じて、わたしまだ見ていないけど1938年にも山本嘉次郎『藤十郎の恋』で藤十郎…
>>続きを読む