小津作品の魅力と言えば、小津調による撮影と、親子の情という時代を超えた普遍的なテーマにある。
遺作である本作もそれらは健在で、座敷で食事するシーンにおける手前に卓とそこに乗った醤油?が映りこむ手法…
抑揚のあるセリフまわしをしていたのは東野英治郎くらいで、この時代の作品とはいえ他の俳優たちの平板なセリフまわしを聴き続けるのが正直ちょっと苦だった。
路子がお嫁に行ってからの周平の寂しそうな姿…
当時の生活様式や人の考え方がよく分かって興味深い。
池上線の車両の何と古いこと!森永チョコレートの球体の看板は、その景色で場所が特定できるほど有名だったに違いない。
戦争から戻ってきて平和な生活の…
映像の芸術性が際立つ作品。昭和の空気感を凝縮したような画質、音楽、セット、そして左右対称を意識した美しい構図。棒読みのセリフや岩下志麻の硬質な演技も、どこかコミカルで味わい深い。寂寥感の中に温もりを…
>>続きを読む名高い映画だったので観てみたいと思っていたがとてもよかった。淡々としたセリフと印象的な構図、これが小津安二郎なんだな。母を亡くした家庭を支える女性が2人出てきたが、家事は女性、自由恋愛もままならない…
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