東宝特撮の一つの到達点。
ブラピが子供の頃好きだったとか、タランティーノがキルビルvol.2の格闘シーンの教材として出演者に見せたとか、進撃の巨人の元ネタの一つとか。エピソードには事欠かない、国内外>>続きを読む
台風の日、北海道で起きた強盗殺人事件と、津軽海峡の連絡船沈没事故。乗客の遺体の中に身元不明の死体が見つかり、事件との関連が疑われる。
事件の共犯者(かどうかは最後まで分からない)犬飼(三國連太郎)は>>続きを読む
スラップスティックコメディ的な普通に楽しいシーンもあり、「作られたのキートンより後だっけ、1930年くらいかな」と観ながら考えてたら、1916年と知ってあまりの先進性にびっくり。
4つの時代のエピソ>>続きを読む
音響の歴史の振り返りが中心。エジソンからサイレント映画、トーキー。ハリウッドのスタジオシステムが音を軽視してきた一方、いかに音の職人が作品ごとに歴史を切り開いてきたか。「地獄の黙示録」の先進性が際立っ>>続きを読む
「見えるのは旗だけ」
このセリフの通り、文字情報ではなく、運動の中にこそ真実が刻まれる。それが映画らしさだし、その表現を極めまくった監督がフォードだ。今作も、アクションの美しさを存分に堪能できる。>>続きを読む
「演劇に分かったような見出しを付ける割に実人生は俯瞰できないまま死んでいく男の話」なので、レビューを書くのもなかなか辛いものがあるが、分かったようなことを書いていきます。
演出家であるケイデン(フィ>>続きを読む
「真実を話せばいいのよ」「真実…?」
ホラー映画の家系図を描こうと思った時に、今作の幽霊表現(遠くで立ち尽くすが何もしてこない、カットが変わると消える)は絶対に外せないだろう。教科書的な意味でも重要>>続きを読む
超好きこれ。
シュニッツラーの同名戯曲の映画化。1900年のウィーンが舞台。この時代のウィーンといえば世紀末芸術や、都市を覆う環状線=リングシュトラーセがあり、クリムトやシーレなどキリがないが、生と>>続きを読む
お腹いたい、眠れない、祈れない
OJTも無いまま1人教区を任されたエリート新卒司祭は、いきなりプレッシャーで胃を悪くしている。
友人も居ない単身赴任生活。粗末な食事を頬張り頑張るが、日常業務にモン>>続きを読む
昨日見た「mid90's」がとても良かったので、今日は妹の映画を。すげーちゃんとしてるんだけど…。イマイチ合わなかった。
冒頭からビックリした。人種や容姿、セクシャリティで差別せず、金持ちで良い大学>>続きを読む
昨年のゴジラキングオブモンスターズに続き、破綻した家族のテーマとしていきなりWave of mutilationを流す映画を嫌いになれるはずがない。
ジョナ・ヒルの監督デビュー作は、予想を遥かに超え>>続きを読む
やっぱ何やりたいんだか分かんねえ
テネットに向けてノーランについて改めて考えようと、ノーラン汁が濃そうな今作を選んだ。
「ツッコミどころ満載」「話運びが雑」「登場人物がバカばっかり」。
こうした>>続きを読む
「この会話の要点は?」「知るかよ」
年齢を重ねて広がるメイソン(エラー・コルトレーン)の視界は、文字通りカメラを構えることで、世界の美しさを捉えるようになる。全体にオーソドックスな編集なので安心して>>続きを読む
今村監督は「神々の深き欲望」で借金を抱え、もう役者を使うのは懲り懲りという気持ちだったが、今作を撮り始めたらあまりにみんな良い演技をするので元気を取り戻したらしい。監督らしいリアリズムと、生々しい雰囲>>続きを読む
「キスすると猫女に変身して相手を殺してしまう血筋」と信じているイレーナ(シモーヌ・シモン)が、男と結婚する。関係を深めることができず、不満を溜めた男は会社の同僚の女と仲良くなり始め、イレーナは嫉妬を強>>続きを読む
走るゾンビ
「あの世」表現のオンパレード。切り返されちゃいけない存在が切り返されたり、ワンカットで映り込んだり、見ていたはずが見られていたり。光と影、扉による断絶、橋からの落下と階段の昇降、生と死の>>続きを読む
今までFilmarksでレビューした作品の中で、オープニングはこの映画が一番好きです。
じわじわ幽霊が襲ってくるのではなく、ど頭から画面は不自然に赤く、風がガンガン吹いて、雨も降ってて、自動ドアがバ>>続きを読む
行き場を失くした「民主党の中道」
立憲民主党の香川1区・小川淳也議員を初出馬から現在まで17年に渡って追いかけたドキュメンタリー。
映画のベースとなるのは、高い志と共に政界入りした小川議員の挫折と>>続きを読む
高速移動する馬を捉えるカメラ。あの数分間は、映画におけるアクションのイデアが映像になっていると言っても大袈裟ではないだろう。
今作でモニュメントバレーを「発見」した功績とか、多様な人間が駅馬車という>>続きを読む
牡蠣で儲けた富豪の娘が婚期に焦って無理やり結婚するコメディ。ルビッチ初期のサイレント映画。
知り合いが結婚したと知って発狂する冒頭の娘の暴れっぷりが一番楽しかった。花嫁修行中に赤ちゃんの人形をぶん投>>続きを読む
束縛の強い恋人レミとの同棲生活が辛くなったルイーズ(パスカル・オジェ)。郊外にある自宅と別に、パリに部屋を借りて別の男と遊んでみたりする、というお話。昼間の現実と真夜中の非現実、二つの世界を行き来する>>続きを読む
海水浴に白パン履いてくる豪胆さすら僕にはありません。
虚実の合間でフワフワしたノルマンディーの夏。アバンチュールでセックスしまくるお化け達。ヤリチンのアンリの言葉通り、地に足つく事の無いやりとりはひ>>続きを読む
スペース・イカ・ホラー!
