縮みゆく人間の作品情報・感想・評価

「縮みゆく人間」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

妻と共にボートで日光浴を楽しむスコットは
船室に妻がビールを取りに行った際
遠方の海上から白い巨大な雲のような霧を目にする。
霧に包まれるボート
霧を浴びたスコットの体には結晶体のようなものが付着していた。



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          ネタバレになるので
  ↓  作品が気になる方は閲覧しない方がいいです。 ↓







霧の一件により自分の体に異変を感じるようになるスコット
ベットの上でニャーニャー鳴きながら甘え
お膝の上で撫でられ猫
愛くるしさを表現する猫の可愛いしっぽ。
その愛くるしい存在だったはずの猫が
爪を剥き出しにしドアの隙間から狙ってくる猛獣のような表情や仕草
妻の声が爆音のように感じる表現
滴る水滴の音や雫の大きさ、マッチ箱、ネズミ捕りなど
シンプルな内容ながらも特撮が凝っていて楽しめました。
TS

TSの感想・評価

4.1
【核実験にも触れた傑作SF映画】86点
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監督:ジャック・アーノルド
製作国:アメリカ
ジャンル:SF
収録時間:81分
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悶絶する程の面白さ。最近小さい人を扱った映画として『ダウンサイズ』がありましたが、控えめに言ってもその10倍は面白い。60年前の映画とは思えないほどのクオリティ、そして最後まで飽きないストーリー展開が二重丸でした。前半はどんどん小さくなっていく主人公の苦悩を、後半はがらりと変わり最早神話的アドベンチャーを見ている感覚でした。

ある日太平洋上でボートを楽しんでいたスコットは、不思議な霧に包まれてしまう。それから6ヶ月後、彼の身長が徐々に小さくなっていくのだが。。

まずタイトルが良いですね。どんどん小さくなっていくということがタイトルだけでわかります。1950年代ということで、間接的に核実験による影響を批判しています。もちろんSFなのでこんなことが起きるのは考えづらいですが、当時の市井の人々の不安が垣間見れます。さて、今作の面白いところはまず主人公が徐々に小さくなっていくというところにあります。小人を扱った映画は多々ありますが、じわじわと小さくなっていく映画はあまりないでしょう。最初は気にならない程度でしたが、気がつけばハサミより小さくなっていって世間から有名となってしまいます。そして小さくなればなるほど、普段恐れていなかった生物が「怪物」に見えてくるのです。猫がその最初の敵であり、巧いこと撮影しているなと感心するばかりでした。

さて、ここまででも十分面白いのに、今作の見所は後半部分にあります。地下室に投げ飛ばされた主人公は誰も助けがこないまま地下室でサバイバル劇を繰り広げます。ここで登場してくるのがタランチュラ。このサイズからみると最早異形の悪魔。主人公も鈍臭くなく、頭のキレも良いのでイライラしない。主人公の服装もボロボロになってくるため、ワンシーンだけ見たら古代の歴史映画のよう。もし人間がここまで小さくなってしまったら、ここまで苦労するのだということをリアルにかつ的確に示してくれました。
今見ても全く色褪せない特撮。根源的な面白さがありますので、是非多くの方に見ていただきたい傑作SF映画です。
TaiSef

TaiSefの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

アドベンチャー映画
滑稽で面白くもあるが、主人公の苦悩が最後に悟りを開く結果になったのなんか突然壮大

あとがきなど読むと、色々見えてきて面白かった

デカルト的悟り

日常にホラー的要素を見つけ掘り下げることで入り込めて面白い作品になるみたいなことも言ってた

(箇条書きみたくなった。)
あかね

あかねの感想・評価

3.8
縮みゆく人間、、、題名からして最高に面白そう。
仕事も妻もマイホームも持ち、自分に自信を持っている男性から徐々に異形の産物(ある種のマイノリティー)的存在になってしまうことへの恐怖、それによって変わっていく人格や妻への態度がリアルに描写されていた。中盤からは怒涛の展開が続き、ラストはとても哲学的な内容。
全然B級映画とかではない。
針を腰に刺して糸とかを使って木箱に登るシーンとか、アリエッテイみたいで可愛かった、、、あと猫も可愛かった、、、
原作も読んでみたいです。
イワシ

イワシの感想・評価

3.9
中盤からの地下室を舞台にしたサバイバルの様子が、まるで神話を基にした冒険映画のようで超面白い。鼠取りと乾いたペンキで張りついた板によるスリル。宗教映画を思わせるラストでは、カメラは地上から空、果ては宇宙まで昇っていくのだが、これはまるで『パワーズ・オブ・テン』だ。
ワン

