女ドラキュラの作品情報・感想・評価

「女ドラキュラ」に投稿された感想・評価

ふき

ふきの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『魔人ドラキュラ』の終了直後から始まり、ドラキュラが滅ぼされたことで、自由を手に入れようとするドラキュラの娘の作品。
ヴァンパイアの力に肯定的な多くのドラキュラと違い、グロリア・ホールデン氏演じる本作の娘は、それを一族の呪縛として厭っている。ドラキュラの遺体を警察から盗み出してまで火葬にするも、ヴァンパイアとしての衝動に勝てず若い女の血を吸い、その行動に嫌悪する様は、現代的な苦悩するヴァンパイアを先取りした完成度だ。
さらに素晴らしいのはグロリア・ホールデン氏の演技だろう。普段は顔の上半分がまったく動かず、口だけで会話する底知れぬ女性が、オットーの前では眉を歪め、まぶたを震わし、一人の恋する女性となってしまう。
劇中で人を殺しているので、バッドエンドなのは仕方がないとはいえ、彼女には何らかの形で幸せになってもらいたかった、と感じさせる視聴後感だった。