久しぶりのニコラ・フィリベール。パリのセーヌ川に浮かぶユニークなデイケア施設「アダマン号」を舞台にしたドキュメンタリーで、そこにやってくる精神疾患のある患者たちの文化的な交流が描かれている。
同じく…
このレビューはネタバレを含みます
最初にこの場所がどんなところなのか一切の説明がなく歌うシーンから始まるのが印象的。
正直どこで終わるんだろうって思いながら見ていた。つまらないとかではなくて、人々の話しがつづくので。
うまくいえな…
豊かさとは
アダマン号に集まる精神疾患を持つ人々のお話
ただその姿は明るい
冒頭のセッションから彼らの表情が良い
そして彼らの言葉が突き刺さる
意味のないようで意味のあるシーンが続いて、変化を上…
セーヌ川で岸に繋がれたアダマン号と、橋のうえを絶えず行きかう車や川を下る船を同時に映す冒頭と終盤のロングショットが印象的だった。忙しない世界と隣り合いながら、ぷかぷか浮いているアダマン号。ケアの現場…
>>続きを読む色んな人に会ってお話ししたような気になるドキュメンタリーだった。
社会に押し潰されて壊れてしまう人々や元々発達障害がある人、色んな人がいるし自分にもその要素はじゅうぶんある。ただ強く出るか出ないかの…
型式的な事務手続きで個を重んじることができない場面は確かにある。
忙しい時には優しさ等が後回しになってしまうこともあるが、支援に大切なのは個を重んじること。
それだけは忘れないように。
これは生き…
このドキュメンタリーは、受け手に観察しながら想像するという体験を与えてくれる。そこに作り手の主観的な思考の痕跡は残されておらず「仮借のない吟味の機械(カメラ)」が思い思いの会話と彼らの内的な事態を反…
>>続きを読むアダマン(フランス語でダイヤモンドの中心という意味だそう)で行われる医療は、
患者が精神の病を治す場を考えるときに、こんな医療現場があったらいいと描く理想にとても近い。
患者と医師がボーダーレスで…
© TS Productions, France 3 Cinéma, Longride – 2022