東京暮色の作品情報・感想・評価・動画配信

「東京暮色」に投稿された感想・評価

有馬稲子が美しい。小津の作品にしては複雑な人間関係とドロドロとした展開で、暗く重い。あの時代は、女性でもタバコを吸う姿が様になっている。
人生何事も経験というけど、絶対経験しなくても良いことがいくつかある。。
あのお母さんや木村のように弱い人間の方がのらりくらり上手く長生きしたりするのかも。
それにしても木村はクズすぎる、ちんちん軒であきこに殴られたあと「ママにも殴られたことないのに・・」とか思ってそう。
顔はカッコよすぎだが。

起きてしまったことに対して、自分がしてしまったことに対して反省とは大事だしそこから立て直せなかったら悲劇は悲劇のままだけど、変にことが好転して全ての出来事をを肯定するような流れじゃなくて良かったと思う。

有馬稲子好きな私得な映画でした。
Haru

Haruの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

私がこれまで見てきた小津映画の中でも、
ダーク枠でした。
こんな映画もつくるのか、と思った映画です。
毎回小津映画に出ている原節子さんも、
この映画では少し違ったキャラクターでした。

いままで小津映画の中でもTHE日本人的なイメージの映画ばかり観てた気がしましたが、このような映画を作ってくれて、
逆に安心しました。
人間は皆、悩み、生き続ける生き物ですから…

このレビューはネタバレを含みます

警察署のあまりに暗い雰囲気
俯く男、女性的な翁

中絶後、寝床で原節子の言葉をうるさいと遮る有馬稲子

珍々軒で遭遇する彼氏の女口調と所作

病床で死にたくない、もう一度一からやり直したいとものすごく小さく、はっきりした声でくり返す有馬稲子

それらをいつもの調子でじっと耐える笠智衆
不倫、離婚、中絶、事故といった、普遍的な不幸の要素が詰め込まれた、重くて悲しいお話。人情物を撮られている他作品と、同様の役者陣で、同様の軽妙なBGMが使われており、幸も不幸も同じ日常で繰り広げられている事を、強く感じた。
ekn

eknの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

事情を詮索する権利が当然あるかのように振る舞える“家族”という関係性の一面に生理的嫌悪感を抱く人間からすると地獄。廊下を通る娘を父親が居間から何度も呼び止めるシーンはもはや暴力的。
“母親らしさ”を演出する「質問攻め」の初対面のシーンと、長女が見送りに来るか期待する北海道行きの列車のシーンがキツい。嫌だと言いつつ母親の心情も分かるから。あそこまで執拗に撮らないでよ…。
『トウキョウソナタ』は2人の息子と母親、本作は2人の娘と父親。家族の再生までを描いた『トウキョウソナタ』は救済的な着地をしたのに対して、本作は父親が孤立して終わる。娘は2人とも「いなくなった母親」に責任を押し付けているが、批判的に描かれているのは父親という皮肉。
台詞にある殆どの問いは応答されることがなくて驚くな。はっきりとした答えを言うのが母親と病院しかいない。
白

白の感想・評価

5.0
そこには語られない言葉があり、語ることのできない事実がある。
女はふうっと息を吐く。溜め息よりも静かな吐息で。そのあまりにも孤独な、苛烈なる生を私たちは厳格に見つめるしかない。
TM

TMの感想・評価

4.3
小津監督の中でも問題作ですが、
東京物語にも通づる世界観で、
とても普遍性を感じるテーマだったと思います。

シリアスなので、白黒かつダークな色合いが妙にハマってて、かなり観入ってしまいました。

親の苦しみも子の苦しみも痛いほどよく分かりますし、
物事がどんどん悪くなっていき、
明子が1人隠れて号泣するシーンは何とも言えない共感を覚えました。

姉妹2人が好きになる相手も父親と似てるようで、似てなかったダメンズでこんな時代にもいるんだって新鮮に思ったし、
高度経済成長の裏側というか、
麻雀やパチンコ、あの遊び人の人たちの描写もめっちゃリアリティがあり、素晴らしかったです。

このレビューはネタバレを含みます

それまでの小津調から少しばかり外れたためか、当時から評判の良くなかった作品。時代が大きく変わろうとしている中で、自らの信条との齟齬を必要最低限に抑え込もうとした小津の苛立ちが時折、フィルムに走ります。
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