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『ルードヴィヒ/神々の黄昏』に投稿された感想・評価

既にレビュー済みであったが、今回劇場公開版よりも1時間近く長い完全復元版を再鑑賞し、前回鑑賞時とは感じ得た物がまた大きく違ったので再編集レビュー。

豪華絢爛、贅を尽くした映画作品とは、まさにこのこと。

世界一美しい城とも称されるドイツのノイシュヴァンンシュタイン城。この城を建立させた「狂王」の異名をとるルートヴィヒ二世の生涯を描いたヴィスコンティ監督渾身の作。

約4時間という超長尺のみならず、ヴィスコンティ監督ファンなら内容的にも見どころも多い紛れもない大作。ヴィスコンティならではの一切妥協を許さぬ豪奢な(悪く言えば貴族趣味)世界観にゆったりと浸ることができた。

正直、ストーリー自体は歴史で語られている部分をサラリとなぞっている程度。何故にルードヴィヒが子供の頃から愛し続けてきた美しい従姉と関係を持ちながらもその妹と婚約したのか?そして、何故婚約破棄をしたのか?・・といった説明不足な部分が多々あるのも否めない。

また、バイエルン王国の激動の歴史をルードヴィヒとその家臣や神父との会話内だけで描いてしまうスタイルも好みは分かれるところ。

本作の一番の見どころは、圧巻の美術と衣装。ノイシュバンシュタイン城やリンダーホーフ城の外観はおそらく実際のロケで使われているし、城内のシーンも特別に許可を得て内部で撮影したのではないかと思わせるくらい贅を尽くした装飾。

お気に入りの舞台俳優をリンダーホーフ城に招待するシーンで登場するあまりにも幻想的なセットは、これこそ邦題のサブタイにある“神々の黄昏”を連想させる。

白馬四頭が引くソリが雪原を滑走する描写も美し過ぎる。

メインキャラクターはもちろん、冒頭の戴冠式のシーンに登場するエキストラの衣装も全くもって手抜き感が無く、約4時間の上映時間で画面に映る被写体全てが画になるのは完璧主義者のヴィスコンティらしい。

主人公ルードヴィヒを演じたヴィスコンティの秘蔵っ子ヘルムート・バーガー。透き通るような碧い目が印象的でまさに眉目秀麗といった容貌なのだが、現存するルードヴィヒ二世の肖像画に寄せすぎたせいで前半はどうしても滑稽さが目立つし、彼が愛情を捧げるオーストリア皇后エリザベート役のロミー・シュナイダーとの共演シーンでは圧倒的に存在感で負けてしまっている。

その分、精神に異常を来す中盤以降の流れでは、この独特な容貌と熱演で王が抱いた執着心、孤独、悲哀を存分に表現出来ていると感じた。

それでも本作で最も目を奪われるキャストは、やはりロミー・シュナイダー。その美貌だけでなく、気品と芯の強さを併せ持つエリザベート役にこれ以上相応しい女優はいないと思わせる程。特に乗馬での登場シーンの横顔の美しさに息を呑んだ。

劇中でも描かれるルードヴィヒ二世の寵愛を受けたワーグナーの壮大な楽曲の使われ方がとてもいい。

この完全復元版は、よくある“ディレクターカット版”とは異なり、ヴィスコンティ監督にとっては唯一無二の正式版。劇場公開時には、配給会社からの要望で泣く泣く監督自ら編集、さらにはその後にも第三者によってカットされたシーンもあるらしいが、この完全復元版を鑑賞すれば、ストーリーにはそれほど関係なくとも、どのシーンもヴィスコンティにとっては重要な要素であった事は存分に伝わる。

先日見たドキュメンタリー映画では、「ベニスに死す」と並んで本作の制作には並々ならぬ意欲を見せたというヴィスコンティ監督。芸術を愛し、美しい女性のみならず男性をも愛したルードヴィヒ二世には監督自身の姿を多少なりとも投影したのだろうなあと感じたのは自分だけだろうか。

※この完全復元版用のレビューできるジャケ写に今さら気付いた。失礼しました(_ _)。
【過去鑑賞】

これは劇場で観たことなくてWOWOWで観たのかな。たしか。

ヴィスコンティ作品で使われる美術は、建物にしろインテリアにしろ絵画にしろ本物だもんで、なーんか違うわね。
この映画も実際ルードヴィヒがおった城とかでロケしてたはず。なーんか違うわね。
違うどころか、そういうのはしっかりフィルムに定着されて観る方に伝わるもんで、まあ普通に圧倒的されるわな。

またヴィスコンティほど創り手のキャラが映画に反映された映画作家はおらんわけで、主人公はほぼヴィスコンティの分身と言っていいのではないか。乱暴すぎるけど。

フレディ・マーキュリーの彼氏が「フレディ・マーキュリーと私」という本を書いとるけども、ヴィスコンティのボーイフレンドとかそういう本出さんかね。出たらめっちゃ読んでみたいわ。
元貴族だもんで品格があったんだろうか、そういう話は聞いたことないな。アラン・ドロンとかヘルムート・バーガーから漏れてもいいものを。
若い彼氏から撲殺されたパゾリーニみたいな人もおるのに。なぁ。
ちか
4.8
終始、ヘルムートバーガーの美貌に触れられる作品。
後半から精神を病み、「狂王」と呼ばれるに至る、容姿も含めすさんでゆく姿すら、むしろ狂気を帯びるほどに、彼は美しくなってゆく。
唯物主義的な幸福ではなく、芸術による精神の幸福を国民に分け与える、素晴らしい国王になるのだと誓うファーストシーンから、4時間にも及ぶ没落の日々、そしてラストシーンを見終わった時、彼の半生が走馬灯のように観客達の中で蘇り、感動を呼ぶ。彼の行き過ぎな純粋さやエリザベートへの一途さ、セクシュアリティへの苦悶、ワーグナーや弟に見せた優しさが、私たちに十分すぎる共感の余地を与えるから。
長いけど、この映画を最後まで見た人は、映画という芸術表現の底知れぬ奥深さにガッチリと心を掴まれ、もっと触れたいと思うようになるんじゃないかと思う。

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