オートメーション化された家と、下町の暮らしを対比させる。電動ドリルが古い建物を壊す中でも、犬は駆け回る。
音の演出が良い。噴水のドボドボ、ブザー、馬車の音、メインテーマ。奥で人が動いたり、手前でドタ>>続きを読む
混血の黒人3兄妹の生きる上での「不安」をめぐる小噺集。即興で、役者の名前をそのまま役名に当てる。アメリカのインディペンデント映画の源流。
人種問題や哲学的テーマを深く掘り下げるというより、当時の若者>>続きを読む
理性主義と悪趣味が同居している、ヴァーホーヴェンらしい傑作。
これを「人間賛歌」と呼ぶのは極端な気もするけれど、理性と衝動の間で能動的に生きる女性をイザベル・ユペールが見事なバランスで演じている。心>>続きを読む
初代の封切りからわずか半年後の1955年に公開された2作目。
怪獣プロレスのフォーマットが出来る前なので、両者ひたすら首を攻める生々しい構図が新鮮。アンギラスの敏捷性を表現したかったのだろうけれど、>>続きを読む
2時間飯テロなオムニバス風映画。単なる勢いだけじゃなく、撮りたい映像を撮ってる感じがすごく伝わってくる。牡蠣、炒飯、わさび醤油が特に印象に残った。ワンショットの長回しや音楽使いもサラッと上手い。
西>>続きを読む
エッジの効いたブラックコメディでありつつ、時間制限のサスペンス要素を入れて、基地、飛行機、ペンタゴンの3場面と電話の演出だけで盛り上げる。愚かな働き者が、手際よいカット割りと共に、軍隊の規約に乗って破>>続きを読む
監督としてのキャリアを積むごとに、ストーリー運びがシンプルに、手際良くなっているイーストウッド。白人が死んでアジア人が生まれる冒頭から軽やかな演出が満載。2時間夢中で見ていられた。
例えば言葉も文化>>続きを読む
囚人、インド人、野良犬、退役軍人、ゴミ収集の黒人。誰にでも等しく親切を与えるパディントンが救われていく。衰え行く現実を直視できないまま、「弱者」に責任を押し付ける「不死鳥」のナルシスティックな孤独。イ>>続きを読む
若干の粗はあるが、きっちり制作側がやりたかったことは描けている感じがするし、オカルト世紀末な時代感も刻まれていて、やはり日本の特撮史に残る作品だろう。
2の逆転勝利展開がイマイチ納得できていなかった>>続きを読む
1964年公開の5作目。ひたすら楽しい娯楽映画。
怖さや特撮の魅力は尽くキングギドラが持っていっている。ミニチュアの爆破も大半がキングギドラの光線シーン。
擬人化されすぎて畏怖の対象でも何でもなく>>続きを読む
母親役のグレン・クローズ、タックルが強烈なジョン・リスゴー。この2人が素晴らしかった。
オープニングとエンディングが上手さが印象的。ある意味オープニングとビートルズで主題は言い切っている感じ。
似>>続きを読む
コメディ色と騙し合い要素の強い、テンポの良い娯楽作だが、ラストのインパクトで一気に引き締まった印象に。女性陣はとぼけているが核心をついた発言を連発し、押入れおじさんはかわいい。83点。
あの家、ダックスは腰悪くするし、ハイハイする赤ちゃんは柵付けないと絶対危ないよなと思いながら見ていた。
細田監督はアニメを使った「演出家」としては日本最高レベルだが、「監督」「脚本家」としてはまだ拙>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
私は剣道を長いことやっていたのですが、試合で一番肝心なのは「打たれるかも」という恐怖心に勝つこと。相手の技をかわしながら技を出しても絶対に一本は取れない。弱い自分を乗り越えて、無心で飛び込まないと良い>>続きを読む
脚本、映像、音楽と安定感のある一作。移民、ある意味不法移民の話。王道なカルチャーギャップコメディが中心だったが、全体にギャグはあまりピンとこなかった。骨董品屋の汽車の仕掛けはワクワクした。悪役は歴史修>>続きを読む
「どいつもこいつも…」と思わずにはいられない緻密な脚本。計算され尽くしたカメラワーク。話はどんどん重くなっていくものの、小気味好い編集が興味を持続させてくれる。レベル高い。
イランの社会的な問題をミ>>続きを読む
映像で語る作品。降り続いた雪が止み、文字通り地下から這い出す主人公。マンチェスターの冬は彼にとっては悲劇の季節。間の悪さ、ぎこちなさがテーマ?何が起きたってビールはやめられないし、スポーツ観戦は心の拠>>続きを読む
「カメラを止めるな!」にやられてしまったので、早速youtubeで鑑賞。
