雁の作品情報・感想・評価

1966年製作の映画)

製作国:

上映時間:87分

3.6

「雁」に投稿された感想・評価

青二歳

青二歳の感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作森鴎外。DVD化されたので10数年ぶりに再見。かなり忘れていたがえらい弱い若尾文子は記憶の通り。弱すぎてむず痒い。しかし忘れるには惜しい妾を抱える小沢栄太郎の見事ないやらしさと、その妻山岡久乃のヒス芸、父役の伊井友三郎の頼りなくも善良な父親が素晴らしかった。
女中の姿美智子の愛らしさ、藤原礼子のやっかみ、水戸光子のわけ知り顔。さらに魚屋の婆さん村田芙美子といい、妾の話をまとめる口入れ屋の婆さん武智豊子といい、おばあちゃん達も好演!
「脇見」とは何事だ貴様と思いつつ、お馴染みのおっさん学生には60年代らしさを感じてホノボノ。昔の学生は20代半ば〜後半が多かったからいいんだけどね。
当時のかき氷屋を再現したカットがあるが、カンナのようなもので氷を削っていた。手が冷たくて大変だと思うが、後にあのかき氷器を発明した人は偉大だ。
そして本当に昔は茶殻を畳にまいて箒かけするのね。若尾文子の姉さん被り可愛い。

初めて観たのは男女の抒情も分からないガキンチョの頃でしたし、後味がえらい悪い印象だけで、弱すぎる若尾文子はなぁと思っていたけど、大人になって観るともう助演が素晴らしくて結局若尾文子映画祭でも見てしまった。スターを揃える訳にはいかない大映末期とはいえ、それが却って無駄がないキャストになっていてとても良い。
obao

obaoの感想・評価

4.3
@シネ・ヌーヴォ
森鷗外原作の文学世界。明治時代、女性の生きる悲しみや遣りきれなさ…騙されて囲いの身となってしまった娘の悲哀と恋心を表現した若尾さんが素晴らしかったです。

サスペンスやホラーのようなタッチもあり、小沢栄太郎のいやらしさにハラハラしながら、女中 お梅の存在に救われました…面白かったですよ♪

【若尾文子映画祭 青春】にて。