ナポレオンの作品情報・感想・評価

「ナポレオン」に投稿された感想・評価

KAYUPAN

KAYUPANの感想・評価

4.0
1927年のモノクロ、無声、3時間半というストイックさながら、古い映像効果も今では逆に新鮮で良く、1981年にコッポラが付けたというクラシック音楽も素晴らしく、世界史好きにはたまらない。
R

Rの感想・評価

3.9
ナポレオンの戦法と人を動かす力がすごい
「I am the revolution 」

ジョゼフィーヌを口説いてる姿最高に可愛かったし、ラブレターも、観てるこっちが恥ずかしくなるようなキザぶりだった良。
はっきり言ってアベル・ガンスは映画のヘンタイです。やりたい放題暴れ放題で相当ラディカル、映画の可能性の飽くなき追求をコテコテに見せつけられてもう胸がいっぱい、お腹いっぱい^ ^;;

まず少年時代の雪合戦シーンが秀逸。そして地方の軍人となったナポレオンの快進撃。議会は紛糾/閃光が機関銃のように連なるフラッシュバック/揺れるカメラ/嵐の中泥まみれの戦い/太鼓をヒョウが叩く。時にオーバーラップも相まって何がなんだかわからないところもあるがその迫力たるやすさまじい。

で、時間が半分以上すぎてようやくテルミドールのクーデター。この調子で時間内にどこまで行くのか?と不安がよぎる→→不安的中。後半はジョゼフィーヌへの熱い思慕に時間を割きすぎてややダレるし、噂の三面スクリーン方式はTV画面でみるせいかあまり迫力が伝わらずアイデア先行の感もあり、色々とバランスの悪い作品ではあるけど傑作・奇作です!この監督の熱い思いを全身で受け止めて倒れてなんぼの作品。大好き〜〜劇場で観たいなぁ*:.。.✳︎


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彼のヘンタイエピソードをひとつ。ツーロン港奪回シーンの撮影中、42人も負傷者が出たという報告を受けて彼は「いい兆候だ。みんな思う存分やっているということだ。映画もきっと素晴らしい調子に出来上がるぞ!」と答えたとか☉_☉
監督もサン・ジュストの役でちょこっと登場してます。なかなかの美男子。
No.36[フランス革命好きには堪らないガンスの集大成、愛国心の氾濫とノロケ話] 74点

フランス革命が大好きな私にとっては最高の題材で、深夜1時にカミーユ・デムーランの登場を確認して勝手に盛り上がってしまった。そして、ついには映画内でも非線形天邪鬼を遺憾無く発揮し、気が付けばナポレオン以外の人物(マラーの暗殺とか)に興奮していた。ちゃんとサングラス掛けてるロベスピエール、恰幅のいいダントン、ダヴィッドの絵まんまのマラー、上官デュゴミエ将軍、ダントンの右腕デムーラン夫妻、ロベスピエールの第二の魂サン=ジュスト(ガンス本人が演じていて超イケメン)、クートン、アンリオ、オッシュ、バラス、ミュラ、フーシェ、ベルティエ…高校生の時に調べまくった人物が大量に出ているのは大変好ましい。しかし、逆に知らない人から見れば全く登場しない人でも言及されたり(カンバセレスとか)するから大変っちゃ大変。

物語はナポレオンが英雄になるまでを堅実に追っている。1781年のブリエンヌ陸軍幼年学校での雪合戦に始まり、フランス革命、8月10日事件、コルシカ追放とジロンド派追放、トゥーロン包囲戦、恐怖政治、ヴァンデミエールの反乱、ジョゼフィーヌとの結婚、イタリア遠征で真の英雄となって映画は幕を下ろす。
八部作を構想していたガンスは"英雄になるまでを描いた"というより"人生の最初の方のクライマックス"という観点からここで終わらせたんだろうけど、結果として第一部である本作品のみで終わってしまったことを考えると伏線的な話が散乱している感じは否めない。そして、雨降ってグチャグチャなトゥーロン包囲戦1時間とイタリア行ってもジョゼフィーヌにデレまくっている後半1時間半が非常に冗長でテンポを悪くしている印象が強く残る。「鉄路の白薔薇」で後半の怒涛の追い上げを見てしまった人間からすれば、お目当てのトリプル・エクランになろうがなんだろうがナポレオンのノロケ話に飽き飽きしてしまった心を再び掴むことは出来なかった。前半は結構興奮してたから余計に残念。
しかも、5分に一回くらい"あぁ!我が愛しのフランス!"みたいなセリフがあって困る。そんな毎回毎回主題を投げつけてこなくても憶えているから一旦落ち着けガンスさんよ。

同じくサイレントでフランス革命を描いていた「嵐の孤児」と比べてみると、グリフィスはダントンに高潔さの理想像を見出して彼を神格化したのに対し、ガンスはダントンもロベスピエールも秩序を乱す人間としか捉えていないようにも見える。サン=ジュストをガンス自身が演じているのも、彼が実はロベスピエール寄りであることの示唆なのかもしれない。