仕事と私生活が偶然重なってしまって、ドキドキしながらも両方への意地を見せる。今作のようなしっかりした土台があって、「カメラを止>>続きを読む
丸太を抱えた初登場のインパクト。全く伏線になっていないが、テンポアップに一役買っている時間制限の設定。
筋肉の説得力がいろんなモヤモヤを置いてけぼりしてくれた。71点。
大傑作です。内容に係る感想はコメント欄に。
斜に構えた先入観をひっくり返す、とても純粋な妥協のなさの塊を見せられた感覚。劇場でここまで声を上げて笑ったのも久しぶり。
アイデアと熱意があれば面白い映>>続きを読む
外部監督であるブラッドバードだからなのか、思ったよりアクションがハードで、敵も本気で殺しにかかって来る。スーパーヒーローの敵なんだから釣り合っているとも言えるが。
冒頭から凄まじいテンポで事件が起き>>続きを読む
これ最高でした。音楽を映画にするってことをジョン・カーニーは本当によく理解しているんだろうなあ。
同じパターンの反復の中で、メロディや歌詞やアレンジが様相を変えた瞬間、前後の差異によって本能的に心が>>続きを読む
密室空間のサスペンス、個性的なキャラクター、緊張感のある音の演出。まさしく王道な脱獄映画。
本来犯罪者である囚人は応援しにくいはずで、「無実の罪で収監」などのエクスキューズを挟みがちだが、今作はイー>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
2D字幕で鑑賞。終始映像が暗いので3Dはさらにしんどそう。話が進むにつれて画面にも光が差してくるのかなと思ったらずっと暗いままだった。
ピカレスクロマン風味な宇宙西部劇。ジェダイもライトセーバーも出>>続きを読む
面白かった。ローマの休日の原型にして、ロマンティックコメディの古典。アメリカ横断のちょっとしたロードームービーでもある。
編集も会話もテンポが良く、まったく退屈しなかった。映画始まって5分でエリー(>>続きを読む
家族もの、法廷もので下ネタもさらっと挟みつつ、というスタンダードな米製コメディ。
個人的にジムキャリーの「演技ががった」顔芸や体を張った仕草があんまり得意でなく、今作も冷める部分もありましたが、設定>>続きを読む
同じ時間に色んなことが起きていて、関係あるようなないような。同じ構図の繰り返しで興味を持続させるのはとても映画的。深夜のタクシー運転手との会話の妙な高揚感や、見えているようで見えていない曖昧な距離感を>>続きを読む
万引きするように子供を盗む=万引きを「血縁からの離脱」に重ねた一作。いつもの静かなフォーマットに色んな要素をてんこ盛りした超大作だな、というのが一番の印象。
「誰かが捨てたのを拾った」「誰かの物は取>>続きを読む
漫然と奇跡を願うのではなく、希望を明確に現実と向き合う。そのためには「世界」に降り積もる火山灰も、延々と続く日常も、自分の力で歩こうとしないといけない(その点、タイトルはややミスリードというか、英題の>>続きを読む
台詞に頼らないキャラ描写。演出も過度にエモーショナルにしない。取り違えが主題なわりに軽めのバランスで、社会への問題提起というより、父親とは何かについてシンプルに描いている印象(あえて言えば、取り違えの>>続きを読む
演技演出が巧み。ドキュメンタリーのように奔放でリアルな演技をする親子と対照的に、観客の興味を繋ぎ止め、ストーリーを動かしていく管理人(ウィレム・デフォー)や、戸惑いながらも親子と打ち解けていくジャンシ>>続きを読む
待ちに待ったPTA最新作。とても楽しかった。PTA入門としても見やすい部類の作品だと思う。
ミルクシェーク飲み干す系モンスターかと思いきや、その実は拗らせ系の結婚できない男であり、最後は追いバターに>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ど頭の夕飯やでんでんの喋り方で、一気に勢いに飲み込まれてしまった。ブラックコメディで笑える箇所もたくさん。実話ベースなのに全部が悪い冗談みたいな話だった。
ラストは本当に見放されたのか、本心ではない>>続きを読む
良作。オススメです。
五輪の代表に選ばれた瞬間、選手は社会の代表=American Familyとなり、社会のあらゆる欲望を映し出す「鏡」を背負う。USAのジャージを着て、やつれきった顔の痣を化粧で隠>>続きを読む
どうやら怪獣vs怪獣はハリウッドに委ね、アニメゴジラは人間vs怪獣に拘る様だ。
その点、前作の大きな問題だった、主人公ハルオのドラマが面白くなったのは大きな改善点と言える。
打倒ゴジラに取り憑かれ>>続きを読む