セルビア人とアルバニア人が独立を巡って対立していた、1998年のコソボが舞台となった実話ベースのお話。アルバニア人のペトリットとオキは大の仲良しだったが、オキの自転車がきっかけになって二人の友情が揺らぐことに...。さらにセルビア人との対立もいっそう激化し始め、二人の家族を悲劇が襲うことになる。2016年アカデミー賞ノミネートを受けた作品だそうで、子供に対しても容赦なく酷い仕打ちをする大人たちの醜さ、戦争の悲惨さに怒りを禁じ得なかった。現在、終息する兆しさえ見えないウクライナ紛争の事を思うとなおさらだった。

• #62355samansa
• #samansa大当り

【第88回アカデミー賞　短編実写映画賞ノミネート】
コソボの作品。コソボ紛争中、アルバニア人の親友二人はセルビア兵相手にちょっとした商売をしていた。しかしささいなことをきっかけに二人の運命は決定的に変わってしまう。

凸凹コンビのやりとりに笑い泣く。紛争、戦争を背景にした友情。そうなるだろうなという予想はつきやすく、展開上の面白みはあまりないが、最後の余韻が残る。

人がモノになる瞬間、しかもすぐそこにいた近しい人が。それでも進まなくてはいけない戦争の恐怖。

いかにもアカデミー賞受けしそうだなという水準作。

• #第88回アカデミー賞

辛い、辛すぎる。言葉にならない。

銃声に一瞬時間が止まったかのように驚いて息を呑んだ。病気をテーマと扱った作品もそうだが、戦争に関しても全員にストーリーがあり悲劇が起きたのはここで描かれている人々だけではないと分かってるからこそ辛い。

戦争なんてどっちも得しない。身勝手な争いに巻き込まれた人々が傷付いて苦しんで殺されてしまう。
彼が自転車を欲しかった本当の理由はきっと友達と一緒に遊びたかったからなんだろうと安易に想像がつく。友達にはもちろんそんなことは分からないんだけど、彼が殺される覚悟で声を上げたことで彼は臆病者でも裏切り者でもなく親友なんだと再度気がつくんだよな、きっと。

友達は1年間かけて買った自転車よりも命を選んだが、自分の命よりも友達の命を選んだ。それが功を奏して2人とも助かったように思えたが…。
どう考えたってお互いにとって最高で最愛の親友だったろうけど、真横で親友が死んだとしても振り向けない止まれないお別れも出来ない。
これが実話を基にしてる話だと思いたくないほど辛い。どんな言葉を並べても結局は陳腐になってしまって、どう頑張っても表現できるのが辛い以外なにもないんだ、これ。

• #しちみの映画Week2023
• #身近な人を愛そう！