このレビューはネタバレを含みます
アルノー・デプレシャン監督『二十歳の死』(1991)
ひとりの青年の不在を語り合う近しい人々のそれぞれー
たとえ"死"にかけている人間がいようと、そのために集まった親族や友人にはそれぞれの日常の…
死後の世界でもこのラストシーンを覚えていたい。10代の時に受けた衝撃はくり返し観るほどになじんで和らいでくるけど、ここに閉じ込められたままでいいやってすごく甘えたような気分でいるしそうさせてくれる。…
>>続きを読む【死んだ人より生きている人】
アルノー・デプレシャン監督の1991年のデビュー作
〈あらすじ〉
20歳の青年パトリックが自殺を図り、昏睡状態になる。彼が入院する地方の村に集まった親族たちは、家族…
デプレシャンの中で、圧倒的な群像劇では?
ベッドに経血がつくあたりの予兆というか啓示の描写も、すごくしっくりくる。
この映画は全編通して予兆の持続が圧倒的に巧みだと思う。
合わせてみた「舞台の獣…
陽の光が十分に射し込まない家の中は暗め。彩度は低く、何とも冷たい感じ。家族の死が迫る数日間。経血に染まる白いシーツ。
弟が自殺を図った。不安定な主人公をよそ目に、他人事で上の空な親族の若者達。温度…