志村喬演じる弁護士蛭田が何とも人間臭くて良い。人間って何て弱いんだ。泣いて胸のつかえを吐き出して反省したかと思えば、脅しや賄賂に屈し、また反省し…。青江(三船)が高潔であればあるほど蛭田の悪い部分が…
>>続きを読む大変満足した。あらすじにある通り、最後の最後まで人間を諦めない、人間を信じようとするヒューマニズムが描かれていたと感じた。
登場シーンから異様な雰囲気を放つ蛭田がストーリーの主役だと感じた。ずっと弱…
東宝が大変な時期だったから松竹で配給された黒澤明作品。マスコミのカスさ、引いては大衆のゴミクズさに憤激する黒澤明のヒューマニズムには大いに共感、というか現代にも通じ過ぎる痛烈な社会批判で諸手を挙げて…
>>続きを読む2024年8月 U-NEXTで
実は志村喬が主人公?のような作品。
動じない三船に対して、徹底して弱い人として描かれ、最後に見せるやっとの正しさが光る。
直接描かれないけど、彼が小切手に手を出したの…
この作品は、でっち上げの、スキャンダルからの、身の潔白を、証明する話で、弁護士の買収やら、何やらで、売り上げのためなら、何でもする、マスコミの、汚い側面が、分かりやすく、描かれた作品でもあったと思う…
>>続きを読む1950年。
黒澤明が初めて松竹に招かれメガホンを取った作品。
脚本は「野良犬(49)」と同じく菊島隆三との共著。
新進気鋭の画家・青江(三船敏郎)と美しい声楽家・西條(山口淑子)が偶然出遭ったとこ…
伊豆で偶然居合わせた若い男女が旅館で一緒にいる姿が写真に撮られ、雑誌社により過激なスキャンダルとして掲載されてしまう。事実と異なる捏造記事に激怒した青年は雑誌社と裁判で争うことに。そんな彼の元に蛭田…
>>続きを読む芸術家、記者、弁護士。どれも似ている。事物を解釈して伝える。自分の産物に責任を持てるかどうか、虫か星か。
来年からは、と責任を先送りにする人。あるある。そのクリスマスシーンは憐れで印象深い。希望的解…
松竹株式会社