第三の悪名の作品情報・感想・評価

「第三の悪名」に投稿された感想・評価

mitakosama

mitakosamaの感想・評価

3.3
スカパーにて。悪名5作目。
中途半端に終わった2作目の回収が個々に来て行われるとは。

2作目で死んだモートルの貞の仇が再登場。弟の清次が店長を勤めることになったキャバレーのオーナーヤクザの1員。
さらに2作目ラストで出兵した朝吉の上官が新登場した。

この上官が長門裕之。一応彼がタイトルにある“第三の悪名”になるのか?
だとしたらキャラが弱いなぁ。繊細な構ってちゃんで、悪名感がまるで無え。

長門の演じるキャラが敵方ヤクザの一員。義理の母が月岡夢路で恋慕してるが朝吉が先に良い仲になっちゃう。長門一切良い所無し。

気になるのがヤクザに対し“暴力団”の名称も使われていた所。物語上で時代が進んでいることもあり、任侠が廃れている様も表しているなら凄いな。

全体的には第三の男になれなかった長門の弱キャラと、月岡夢路の可愛熟女っぷりが見どころ。

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ5作目。 継続しているのは、浅吉(勝新太郎)と清次(田宮二郎)、それにモートルの貞の恋女房お照(藤原礼子)だけ。 せめてオカマのお銀(茶川一郎)だけは残して欲しかったのですが、これは森一生の置き土産。 前回分で義理返し、ということで田中徳三カラーに戻したんでしょう。

新登場は、満州の小隊長粟津修に長門裕之、松島の元締に西村晃。 二人ともいいですねえ。眼に狂気が宿ってますよ。 それと、粟津一家を先代から引き継いだ女親分のお妻に月丘夢路。 これがまた色っぽいこと。悪役カポネに南道郎。懐かしいなあ〜、この人元漫才師。 漫才師って、真面目な顔をしてると結構怖いのよ、を日本で初めて証明した人ですね。

お話は、モートルの貞が殺されてそろそろ10年。 満州での小隊長粟津修に偶然再会すると何とヤクザになっている。 そこで、浅吉が堅気に戻そうとお節介が始まって、ああだこうだのドタバタ劇。 実は、モートルの貞を殺したのはカポネの子分だと発覚。 復讐に火を点けようと清次に話すが煮えきらない。

“そやけど、兄貴は兄貴、ワテはワテや” とアメ公みたいなことを言う。 尚且つ、こともあろうにカポネが経営するキャバレーの支配人になって本人は有頂天。 怒った浅吉は清次と絶縁宣言。 とまあ、色々とサイドストーリーがテンコ盛りで飽きさせません。

結末はシバかれている小隊長を助けて真っ当な道への引導渡し。 やっぱり依田義賢はうまいねえ。 見終わって、1時間半のお話にきっちりまとめているのも凄いです。

撮影は宮川一夫、美術は内藤昭。 だからねえ、画が本当に美しいのですよ。 色街、ネオン街、小料理屋なんぞ普段の風景が表現主義しちゃってるんですよ。 それでいてちゃんと物語に溶け込んでいる。 素晴らしいですよ。

ということで、5作目も益々満足。 清次がどんどんモートルの貞から離れちゃっているのが気にかかかるところではありますが、乞うご期待ってことで。