氷点の作品情報・感想・評価

「氷点」に投稿された感想・評価

氷点自体の話も初めて知った&山本薩夫初めて観たけどチャラくて良くない… これは単に1966年と時期も遅くなってきて今作に限らない風潮なのかもしれないが… 序盤のズーム、止め絵とか、タイトル出すとことか、全然かっこ良くない
最近見慣れてるよりはちょっと年を食った感じの若尾、船越はもちろん、初学者ゆえまだ見慣れてない森光子、津川雅彦、鈴木瑞穂、山本圭、安田道代などキャストは新鮮で良かった
さわやか聖人・津川が一番良かった
Koumett

Koumettの感想・評価

4.2
三浦綾子の原作を数回読み、続氷点も読み、テレビでも観たことがあるので、
ストーリーは嫌というほど知っている。
これは、複雑で、シリアスな、憎悪と赦しがテーマの壮大なドラマだ。

でも。。

時代であるところが大きいのだろうけど。。

陽子が面白すぎた!笑

演技もいちいちわざとらしくて笑ってしまうが、継母のいじめを物ともしない
むしろ「今それ言ったら駄目だろ」ということを笑顔で言ってのける
天然を通り越して、◯◯というか、むしろわざとか?わざとなのか?
これこそが継母のいじめへの仕返しなのか??
ともとれる無邪気っぷり。笑

(原作の陽子は常に思い悩んでいたような、、??)

話は分かっているから、後半はもう、陽子が次に何をしてくれるのか
どんなことして私を笑わせてくれるのか、
もはやそれだけが楽しみだった。

他の出演者も皆、お芝居に時代は感じるのだけど。
でもやっぱり、陽子ダントツ!笑
もうファンですよ私。ブラボー。

継母の若尾文子は、今見ても違和感のない演技と美貌だったなぁ。

タイトルバックが、そう来たか!という切り取り方で
個人的にツボでした。
じゃじゃーん、って。結構すき。
ニコリ

ニコリの感想・評価

2.9
20180329(木)チバテレ「木曜スター劇場」録画。20180403(火)朝に鑑賞。
気づいたのが遅くて録画は途中から。おそらく頭から20分くらいは見逃し。
若尾文子は母が好きな女優さん。氷点のことは、よく聞かされていたので、原作だけでなく、たぶんこの作品も母はみているはず。
安田道代さんは、この当時は可憐な印象だったのかな。私としてはしっくりこないかんじもややあり。心が氷点、というセリフで、タイトルの一端を理解しました。
あたりまえだけど、俳優のみなさんが本当に若い。森光子さんは東宝とカッコがきでクレジットにあったから、映画会社の垣根を越えての出演ということだったのかな。
この作品の若尾さんもとにかく美しいが、母の好みの女優さんの個性が際立っていると感じた。母が若尾さんのことをかなり好きだったと知ったのはほんの数年前なので、あぁ、こういう人が好きだったのかと。ちなみに、子供の頃の私は佐久間良子さんが綺麗だと思ってたなぁ。
現在、母も心が氷点になってしまったかのような入院生活なので、この作品を完全ではないけどみられたことで、母の人生のいっときを共有できたならと自分を慰める気持ちや、母が好きな女優さんが出ていたことだけでもう高スコアになる。
製作年が私の生まれた年だったということも、なにかご縁を感じました。
いやー若尾あややが鬼過ぎる笑
怒涛のドロドロ具合で、当時ベストセラーだったのが呑み込めますね

津川さんの2枚目具合を観ながら、大好きな『直撃!地獄拳』のあの役を僅か数年後にはやるのかと思うと泣けてきます笑

山本薩夫監督は山本圭さんが好きなのかな?安定の山本圭っぷり
『時間ですよ』夫妻も良かったです
船越さん、好きだなぁ

チバテレの『木曜スター劇場』は今の時代に地上波で白黒の邦画をほぼほぼノーカットで流してくれるので、僕みたいにCSに入ってない人にはありがたい限りです
otom

otomの感想・評価

3.9
のっけにピアノ弦を切ると云う超絶打鍵を披露する若尾文子サマ。劇中の大半が恨み節でいぢわるでもやっぱりお美しい。そんな若尾サマに負けない天使の様な安田道代。ラノベレベルの妹像は現代日本においてはまさに希少生物そのもの。映画としては色々と雑な印象はあるものの、なかなか面白かった。前髪がパツッとしてない珍しい成田三樹夫も見られる貴重な一本。
バリ重いので、こちらを先に観て良かった@新文芸坐