ワンの感想・評価

4.0
スコット・ケアリーは船上で日光浴中に謎の白い霧を浴びてしまう。そこから6ヶ月後、体が縮んでいることに気付き始めます。

ズボンがブカブカだったという日常的なことから異変に気付き始める展開が素晴らしいと思いました。

遂に小指サイズになってしまったスコットがペットの猫に襲われ地下室に落下。そこから孤独なサバイバルが始まります。

水滴で水分を補給したりネズミ取りで食料を確保したりアイデアが面白かったです。
reif

reifの感想・評価

4.0
柴田元幸先生の文芸雑誌 MONKEY の映画特集でポール・オースターがこの映画を語っていた。ポール・オースターは自分の永遠のアイドル(読んでないんだけど。おじさん話が長いんだもん)。モノクロの古い映画でさすがに唸った。「ズボンがブカブカだなぁ」から始まってどんどん加速度的に縮む。シュリンク。サバイバルするのが素晴らしい英雄譚。ラストの余韻も凄い。こんな映画があったんだ、'50s アメリカに。アメリカン特撮で、特撮は大道具さんの知恵と工夫が熱くていいですね
いいね。本当に面白かった、今まで観た他の50年代アメリカSFの大半と全然違う感じ。特撮も素晴らしい。地下室での戦いだけがちょっと長かすぎたかもしれん。
1957年はチャック・ベリーが大ブレイクしていた頃
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマーティンが演奏するJohnny B. Goodeは1958年
(『ミクロの決死圏』のレビューでビートルズを引き合いに出したので、同じ縮む系映画としてロック関連で合わせてみました)

原作小説を執筆したリチャード・マシスンが脚本を担当
原作は中古で買ったのですが未読なのでございます…

異なるタイミングで放射能と殺虫剤を浴びた複合作用によって全身が均等に縮み続けるという奇病に侵されたスコット
妻の献身と医者の研究も虚しく、スコットの体はひたすら縮み続ける
この「ひたすら縮み続ける」という至極シンプルなアイデアの恐怖を描ききる古き良きSFといった趣で
SF欲をたっぷり満たしてもらいました

アントマンは体が縮む代わりに昆虫並み(かそれ以上)の身体能力を獲得しますが
スコットはただの人間、縮むごとにサイズに見合った無力さを獲得します
素晴らしく作り込まれたビッグサイズな美術セットやカメラアングルによって相対的に体の縮小を表現しつつ
技術的な懸念事項となる妻との身体的接触に関しては
スコットの精神の荒廃、妻を遠ざける心理を演出することによって巧みに回避
巨大なモンスターと化した飼い猫との立ち回りでは猫の手パンチを食らうといった接触があり
その際に用いられた合成はさすがに浮いた印象ながら
活劇要素として不可欠なシーンであったように思えます

そして猫によって家の地下室に落とされたあとの孤独なサバイバル
縮んだことによって住み慣れた場所が完全に異質な世界へと変貌を遂げる様子は本作の目玉と言えるでしょう
何だか味わったことのある感覚だなと思っていたら
ゲームの「塊魂」でモノを巻き込んでいくうちに町がどんどん小さくなっていく感覚の逆バージョンですね
最初は消しゴムやらを巻き込んでいたのが大陸を巻き込むようになるのですから
あれもなかなかどうしてとんでもないスケールの振り幅を持ったゲームであります

スコットの悲劇とは彼の状況が絶望の一辺倒では決してなかったということ
医者による新薬の開発によって縮小が止まったことで希望を見出し
その時点で93センチだった彼は同じ身長でサーカスの見世物になっている美女と出会ったことによって勇気を与えられます
光があればこそ闇はより深く
結局は再び縮小が進行し絶望の淵に立たされるのですが
状況が刻一刻と悪化していくなかで希望を捨てきれず
自殺することもできないというのも彼の苦悩として描かれます

人間が縮み続けるとどうなるのか?
たとえ0.0000000001などといった極小単位(数字はテキトー)であれ
決して0にはならないということですね
いやはや、それにしても苛烈な世界
『禁断の惑星』や『地球の静止する日』に並ぶ古典SFの傑作でした
あとは『蝿男の恐怖』など
うんうん
とりあえず「傑作SF映画選」のDVDを観漁りたい…
HIME

HIMEの感想・評価

3.2
結末は予想打にしない斬新且つ哲学的な内容で、昔の映画なのに新しさがある。CGでは出ない味わいと恐怖感も良い。猫と蜘蛛がトラウマになりそう。
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