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メルトダウン
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メルトダウンの作品紹介

メルトダウンのあらすじ

1992年チリ。9歳のイネスは祖父母の経営するホテルで合宿していたドイツ人スキー選手ハンナと親しくなるが、ハンナの失踪によって隠された真実が徐々に明るみになる。

メルトダウンの監督

マニュエラ・マルテッリ

原題
El deshielo/The Meltdown
製作年
2026年
製作国・地域
チリ、アメリカ、スペイン、メキシコ
上映時間
110分
ジャンル
ドラマ、ミステリー、スリラー

『メルトダウン』に投稿された感想・評価

[チリ、"普段は意識しないが、それでもそこにあるもの"について] 70点

2027年アカデミー国際長編映画賞チリ代表。マヌエラ・マルテッリ長編二作目。舞台は1992年、ピノチェトが政権の座を降りてから2年が経った頃のチリ。9歳の少女イネスは両親の出張中に祖父母の経営するスキーリゾートホテルに世話になっていた。南半球なので時期としては北半球の夏ごろにあたり、ホテルにはドイツからスキーのトレーニングに来たグループが宿泊していた。その中の唯一の女子であるハンナは14歳、家族との関係も他の男子練習生やコーチとの関係も微妙なものであり、僻地で疎外感を感じる二人はすぐに親しくなる。しかし、ある朝に彼女は忽然と消えてしまった。どこへ行ったのか…?チリと"失踪"はピノチェト政権による強制失踪がチラつくし、実際にこのホテルで軍事訓練が行われたらしいが、そんな事実をイネスは知らない。両親はセビリア万博のチリ・パビリオンの責任者として出張しており、"未来のある国に投資を!"と呼び掛けているし、元々はホテルの敷地も先住民族の人々が持っていたもののようだし、軍事政権寄りのブルジョワ一家ということが伺えるので、そういったニュースとは無縁だったのだろう。元々土地を持っていた人々はホテル従業員として雇用されているが、彼らの中には家族が失踪したままという人もいるのだ。そうした状況の中で、イネスは初めて親しい人の失踪という不条理を体感する。捜索する軍人たちのやる気は低く、祖父母たちは関心がなさそうなのを目の当たりにしたイネスは、歴史の上に置かれた自分の立場も敏感に感じ取る。そんなとき、ドイツからハンナの母親で有名な元フィギュアスケート選手のリナが到着する。彼女は捜索隊から蚊帳の外に置かれ、ギリギリ英語を話せるイネスを通訳として独自に調査を始める。彼女が直面するのは一般人の無関心であり、それはチリで強制失踪にあった人の遺族たちの苦しみにも重ねられている。ハンナは日記にこう書いていた。"普段はあまり意識しないけれど、それでもそこにあるものについて、どうすればいいか聞いてみたかった"、と。ハンナ自身は別のことを念頭に置いていたはずだが、思いがけずチリの歴史にも被弾している。全てを覆い隠す雪が融けた後に、融ける前から存在していることが明らかになっても、"普段は気にしない"という道を歩むことになるのだろうか?