若尾文子が津川雅彦をトンチンカンに誘うシーンはいつ見ても胸が痛いです。

面白いのだけど、水木洋子なのにセリフがなんかな~という所が。

三浦綾子だから仕方ないけど、「あの子はかん通によって生まれたことを知るだけで傷つく娘だから」とか…女は子宮で考えるが2回出てきた日にはもう…
うの

うのの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「他の生き物には絶対に無くて、
 人間にだけあるもの。
 それはね、
 ひめごと、というものよ。」
(太宰治『斜陽』より)

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 夏の暑い日に絞め殺された愛娘。医者の夫は友の伝手から悲しむ妻に養子の赤ん坊を用意する。自分が産んだ子供として出生届を出し、溢れんばかりの愛情を注ぐ妻。しかし、この女子の赤ん坊は娘を絞め殺した殺人犯の娘であった。
 夫は妻の不義を密かに知るところとしており、娘を殺した要因の一人である妻を苦しませるために陽子を養子にしたのだ。その事実を記した書き物を妻は見つけてしまう。これを知ったからには一層可愛がって見せなければならない、しかし、この娘は実の子を殺した男の子供。愛情と憎しみの間に思い悩む妻。
 兄は血の繋がらない妹と長じる過程で、妹に異性を見出し誰よりも何よりもかわいそうな陽子を可愛がる。そんな息子の思いと、娘の出生を知った妻は夫への復讐として二人を結婚させようとする。
 兄の友人の北原は友の家を訪ねたことを切欠に陽子に思いを寄せ、二人は仲を深めていく。しかし妻はその二人を妨げ、二人を目の前にして隠された事実をその口から詳らかにしてしまう。事実を知って暗い瞳を晒し、静かに涙を流す陽子。己の中に流れる血の罪の重さを無視することができなかった陽子は、あの日殺人があった河原の雪の上で己を殺そうとする。
 なんとか一命をとりとめた陽子、彼女を囲む人間たちと明かされた本当の真実。あらぬ罪と本当の罪。いずれにしても罪の意識に苛まれる運命であった陽子の息は確かに深まった。一度途切れた新しい息は、別の人生の始まりの風となる。


・津川雅彦さんかっこいい。初め誰かと思ったけど、声が変わらない
 鷲鼻の横顔が美しい。生え際の計算されたかのような比率。しかし、ニット帽が死ぬほど似合っていない。
・雪の杉林の一本道がモノクロの素晴らしさを魅せてる
・殺人者の娘、姦通の結果

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 神ではない、写し身、似姿としての存在である人間たちの罪と赦し。
ひでG

ひでGの感想・評価

3.3
雨でゲオにも行けなかった日曜。
ネット配信をまたまた利用。

「大人の大映映画特集」
前回すげ〜駄作で参ったが、
さすが有名原作、さすが山本薩夫!