金のかかったどったんばったん。アンドロイドのデイヴィッド(マイケル・ファスペンダー)と人間とその中間ポジションのヴィッカーズ(シャーリーズ・セロン)の違いを、冷凍睡眠明けの>>続きを読む
「もっとこう、天気の話とか、普通の会話を出来ないのか」
採掘現場からメキシコ人が「向こう側」へ落ちる様子を夫(ピーター・フォーク)は見送るしかない。クライマックスでお前らはこっち側なんだと、夫は二階>>続きを読む
連れてかれたスナックで歌謡曲を歌ったら全く知らんおっさんに「良いねえ」と声掛けられるとか、30手前の自分の経験でも「のど自慢文化」を体感した瞬間はあるなぁと思った。竹中直人に代表される、いかにも邦画な>>続きを読む
「波に揺られていないと生きている気がしない」
これは素晴らしい映画でした。
戦後の日本が題材ではあるけれど、少年時代の出会いと別れを描いたジュブナイルものでもある。
戦争を知る大人が当たり前にた>>続きを読む
むむむ…。有名作だが、あんまり好みではなかった。
妻(グレース・ケリー)に不倫された夫(レイ・ミランド)が、知人を介して妻の殺害を企てるが、完璧なはずの計画は二転三転する。
前半の事件発生パートは>>続きを読む
扉の向こうは多元宇宙だ!
刑務所を出たばかりのモーリス(セルジュ・レジアニ)は、かつての仲間シリアン(ジャン=ポール・ベルモンド)と協力して強盗に入るが、情報が漏れており警察に追われる。密告者=「い>>続きを読む
iPhoneでデイミアン・チャゼルが撮った「縦長の」短編。スタントマンが色んな映画に入って行くストーリーで、過去の名作を縦の構図を強調した形でパロディ化している。
「縦の構図の映画と言えば?」大喜利>>続きを読む
「博士の異常な愛情」のような、人の生をシニカルに捉えたコメディ。
数字に支配された運(命)と、それを裏から操る計略によって、人の命が行ったり来たりする。数字を数える場面と騙し合いが繰り返され、人はそ>>続きを読む
こちらもPC画面上のみの作品。一作目は未見ですが特に問題無かったです。
画面の見せ方は「search/サーチ」より多少良かったものの、強烈に革新的かというとそこまででもなく、このジャンルはまだまだ成>>続きを読む
PC上でストーリーが展開する手法は斬新。父娘の絆の再生という脚本は極めて王道。
骨格と土台は良いが、この二つを繋ぐ、PC上でどんな面白演出をしながらオチに持っていくのかという、肉付けの部分が物足りな>>続きを読む
初のフリッツ・ラングのトーキー作品は、突然の無音や犯人の口笛など、音への意識が素晴らしい。殺人の直接描写の代わりに、引っかかった風船や転がっていくボールで見せる。街のショーウィンドウには渦巻や矢印や股>>続きを読む
ムルナウのドイツでの最後の作品。
天使と悪魔の最終戦争みたいなド派手なオープニング。メフィストがファウストを悪の道に落とせば神の負けだ、的な話になり、シーンは人間界に飛ぶ。
町を文字通り「包み込む>>続きを読む
原節子が結婚するしないで笠智衆が一喜一憂するいつもの話。
序盤の映像的快楽、多幸感が凄い。
固定のローアングルで日本の家を切り取るのはお馴染みだが、本来この手法は廊下や部屋を分断してしまうはず。>>続きを読む
ポランスキーの昔の映画がU-NEXTに何本か追加されていた。こちらは長編デビュー作。
ヨットの上での週末の夫婦のバカンスに、見知らぬ青年が参加することになる。登場人物はこの3人のみ。密室空間で男2人>>続きを読む