愛の渇きの作品情報・感想・評価

「愛の渇き」に投稿された感想・評価

純文学の映像化に果敢に挑んだ作品。浅丘ルリ子の不安定で倒錯的な道に走る女の姿は美しく色っぽい

最近全然映画館にも行けないし、見れても短めのドラマを観てる日々です。仕事も忙しく、また実家の「断捨離」の手伝いも...休日は埃まみれで苦しいですがやるしかないですね...
さて、今回はそんな断捨離で発掘した?映画。誰がいつどこで買ってきたのでしょうか..という映画ですが..

あらすじ:舞台は関西。未亡人の悦子は夫の死後、実業家で豪邸に住む、義父のいわゆる「愛人」ポジションにおさまり、体を委ねている。その一方、若く、素朴な肉体をもつ園丁の三郎にも惹かれていく。ところが、三郎と同じく、住み込みで働いている女中の美代が三郎の子を身籠ったことで、悦子の嫉妬は膨れあがり彼女の「愛」は歪んでいく...

三島由紀夫原作の純文学の映像化。全部映像化すると難解過ぎるのでしょう。登場人物(特に脇役)の細かな描写などは軽く触れる位であること、適宜ナレーション挿入で話の展開は補われています。また、深い心理描写は悦子と三郎の関係を中心にフォーカスされており、話の流れはかなりスムースになっていたのですが、文学のアクみたいなものは取り除かれちゃったかなあ...(悪くはないけど)

まあ、冷静に観ちゃうと、妄想系の暴走しがちな若未亡人も知的ではないし、兄夫婦もちょっとおかしいし、住み込み女中も園丁もね...と文学の深みガン無視の突っ込み炸裂でスミマセン...

ストーリーはあえてあっさり目になっていますが、悦子演じる浅丘ルリ子さんの美しさ。生気のない美しさというのでしょうか。日々に悶々とし、欲望に身を委ねている時、男の肉体を感じている時だけは「生」をかろうじて感じている女の雰囲気は流石。モノクロでも匂い立つ濃密さでした。うーんヌードはほとんどないけど、エロスがにじんでいたなあ。

驚きは三郎役の石立鉄男さん。超若い!いつものもじゃもじゃ頭しかイメージなくて意外でした。(実は最初分からなかった...)直毛短髪だと、ハツラツ、素朴、ちょっと可愛い感じなんですねえー。最初に登場したときのキラキラの笑顔にはやられました...
田舎出身の、若くしなやかな肉体もった、オンナの欲望を刺激する魅惑的な青年ありながら、実際は粗野で頭は空っぽ、でも悦子を苦悩させるポイントは気づいている...雰囲気にとてもマッチしたキャラクターでした。
当たり前ですが、後年お馴染みになる、家庭の涙と笑いをお茶の間へ、というキャラでは全くありませんね。まあ、後年のTVドラマでも笑顔や相手を見つめる瞳はなかなか素敵ではありますが、今回はそれとは違う破壊力があります。
(現在、CSでドラマ「鉄道公安官」放映しており、鉄道ファンとしてたまたま視聴中。このドラマはユニオン映画のホームドラマよりは遥かに真面目なんですけどね。さすがに映画に出ていた頃は知りませんでした...)
瞬間的に挿入されるカラー映像も劇的だったなあ。

スコアは、芸術性に感服し4ですが、石立さんの無邪気な笑顔に0.2オマケです。
たえこ

たえこの感想・評価

3.0
三島由紀夫って春の雪とこの作品しか知らないけど、愛の形が歪んでいると思う。ヨーロッパ映画もそうだけど、ちょっと独特。嫌いじゃない。
タニー

タニーの感想・評価

4.0
主人公が綺麗。
そしてちょっと狂ってるというか妄想や思い込みの激しさ。
浅丘ルリ子に合ってた。

三郎の純粋であっけらかんとした頭ん中空っぽな感じは、わざとだったのかな?
三島由紀夫の原作読もう

浅丘ルリ子のアイライン
尖ってんなー笑

三郎の役者が微妙だったけど
こういうエロ日本映画好き
2018.2.24
ルリ子きれい!美しい!加賀まりこや若尾文子とはまた違う美しさ。ヤバイっす。物語もヤバイっす。
外は雨

外は雨の感想・評価

4.1
三島由紀夫原作。亡き夫の義父との公然の関係。浅丘ルリ子さんの悦子の氷のような、それでいてゆらゆらと揺らめいているその美しい立ち姿。そして、激しい内なる感情。背中の爪痕、掌の火傷。「一人で苦しむがいい」「誰もわたしを苦しめることなどできませんのよ」

何事にも空っぽな三郎が石立鉄男なのがなんか、つい、出てきてすぐ鍬振り下ろしたくなったw
まゆ

まゆの感想・評価

3.2
原作既読です。なんだか少しオシャレなこの時代の日本映画でした。若き浅丘ルリ子様の作品を見るのは初めてです。アイラインすごい…冷たさを感じる美人ですね。しかし三郎の魅力がこの役者さんだといまいち伝わらず…でもあんな環境にいたら三郎しかいないか。
otom

otomの感想・評価

4.1
よくよく考えてみると浅丘ルリ子をとやかく言えないレベルで様々な利己主義が渦巻く一家ではある。まだ髪がチリってない石立鉄男もまぁなるべくしてそうなった感が...。ムンムンとする三島節がキッチリかつ文字通り文学的に映像化されており、夕暮れの赤も実に良かった。良作。
YOU

YOUの感想・評価

3.2
浅丘ルリ子の映画は初めてみるかな
石原裕次郎の奥さん…いや違うな。
なんか西洋風な美人って言う事しか知らない

『愛の渇き』って三島由紀夫原作なんだね
それも初めて知った

解説で言っていたけど
ドロドロした人間関係なのに
浅丘ルリ子の存在で何か中和された感じがある。
人の力ってすごい

冒頭裸で横たわる嫁を
手で愛撫する義理の父。
これはエロいわ。
腰のくびれとか。
乳首やお尻、ヘアなんか見えなくたって
充分色っぽい。
いやいまのエロ動画や無修正より
ずっとセクシー
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石立鉄男って『おくさまは18歳』とか
『パパと呼ばないで』とか
『水もれ甲介』とか
『夜明けの刑事』とか
TVドラマで個性的な役が多かった気がするが
なかなかな好青年だ。
先日『月曜日のユカ』で若い中尾彬が出てたけど
昔の役者もやっぱカッコイイね
sato

satoの感想・評価

3.8
凄い日本映画をみてしまった、という感想。
50年以上も前の作品とは思えない。

三島由紀夫の小説は読んでないが、多分小説からの抜粋だと思うナレーションみたいなのは必要ない気がした。
主人公悦子の狂気じみた愛情は恐怖だった。
モノクロ映画だが、最後の最後悦子の背景が真っ赤に染まるのは印象的。
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