アラモベイの作品情報・感想・評価・動画配信

「アラモベイ」に投稿された感想・評価

菩薩

菩薩の感想・評価

3.9
ベトナム戦争、その後の新たな火種。脈々と現代に受け継がれる差別意識と移民排斥運動、聞いて呆れるアメリカン・ドリーム、この暗部を暴き出したのが低迷するフランス映画界を飛び出し新天地アメリカに活路を見出した時期のルイ・マルなのだから余計に面白い。サイゴン陥落後に共産政権の迫害を逃れアメリカに辿り着いたベトナム人達、彼等はそこで自分達のコミニュティを築き生活を始めるが、そこがなんとまぁ「テキサス」だって言う…。とは言え同じ様な事例は監督の本国フランスでもつい最近起きた訳だし、日本だってなんら例外では無い。安い賃金で良く働く彼等にまんまと生活圏を脅かされる既存コミニュティの住人達、とくりゃやることはただ一つ、まずは脅し、次に排除、それでも従わなければその手には銃が握られ、終わったはずの戦争は再び始まる事になる。「あんたらはベトナムに負けたんだろ?認めろよ。」、そんな風に言ってやりたくなるが、彼等は絶対にそんな事は認めない、だって俺らは白人でアングロ・サクソンでプロテスタントだから、俺らは神に選ばれた優れた人種であり、差別は聖書に規定された正しき行為だから、だとさ。ベトナム人達も決して正しい訳では無い、言葉が通じないからルールが分からない、分からないから当然守れない、じゃあ教えてあげなきゃいけないんだけど…って、これ本当に日本でも良く見かける事例だと思う。どこもかしかもこんなんこんなのばかりで人間でいる事自体に疲れてしまう。俺らはお前より優れてるんだ、そんな傲慢が数々の悲劇を生んできたんだって事を、人間はいつになったら自覚出来るのか。誰かに銃を向ければ当然身を守ろうと奴らも銃を向けてくる、まぁ滅びるまで勝手にやってりゃいいさと、呆れる以外にどうしようもない。
ghostboat

ghostboatの感想・評価

4.0
傑作。ルイ・マルなめてました。すみません。テキサスの港町に流れ着いたベトナム人青年がKKKふくむ現地の白人漁師たちと対立するお話し。政治色強めなプロットに反して人々の生活に焦点が当てられたスローな作風。白人/ベトナム人コミュニティ各々の閉塞感、港町の開放感が共存する何とも言えない風情。『太陽が呼んでいる』+『メイトワン』って感じかな。

ライ・クーダーのギターにのせて主人公となるベトナム人青年の横移動から始まるオープニングから完璧。四方八方に銃が乱射される夜の銃撃戦もハードボイルドすぎて最高。

白人とベトナム人の両者が同一画面に登場すると一気に無国籍な画面になるのもよい。特にスーパーでのいざこざ場面ではどこの国の映画を観てるかわからなくなる。

なんといっても白人のエド・ハリスが超素晴らしい。KKK引き連れて船の上でライフルかまえてる姿はヤバいすぎる。本作での彼は「無精髭」+「赤いキャップ」というどこかで見たことある容姿なんだが、流石に『パリ、テキサス』(84年)はパクってないと思いたい。音楽もライ・クーダーですし。
イシ

イシの感想・評価

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米国に流れ着いたベトナム人の青年。港町でベトナム人コミュニティを行き来しながら、船の運転免許を取ろうと勉強したり、人々と交流しようとしたりするが、不況の続く町では、KKKや不満を抱えた人々が彼らへの鬱屈をつのらせていた……云々という、あらすじそのままのとっても普通のルイ・マル映画だったところで非常に新鮮だったというか、こう、観客として受動性を求められるルイ・マル映画というか、他のルイ・マル映画と違うわかりやすさに満ち溢れていたと思う。
Wednesday

Wednesdayの感想・評価

3.5
初のルイ・マルがアラモベイになってしまうとは…
ザジ……😭

短い作品だからサクッと観られる。
ベトナム人の難民たちが白人と漁業でバトる。
思ったよりバトる。
ラストとかほんと思ったよりバトる。笑

おととしベトナム行ったけどまだまだこの雰囲気残ってたよ。



PJ HarveyのMy loverのイメージ
Abu

Abuの感想・評価

3.3
これから日本でも予想されるだろう移民排斥問題、綺麗事では済まされない。
しかし何で琵琶と尺八なの?
あの時代なら仕方ないか。
もた

もたの感想・評価

3.6
なぜかAmazon プライムにあって、配信が終わりそうなので観てみた

ちゃんといろんな登場人物に感情移入できるくらい丁寧な心情を読み取ることができた
実際それも魅力ではあるのだろうけど、漁師町っていうのもあって男も女もキャラクターがみんな芋っぽくて、話もだいぶ素朴だった
終盤の展開は正直やりすぎだと思うけど、全体にちゃんとまとまってていい作品だと思う
ルイマル監督だから、どんな作品か全然イメージできなかったけど、ダメージみたいな話でなくてホッとした
ルイマルが描くアメリカのダークサイド

