nanaさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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結婚哲学(1924年製作の映画)

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「活弁入り」という形で配信されていました。

ソフィスティケイテッド・コメディと言うみたいですが、カップルたちが繰り広げるテンポのいい気の利いた会話劇で、説教臭さもなく気負わずに観ることができます。
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

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ロシアの反体制派、アレクセイ・ナワリヌイを追ったドキュメンタリー。

政権の敵とみなされ巨大な権力に睨まれ、誇張でもなんでもなく命を狙われたナワリヌイ。
彼の命を狙った手段を突き止めようとするところは
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

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ゴジラ→ウルトラマン→仮面ライダーの順に、自分の中でこれまで触れてきた時間や知識や思い入れのようなものが少なくなっていくので、シン・仮面ライダーはどんなものかなと思い観に行きましたが、想像以上に楽しめ>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

自由なアニメーション表現で観客を驚かせ続けてきた湯浅政明の最新作は、室町時代×猿楽×ロック×ポップ音楽映画。
和風ミュージカルをやるとき、そうかこういうやり方があったのか!と思った映画としては、岡本喜
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ピクニックatハンギング・ロック(1975年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

岩山へピクニックに行った女生徒たちが、ひとりまたひとりと神隠しにでもあったかのように姿を消してしまいます。
映画の雰囲気はソフィア・コッポラっぽい。

白いワンピースを身に纏った女生徒たちが、浜辺とか
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ヒッチャー ニューマスター版(1986年製作の映画)

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最近も『アオラレ』という映画がありましたが、怖い怖いルトガー・ハウアーがどこまでも追いかけてくる80年代のスリラー映画。

ワープ能力でもあるのかというくらい神出鬼没でどこまでも追いかけてくるので、「
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収容病棟(2013年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

まもなく終了するGYAOで配信されていたので、こういう機会でもないとなかなか観ないだろうということで鑑賞しました。
ワン・ビンの中でも比較的見やすい作品とも聞いていたし。

延々と映し出されるのは中国
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親切なクムジャさん(2005年製作の映画)

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『別れる決心』のついでに観たパク・チャヌクの過去作。
この作品から脚本にチョン・ソギョンが参加しているようで、そう思うとここからだんだん女性目線の比率が高くなっているように感じます。
前作の『オールド
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神々のたそがれ(2013年製作の映画)

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撮影6年、編集に5年を費やし、やっとこさ完成しそうだというころで監督のアレクセイ・ゲルマンが死去。
意思を継いだ妻と息子が完成させたという家族総出の作品です。
実際に観てみると納得の超大作。
177分
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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

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第一次大戦の塹壕戦は、最近だと『彼らは生きていた』『1917』で見ましたが、今回新たな名作が誕生しました。
まず塹壕のあのビシャビシャした感じが、戦い以前に病気になりそうな気がします。
清潔な場所で、
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バニシング・ポイント 4Kデジタルリマスター版(1971年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

車を走らせる男、アメリカン・ニューシネマ。
これだけでラストがどうなるのかは何となく察しがつくし本当にひたすら主人公のコワルスキーが車(チャレンジャー)で走り続ける作品なのですが、何とも言えない魅力が
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

スクエアでパルム・ドールとった人が今度はトライアングルで…なんてことはもう言い尽くされていそうですが、まさかの2作品目受賞を果たしたリューベン・オストルンド。
しかも今年のアカデミー賞でも作品賞、監督
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『スイス・アーミー・マン』『ディック・ロングはなぜ死んだのか?(こちらはシャイナートのみ)』などのダニエル・クワン&ダニエル・シャイナートのコンビが監督したマルチバース・カンフーアクション映画。
上記
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

幼少時に映画に出会い、そこから自らも映画作りを始めた彼の自伝的作品です。
とはいえ主人公の名前はサミー・フェイブルマンとなっており、多少の映画用脚色は加えられているはずです。
「スピルバーグってこんな
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エルヴィス(2022年製作の映画)

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とにかくギラギラピカピカした映画を撮っているという勝手なイメージを抱いているバズ・ラーマン。
今回もエルヴィスがギラギラピカピカした中で歌う楽しい映画かなと思っていましたが、心に迫る切実なシーンも多か
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

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天国でしもべになるより、地獄で支配者になるのだ!

原作となっている書籍『ルネサンス修道女物語』は図書館にあったので今度読んでみようと思います。
ポール・バーホーベン、80を越えても丸くなる予定全くな
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ビリディアナ(1960年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『ベネデッタ』の前に観ておきたかった作品。
ルイス・ブニュエルが描く修道女物語なので、もちろん優しいものではありません。

映画で最後の晩餐パロディはときどき出てきますが、今作のそれはかなりの完成度で
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ファイアー・オブ・ラブ 火山に人生を捧げた夫婦(2022年製作の映画)

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今年のアカデミー賞にノミネートされている長編ドキュメンタリー。
91年に噴火事故で亡くなった火山研究家夫婦の活動を追った作品です。
もともと映像作品を作ろうとしていたようで、膨大な2人の映像が残ってい
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別れる決心(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