小さな世界を描いていた「鉄路の白薔薇」に比べ、登場人物が圧倒的に増え、しかもガンスが入れたかったのであろう本筋と全然関係ない部分が案外あるため、体感時間長めに感じる人もいるだろうけど、私はその"本筋と全然関係ない部分"が超好きだからむしろナポレオンのシーンが長く感じた(最低かよ)。実験的な手法もガンスが「鉄路の白薔薇」で完成させたものに少し手を加えた感じだし新鮮な感じはしない。ただ、今回はアホみたいにカメラが動きまくり、ロケ撮影も雄大な自然が美しい。馬の疾走シーンの横ショットとかカメラが波に飲まれるシーンとかどうやって撮ってるんだよ。
お目当てのトリプル・エクランになった頃には上記の通り飽き飽きしてしまったため、"画面小せぇ"くらいの感想しか思い浮かばなかった。「西部開拓史」目を凝らして見たの思い出した。

トリスタン・フルリという名もなきおじさんが幾度となく登場し、要所要所ナポレオンに出会うのが面白い。処刑用書類を扱う部署で紙食べるやつが書類食べちゃってジョゼフィーヌが助かるとかギャグでしょ。

結論、「鉄路の白薔薇」の完膚無きまでの勝利。でも本作品はよく出来ていると思うよ。

追記
続編のための伏線が"ダーク・ユニバース"感があって辛い。「ザ・マミー」かな?
yh

yhの感想・評価

4.2
大学生のとき一部だけ観たことあり、雪合戦のシーンとトリコロールに着色された画面が忘れられず、いつか絶対観ようと思っていた作品。
今観ても面白い演出がたくさんあり、サイレント時代の大傑作の一つだと思う。
クライマックスの3面スクリーンはDVDだと小さくなり良さが出ないのが残念だけど、それでも切り替わった瞬間ちょっと感動した。
美形と言われたサン=ジュスト役を監督のアベル・ガンス本人が演じており、実際イケメンでピアスまでしててかっこ良かった。
ぜひ『鉄路の白薔薇』もDVDかBlu-ray出してほしい。
yadakor

yadakorの感想・評価

2.0
・1981コッポラ・黒澤・戸田
字幕で出てくる文章は政治・哲学にかんして多少一般化された内容を含んでいて、それがこの時代の映画のあり方、大衆の中でも教養ある人の文化であったことを示唆していて興味深かった
ナポレオンの描写に関してだけど、明らかに史実超えた演出多すぎて萎える 伝記としては当てにならなそうだ
音楽はコッポラの父作曲のオーケストラらしいが、ずっとサビみたいな感じでうるさすぎる
なんだか、無性に好きな映画。
アルベールデュードネのファンになるなあ。
馮美梅

馮美梅の感想・評価

3.5
これも、長い!(別に長い映画作品が好きなわけではなくて、観たい映画がたまたま長かった)

そして、この映画が画期的だったのは、1982年10月、大阪フェスティバルホールでオーケストラの生演奏での上映会だったのです。

とはいえ、もうやはりなぜか睡魔に襲われ、(きっとオケの音楽が気持ちよかったのかな?)内容ほとんど覚えていない(汗)でも迫力は凄かった。ある意味、この時代ってエキストラの人たちの人数が凄いですよね。

でも、思えばこの作品が製作された時代に結構すごい作品、今の映画の礎になる作品が多いですよね。
純度高いアクションです。アベル・ガンス「ナポレオン」

「史劇」でも「伝記」でもなくましてやゲージツとかでもなくあくまで「活劇」。
でなければ2部構成で4時間のサイレントなんて観れるわけない。
当時の観客たちはアドレナリン出っ放しだったんじゃないですか?

この基盤が後の「駅馬車」に「ベン・ハー」に「七人の侍」にそして「マッドマックス 怒りのデスロード」に繋がっていくわけです。

クライマックスで3画面になったイタリア遠征場面。
カーマイン・コッポラ指揮のオーケストラ演奏のライブと共に鑑賞なんかしたら21世紀に生きる我々だってメチャメチャ血ィ騒ぐに違いないのです。

余談

映画ではイタリア遠征で終わりナポレオンファンからすれば「これからが面白いんだ!」そうです。
歴史上有名な失脚戦争「ワーテルロー」が1815年ですから考えてみればたかだか200年前程度の出来事なんですね?
歴史とは本当に目まぐるしいと思います
scarface

scarfaceの感想・評価

4.0
1920年代にここまでの歴史大作が作られていたとは、度肝を抜きました。ナポレオンの幼少期からテルミドールの反動後のイタリア遠征までを描いた作品です。もっと先の話まで観たかったですが、ここまでで4時間ですから、限界ですよね。製作年からしてもちろん無声映画ですので、セリフは字幕カットで挿入されており、そこまで数は多くありません。ですので、ナポレオンの名言集のような感覚で観る事もできるのではとも思いました。技術的な部分もすごかったですね。シーン毎に様々な配色を織り交ぜ、フィルムを重ねたCG的な表現の多用、また戦闘シーンなどの短いカットの連写等々。特にびっくりしたのはラストのイタリア遠征。三台のカメラ撮影によるパノラマ映像で、壮大なショットを魅せてくれました。さらにパノラマだけでなく、異なる場面を三画面に投写させるという荒技まで。最後にはこんな使い方するのか、と誰もが驚きそして感動するシーンが待っています。長かったけど、観れてよかったと心から思いました。