娘をもつ頑固な父親の悩みと喜びをしみじみと描いた家族ドラマ。小津安二郎が手がけた初カラー作品。田中絹代、有馬稲子、山本富士子という豪華女優陣の共演が楽しめる。存在感のある父親像を佐分利信が好演――― 平山渉は娘・文子には良い縁談をと考えていた。ある日、突然、文子との結婚を了解して欲しいという谷口が平山の会社を訪れ、文子と谷口の交際が発覚。文子が相談なしに結婚の約束をしたと知り、平山は激怒する。文…
娘をもつ頑固な父親の悩みと喜びをしみじみと描いた家族ドラマ。小津安二郎が手がけた初カラー作品。田中絹代、有馬稲子、山本富士子という豪華女優陣の共演が楽しめる。存在感のある父親像を佐分利信が好演――― 平山渉は娘・文子には良い縁談をと考えていた。ある日、突然、文子との結婚を了解して欲しいという谷口が平山の会社を訪れ、文子と谷口の交際が発覚。文子が相談なしに結婚の約束をしたと知り、平山は激怒する。文子と谷口との結婚を許さない平山のもとに、文子の友人、幸子が自分の縁談で困っている、と相談にやってきた・・・・・・。
小津安二郎の十八番。縁談話からの娘の喪失っていうテーマは、『晩春』、『秋日和』などなど、同じ様な映画は多々あるが、どれも明確に違う。構造は近くても、感情の機微や人物の輪郭がぜんぜん違うんだ。だが沁み…
>>続きを読む小津安二郎初のカラー作品『彼岸花』。
初カラーとは思えないほど色彩の使い方が洗練されていて、静かな日常を切り取る中に、色彩が感情の動きを際立たせているように感じた。
物語は娘の結婚に反対する父親を…
小津安二郎監督初のカラー作品。
端正な形式の上に生じる反復とズレのリズム、アクセントの赤色が効果的な色彩、小気味良い京都弁の台詞などが特徴的な一本。
山本富士子と有馬稲子が若い未婚女性同士で同盟…
人はやっぱり人がこだわり抜いたものが観たいのだ、と思った。
始まりは、久しぶりに観る小津安二郎は、時代錯誤だなぁと感じ切ない気持ちにもなったけれど、本題として描いているのは時代を超えた普遍的な家族…
小津49作目にして、初のカラー作品(アグファ)。里見弴の映画のための書下ろしが原作。野田高梧と小津は別に脚本を書いている。内容は中流家庭の娘の結婚(有馬稲子と佐田啓二)。大映から山本富士子が出演。
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