なかなか面白かったよ。
原作は未読だけど、ドラマの記憶がかすかにある。

いやあ、ドロドロでんなあ!
でも、テンポがいいから、嫌な感じはしない。
役者さんの使い方が上手いよね。

特に若尾文子。
あの色気。あの色香を出せる女優さん、今はいない。

中盤津川雅彦を誘惑するシーン。
俺だったら「お願いします!」って、即答しちゃうよ。

船越英二、山本圭、森光子、若い安田道代、鈴木瑞穂、、、

この頃の俳優さんはきちんとしてるよ。安定してるよね。


さて、お話。かなり残酷なんだけど、ちょっと韓国映画にも通じる「憎しみ系」

日本映画が、いやおー袈裟に言えば、日本社会が避けているテーマ。苦手なテーマ。

韓国映画は避けない。堂々と憎しみをぶつける。
日本映画は、中途半端に許しちゃう。

まあ、日韓の相違は別の機会にするとして、
この夫婦、本当に憎むべきは犯人なのに、それをお互いへの憎しみに転化して、さらにそれを陽子への憎しみに再転化する。

転化することで、生き続けられるってこと、人にはあるよね。

そんな憎しみが集まる陽子を異常までに?愛する兄。

憎しみも愛も全て陽子に集中する。

この映画のまあまあの成功は、細かい日々の憎しみを見せなかったところ、
例えば、給食費の件とか、

まあ、尺の問題だったんだろうけど、90分にまとめたことで、見易く、テンポも出たんでしょ。

日曜の夜はこれで、おしまい。
中学生の時に、この映画の原作者、三浦綾子の「塩狩峠」を読んで感動したのを思い出し、GYAO!にあったので鑑賞。小説は未読。

わぁ〜なんちゅうドロドロした話なん⁉︎

10話ぐらいの昼メロを、ギュッと90分に凝縮した感じ。

自分の子供を殺した男の娘を引き取り実の子として育てるって、なんだか胡散臭い気もするけど、原作者があの方なんで、キリスト教的なのか?原罪? きっと原作はもっと高尚なのかと思いますが、映画になると結構ベタな愛憎劇にみえます。それはそれで面白いですが、、。

疑念、嘘、裏切り、憎悪、嫉妬、復讐心、、、人が少なからずいだく、それらが全てが罪とは言えないが、ほんのボタンのかけ違いで翻弄され大きな悲劇へ繋がっていく、、何とも悲しい運命の皮肉。

連続ドラマ向きのように感じましたが、コンパクトにまとめていて観やすいです。その分、重厚さや深みは不足あり物足りなくは思います。どちらかと言うと、社会派のイメージが強い山本薩夫より、増村保造向きの映画ですが、、?

若尾文子の美しさは、今回は嫌らしさを引き立てます。コワ!
大楠道代は昔のアイドル顔で、最初気付きませんでした。津川雅彦は若い頃は硬派な男前でビックリ。
昔の映画を観るって、いろいろ発見があって楽しい。
KR

KRの感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

原作を大分端折ってあることが感じられるものの大事な筋は伝わる。
家族の形が次々と変化していく様子がなんとも人間的で悲しい。
ある殺人が招いたその後の家族の迷走の物語。

「どこへも行きたくありません……もういいんです。」
と断ったときの、心が凍る瞬間の描写が的確だと思った。

「ついこの間まで私は自殺など間違ってもしない人間だと、自分でも思っておりました。」
自殺者の多くはそうだと思う。
まさか自分がそんなことになるとは思いもせず生きている。
しかし誰しも日々忍んで耐えていることは多少なりともあり、
それがあるきっかけではじけ崩れ去ることは、誰にも起きうる。

「おまえは罪あるものだ、お前は罪あるものだ、としきりに声が責め立てます。」
精神が参ってしまうと正常な思考ができなくなり
誰でもない者からの指示に従ってしまうものなのだろう。
まさに悪魔からの声。

「例え殺人犯の娘でないとしても、
父方の親、またその親、母方の親、そのまた親を手繰っていけば、
悪いことをした人が一人や二人必ずいることでしょう。」
無茶苦茶な論理だが、
絶望している人に理屈は通じない。

「でも一滴の悪も自分の中に見たくなかった生意気な私は、
もう耐えて生きていけなくなったのです。」
大方の人は自分のことを、悪い奴じゃあない、と思っているものだろう、無意識的にしろ。
陽子もこれまでそのことに無頓着で、
自分を全く正しく良い人間だと思っていた。
しかし今その思い上がりに突如気が付き、
それを受け止めることができなかった。

陽子が家に迎えられてから家族がそれぞれどういう思いでいたのか、
陽子は冷遇されている間どういう気持ちでいたのか、などが気になる。

若尾たちが本当に意地悪く残酷な演技をするので、
森光子もっと強く言って陽子を預かってやれ、
津川雅彦もっと押せ、いっそさらってしまえ、
と思わず応援してしまう。
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