(別媒体から感想を転記)
2023/02/20
東京の薄闇の中で写真を片手に何かを探し歩く女性が、出会う人たちとぽつりぽつりと会話する。ゴーギャンをもじったタイトルを恥ずかしげもなくつけてしまうと…
反芻するように出てくる言葉たちが、頭の中で考える部分と身体的に感じる部分を引き剥がしてくる。意思は遠くに離れ、残された身体にのみ言葉が流れ続ける。それは、走って走って血が巡り空気が入れ換わっていくよ…
>>続きを読む世界と社会の認識がずれてる。
世界はあらゆる全体であり、社会はその一部にすぎない。
社会は、言語・法・損得勘定の3要素で構成される。人間が恣意的に境界線を定めたから、当然その外側が存在する。そ…
とても素敵な映画体験。
おそらく計算されているであろう人物配置、光、影などがバチっと決まった画が素晴らしく、冒頭の足元の画でもう心を掴まれる。
異質っぽくもその場面の雰囲気を作っている環境音と濃密な…
映画の持つ虚構性。作家の脳内がカメラを通した「虚構」となってスクリーンに投影されているかのよう。
それぞれのシーンでセリフの密度が濃く、時に意図的にも感じるほど観客を突き放す。全体を思い出すとそこま…
個人的な好みとして詩的な台詞回しが苦手なところもあったけれど、東京の街の空気感をクローズアップした映像はどれも美しくて、生み出す音も飾りがないけど洗練されていて、脳や感情ではなく感覚が揺さぶられるよ…
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