美しさと哀しみとの作品情報・感想・評価

美しさと哀しみと1965年製作の映画)

製作国:

上映時間:106分

ジャンル:

3.7

「美しさと哀しみと」に投稿された感想・評価

古き良き日本の美しさを追求した川端康成が、ロリコン趣味だったのは有名な話。そうした川端の「美意識」「倒錯感」が凝縮された作品。

かつて31歳の妻子を持つ男性が愛してしまったのは、16歳の女子高校生。山村聡演じる男は小説家として名を成し、今は鎌倉に住んでいる。未熟な愛に傷ついた少女、八千草薫は精神を病み、京都で画家として暮らしている。再開を求めて大晦日の京都を訪れた山村の前に現れたのは、八千草の弟子、加賀まりこだった……。

まったく異なるタイプの八千草と加賀の演技がすばらしい。年齢を感じさせない八千草のあどけなさ。その裏には精神を病んだゆえの心の闇が横たわっているのだろうか。真逆の加賀は、コケティッシュ全開で山村を破滅に導いていく。二人が師弟関係だけでなくレズビアン関係であるのも川端らしい。
akrutm

akrutmの感想・評価

3.8
二人の女性の愛を中心に、復讐や嫉妬をテーマにした川端康成の同名小説を映像化した作品。師匠として、そして恋愛対象として、画家の音子を慕うけい子が、音子の若い頃の不倫相手の小説家・大木への復讐のために、大木やその息子と関係を持っていく。

残念ながら小説を読んでいないので、その意味での映像化の良し悪しはわからないが、けい子を演じる加賀まり子のエキセントリックでかつコケティッシュな魅力が圧倒的な存在感を示している。彼女はまだ映画デビューをしてからそれほど経っていないときであるが、同時期に撮影された『月曜日のユカ』とともに、その後の加賀まり子の小悪魔的なイメージがすでに出来上がっていることがよくわかる。川端康成本人も、加賀まり子の演技をたいそう気に入っていたそうである。加賀まり子を知る人にも知らない人にも観てほしい作品である。

一方で、復讐される側の大木役の山村聰の演技が、感情の起伏があまり伝わってこない棒読み口調で、あまり感心できなかった。同世代であれば、佐分利信のほうが適役のように思うし、時代を無視すれば、山崎努や津川雅彦に演じてもらいたい役である。同様に、大木の息子役の山本圭の演技もぎこちなく感じて、いまいち好きになれなかった。まあ、二人の女性が主役の映画なので、それでもいいのかもしれない。
画面いっぱいに映し出される絵と
心かき乱される妻の姿に破滅的なもの感じさせられたけど
次第にそれらが薄れてゆくかのようで
まるでナレーション付きの小説読んでいるかのような気分に、、
全体的にとってもお上品に感じたかな。
お話そのものはすごく好きだったんだけどな。
でも小悪魔のように可愛らしい加賀まりこさんと
上品な八千草薫さん観れただけでも良かったです。
filmsounds

filmsoundsの感想・評価

2.0
もの悲しげな八千草と、可憐ながら怪しい加賀を堪能させてくれる。
あきら

あきらの感想・評価

3.8
加賀まりこ文句なしにかわいいけど、八千草さんの静かな炎が素晴らしい。
この端正な人がインモラルとか、わかってるな⁈

美しい人同士が美しいまま、情念を燃やす様こそ官能よね。和服ってのがまた良いくて。
音楽も絵もやたらおどろおどろしいけど、それよりも人の内側が凄まじいのは仕様。


余談だけど、キチガイとかカタワとか、今のNGワードががんがん出てくるけど、これだけ品のある作品に仕上がるのならば、問題は語句じゃなく使う人の品性なのだと思うよ。
ちょっと笑ってしまうところあり
加賀まりこさんの好きだからこその狂気的なところが大変良きです
山村聰がクズで加賀まりこがレズな映画。典型的な文芸モノであんまり楽しめなかった。山本圭は相変わらずイイね。
郁世

郁世の感想・評価

3.7
川端康成原作の映画です。

すごく破滅的で様々な嫉妬が入り混じってる…

元凶の大木を演じている山村聰があっけらかんとした演技してるのも腹立つ…笑

八千草薫演じる音子と加賀まりこ演じるけい子の同性愛は、見ていて美しいけれど、とても恐ろしさの方が強かったなぁ…

私は、大好きな加賀まりこを目当てに見に行ったのですが、八千草薫の意味深で繊細な表情にかなり見入ってしまいました。

あと、あの絵…こわい…
「乾いた花」と二本立て。良い!
大好きな川端康成先生原作と聞いて、席を立たずに観たが、こりゃ好きや。

先生お得意の、女の情念たっぷりな物語、彼の美意識で研磨した台詞回しに、おもわず笑みが。
原作読んでないけど、多分かなりうまく映像化してるんじゃないかな。
川端康成さま原作。
小説家の中年おじさま大木氏(山村聡さま)と画家の音子(八千草薫さま)の不倫のお話しでさらに音子の弟子であるけい子(加賀まりこさま)とも不倫するのかと思いきや、途中からレズのお話しのほうが前面に出てきて不倫話しよりそっちのほうが印象的でした。音子とけい子という美しいおふたりだったから 尚更です。けい子のほうが音子に夢中。ぐいぐい迫るけい子と、いけないことよ… 的な音子。
色香漂うおふたりのやり取りが魅力的でした。
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