パク・チャヌクの最新作。
ありとあらゆる映像表現を駆使し、観客も迷宮を彷徨い続けるような夢幻的な物語でした。

夫が山で転落死、そして他殺を疑われる妻というプロットは増村保造監督作『妻は告白する』っぽ
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アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

いよいよフェーズ5に突入したマーベル・シネマティック・ユニバース。
サノスの次なる敵、カーンが登場する作品ということで他作品との繋がりが重要になるかと思いましたが、思いのほか単体作として楽しめる作品だ
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絶好調(1965年製作の映画)

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1960年代、既にソロキャンプを扱った作品があったとは。
しかしそこはピエール・エテックスのソロキャンプなので、当然いろいろなことが上手くいきません。
コーヒー一杯もなかなか飲めない。

そして楽しい
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破局(1961年製作の映画)

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こちらも負けじと別れの手紙を書く、というあらすじだけでなんか笑えますが、その「書く」という単純なことがどうも上手くいきません。
なんとなくトムとジェリーの『天国と地獄』とか『まるでツイてない日』も思い
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幸福な結婚記念日(1962年製作の映画)

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最近観たどの映画よりも劇場で笑いが起こってた気がする。

結婚記念日のプレゼントを買い家へ向かう男。
しかし渋滞にはまり、プレゼントがダメになり、次々と災難が。
彼だけでなく、街の人々もそれぞれ大混乱
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大恋愛(1969年製作の映画)

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エテックス初の長編カラー作品。
彼の夢のような世界観と鮮やかな色使いが合わさり、楽しくて可愛い作品になっています。

予告でこれはどんなシーンなんだろうと気になっていた動くベッドのシーンは今作の白眉。
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健康でさえあれば(1966年製作の映画)

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なかなか寝付けない夜、ドラキュラの本を読むことにした男だが次第に現実と本の中の世界が混同しはじめる『不眠症』。
映画を観に行った男が、幕間に流れるCMの世界に入り込んでしまう『シネマトグラフ』。
近代
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ヨーヨー(1965年製作の映画)

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トリュフォーとゴダールが絶賛したという一本。

道化師、サーカスというテーマからフェリーニを思い出す作品でもあります。
というよりメタ的な『道』とのニアミスネタもあり。
最後の方でブルジョワたちが屋敷
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女はコワイです/恋する男(1962年製作の映画)

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ピエール・エテックスの長編第一作。
なのもあって、やっぱり短編を長くしたものという印象。

ふとしたきっかけからテレビに映る女性に恋をし、彼女の写真やらグッズやらを収集する様はまさに今のアイドルオタク
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タンポポ(1985年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

いきなりギラギラした役所広司が第四の壁を破ってくるオープニング。
これラーメン屋の話じゃなかったっけ…?と思っていると、メインとなるラーメン屋復活劇を軸に、「食」についてのさまざまな小話が挿入される不
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マルサの女(1987年製作の映画)

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税務署で働くやり手の調査官、板倉亮子がその勤務成績を認められ国税局査察部(通称:マル査)に抜擢。
そこでの脱税者との戦いを描きます。
やはりマル査はほぼ男性の職場なので、そこでの「働く女性」の描き方も
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still dark(2019年製作の映画)

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主演の髙橋雄祐が監督・脚本も手掛けている作品。

最近観た『ザ・メニュー』とはまた全く違う系統の料理、レストランもの映画。
普段そこまで好んで食べるわけではないけれど、観た後はやっぱりナポリタンが食べ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

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原作はダイのジャズミュージシャンとしての成長物語のようですが、この映画(東京編)だけ単体で観ると主人公はダイというよりこの3人全員というイメージです。
主人公が10代ですが、ジャズの性質上どこか常にお
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対峙(2021年製作の映画)

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子供同士のトラブル(今作はトラブルというレベルでもないですが)について、加害者と被害者の両親がひとつの部屋に集まり話し合いをするワンシチュエーションもの、といえばどうしてもロマン・ポランスキーの『おと>>続きを読む

雨月物語(1953年製作の映画)

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高い評価を得ている溝口健二の代表作。
小さな舟が霧の中を進んでいく有名な画は知っていましたが、ようやく鑑賞。
ちゃんと台詞が聞き取れるか心配でしたが、思ったより音声がしっかりしていました。
物語も結構
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竹取物語(1987年製作の映画)

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たまたまWOWOWで放送していたので観てみたらびっくりの竹取物語。
後からポスターを見てみれば一目瞭然なのですが、かぐや姫は宇宙人だった!ということで、最後に彼女を迎えに来るのが完全にSF映画のUFO
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触らないで!(2020年製作の映画)

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赤が印象的。
シンプルながら洒落たデザインが特徴の短編アニメーション。

可愛くてシュールでブラック。
これから美術館に行く時は思い出してしまいそう。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「もうお前とは一切話さない」と、親友(と思っていた男)に突然別れを告げられた男。
作中でこれまでの二人を回想などで描かないため、実際は二人の仲がこの日までどんな感じだったのかは観客の想像に委ねられます
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