音楽はライクーダーが担当(スライドギター炸裂するわけではなくにぎやかしていど)

ひとことで言えばアメリカローカルの住民による難民排斥のお話

新しいもの、肌の色の違い、よそ者…アメリカ人、特に白人はこれらに敏感に反応する

それぞれ「イージーライダー」「ドゥ・ザ・ライト・シング 」「ランボー」あたりを思い出すが、これを題材にした作品は数多い

村上龍の「KYOKO」、有色人種のキャストたちがカーラジオからカントリーソングを流すなどの工夫をしてパトカーの警官に意味なく捕まらないようにするシーンが強く印象に残っている

自分たちの生活が脅かされる、単純に不快不愉快、その理由はいろいろだけれど、銃社会、白人至上主義、宗教、選民意識、集団意識がコトを根深くさせる

差別の象徴とされる秘密結社KKKなんてのもあって、これが冗談でもなんでもないのだから、信じるか信じないかはあなたしだいです、とか言ってる場合じゃない

白人のプロテスタントが一番偉い!有色人種、異教や同性愛の白人はみんなで寄ってたかって一人残らず血祭りにしちゃうぞ!と自警団感覚で根づいているから呆れてしまう

白装束白頭巾で夜中に焼き討ちなんてシーン、映画で何回見たことやら…

一般的に黒人は身体能力が高いと言われているが、フィギュアスケート、水泳の世界大会でアメリカの黒人選手を見ることはまずないし、オバマが登場した時によく知られるようになったハワイに対する差別、その背景にはこういった「アメリカ」が横たわっている

物語の中、人々は景気のあまりよくない漁業に従事している

排斥、人種差別に生活苦、不倫、KKK、宗教が絡みあって暗澹たる事態へと進んでゆく

エドハリスはじめキャストの演技が真に迫っていて、密着取材のドキュメンタリーのようだった

トランプ政権となった今、いろいろ考えさせられる作品

(よそ者はみんな出て行けと言っているトランプに先住民であるインディアンがその次は君たちか?とたずねるジョークがあった、そういえば)
なんでこんなにつまらないんだろう。

まとまりが、あるようで、ない。

型通りに作った学生映画のよう。
ゆみな

ゆみなの感想・評価

3.5


エド・ハリスが漁師です。
でも白人漁師さん達は漁獲規制なんかで苦しめられていて、なかなか大漁とまではいきません。そんな時にベトナム難民漁師さんまで現れました。釣れない漁場を更に荒らされるってことで怒る白人漁師軍団。ベトナム人漁師軍団との溝は深まるばかりで……ってのが大方のあらすじ。

この映画の中のエド・ハリスはいわゆる悪の側なんだけどさ、なんかやっぱりこういうちょっと狂気に満ちたような役は似合うよね~!序盤はヒロイン(リアル嫁)とのイチャイチャも見せつけてくれるし(胸毛も大漁だよ!)、中盤~後半はベトナム人を追い出すための汚いアレやコレを憎たらしく演じてくれています。

なんかさー、仕事でもなんでも上手くいかないと人のせいにするのって嫌だよね…。白人漁師軍団はベトナム人のせいだ!俺達の漁場から追い出せー!って頑張ってはいるんだけど、明らかにそれだけが原因じゃないのなんて分かり切ったことなのね。でも、誰かのせいにしないとやってられないんだから、人間って弱いもんだなぁ…ってつくづく思う。
ラストの展開もなんだかなぁ…って思うし。色々考えさせられる映画でしたね。

しかしエド・ハリスがもじゃもじゃ。ヒゲも胸毛ももじゃもじゃ。それだけで観る価値めっちゃある。
りく

りくの感想・評価

3.5
1960年、ベトナム戦争勃発。
1975年、ベトナム戦争終結。

そして映画は1979年。
当時の社会主義体制のベトナムからアメリカへ逃れた移民たち。ベトナム戦争の帰還兵も働くアメリカの漁港。

「この町はエビとカニで出来てんだよ」ってセリフはいかにも映画っぽくて好き。それにカウボーイがよく似合う音楽。

でもこの映画にはロマンも、良いカットも、素敵なストーリー展開もない。

ルイ・マル監督作品ってことでテンション上げて観た自分は愚かだった。しかも深夜。あぁー。。。

今、イギリスのEU離脱や、アメリカが世界のリーダーを降りようとしてる目測って、世界が動こうとしてる時代。こういう映画というか、やっぱり歴史は学んでおくべきだなと。
それをもしも映画で学べるのなら、本当に映画という大衆娯楽は素晴らしい。

KKK側の人間味、もしあれば良い側面の描写もあれば良かった。ベトナム人は深夜の漁業など悪いこともしてて両側面観て色々考えることが出来たから。

まぁーちょっと段取り良過ぎるストーリー展開だなぁと思ったけど。
ただそこを切り取るのは愚問かもしれない。
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